『ドアの向こうのカルト』~エホバの証人の作るケーキがマズい理由

エホバの証人のつくるケーキがマズい理由とは・・・

『ドアの向こうのカルト 九歳から三五歳まで過ごしたエホバの証人の記録』

元エホバの証人の被害者が書いた本。絶版なので手に入れるなら中古で。

エホバの証人というカルトに洗脳されやすい人

この本の著者の子どもの頃のエピソードで、両親の夫婦喧嘩のシーンがある。空手(からて)に熱中している父親に対して、母親がハサミを持ち出す。

「私と空手のどっちが大事なの!」と言って空手着を切り裂こうとする。著者は、母親が宗教にハマる素養が垣間見えたと書いている。著者の高い観察眼がうかがえるエピソード。

「私と仕事どっちが大事なの?」と似た質問なのだが、実はどっちも大事。この場合の回答としては、火に油を注ぐだけなので不適切なのだろうが、これが事実。

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エホバの証人が、子どもに布教活動をさせるのは児童虐待

エホバの証人の子どもが受ける傷

エホバの証人の奉仕活動とは、カルト宗教の布教勧誘のこと

私の両親はエホバの証人で、私は当然のようにエホバの証人として育てられた。

エホバの証人の布教活動で、自分の学校の学区内を回らなければならないときが、本当に嫌だった。

エホバの証人の布教活動は、ボランティアとか奉仕、伝道などと、信者たちは自称している。これはソフトに言っているだけで、本来はただの宗教勧誘。しかもカルトの。ものみの塔協会は、こんな悪事を子どもにやらせている。

エホバの証人たちは、家を一軒、一軒、徒歩で回り、カルトへの勧誘活動を行う。炎天下の真夏でも、雪の降る真冬でも、徒歩で家々を巡る。

エホバの証人の親が行う、児童虐待

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エホバの証人の偽ボランティア活動で、傷つく子ども

エホバの証人の子どもが負う傷

エホバの証人のボランティア活動とは

エホバの証人は、家々を周って新たな信者を勧誘する行為をボランティアと称している。「宗教活動で新たな信者を集めています」と言っても、食い付きが悪いから。

最近のエホバの証人は、駅前などで立て看板と一緒に立っているのだが、かつては文字通り家から家へ、しらみつぶしに回っていた。住宅地図を塗りつぶしながら回る周到さ。

留守の家があれば、時間帯をずらして夕方などに再チャレンジ。これは留守宅訪問などと呼ばれていた。

この布教活動は、野外奉仕活動、伝道奉仕活動などとも呼ばれる。私がエホバの証人をさせられていた、たしか1980年代後半頃、ボランティアと言い出すようになった。

当時は、ボランティアなどという言葉は、日本では定着していなかった。

エホバの証人の世界本部は米国にあるので、日本ではちょっと先進的とも思える言葉を使ってみたり、奇抜とも思える問題を雑誌で取り上げたりしている。

日本のエホバの証人たちは、自分たちが「ちょっと進んでいる」と言い、これを誇りに思ったりもしている。

エイズとか家庭内暴力とか、テロだとか、当時の日本人にとって、興味の無い、対岸の火事のようなことを、わざわざ米国から輸入してくる。

そもそも、エホバの証人という宗教自体が米国から輸入された余計なモノなのだが。

エホバの証人の子どもに傷を残す、カルト勧誘

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『解毒』~カルトの洗脳が解けやすい人、解けにくい人の違いとは?

元エホバの証人2世信者が書いた『解毒』

エホバの証人を脱会した女性が書いた『解毒』。カルトの洗脳の解けやすい人、解けにくい人の記述が興味深い。AmazonのKindleUnlimitedに登録すれば無料で読める。(2023年11月現在)

カルトの洗脳が解けやすい人とは

この本では、カルトの洗脳が解けやすい人として『生まれつきのタイプ』があると書かれている。

世の中の人は、事の本質に『気づきやすい人』と『疑わずに信じてしまう人』の二つのタイプ

『気づきやすい人』は『要求水準』が高い人で、少数派。こちらが解けやすい人ということだろう。

『疑わずに信じてしまう人』は『要求水準』が低い人で、多数派。

『要求水準』が高い人は、自分で納得するまで調べて考える人で、作者もこちら側に属すると診断されている。

私は、洗脳が解ける前にエホバの証人をやめた。エホバという神は存在すると信じてしまっていたが、その神を見限った。「ハルマゲドンで憤死上等、今、オレはサッカーを優先するんだ」と14才の時に決断。両親と決別、脱会に至る。

洗脳は解けず、自分の決心と心中。ということは、私も自分の考えやものみの塔の教理を『疑わずに信じてしまう』多数派なんだろうと考えた。

一方、この本の作者は洗脳が解けるのに33年かかっている。しかも洗脳が解けるのに、親友の死という重い代償を支払っている。

作者に比べると、私は洗脳が解けるまで20数年、洗脳が解けたのはインターネットで見た「ラッセルの墓はピラミッド」という記事。私は、この信憑性が定かでない記事をも『疑わずに信じてしまう』のだが、このおかげで私の洗脳は解けた。

私の洗脳の解け方なのだが、この本の作者に比べると、時間も要因も軽い。とはいえ、20数年と失った家族を返して欲しいものだが。

カルトの洗脳が解けやすい者のすべきこと

脱会当時14才の私は、「人間の生は限りあるゆえに価値がある」と考えた。よって、永遠の命を配りまくるエホバの証人とは決別。

また、私は子どもの頃から、ものみの塔の推奨する生き方に疑問を感じ、教理や組織の体質(というか、ダサさ)に矛盾を感じていた。

例えば、長老とか古いエホバの証人ってなんであんなにバカなんだろう?とか。

輸血はともかく鯨の肉を喰っちゃダメって言うが、他の動物肉は完全に完璧に血抜きができているのか?大型魚の刺身とか結構血みどろの時ないか?ということは、輸血拒否も、そこまで命がけでやるべきことなのか?といったこと。

元々、ものみの塔を疑っていたので、『ラッセルの墓はピラミッド』の記事で勘づいた。「ものみの塔は嘘つきで、真実を隠蔽するために信者に対し外部情報を制限している」と。これで洗脳はパッと解けた。すべてのつじつまが合った。

エホバの証人の経験が長い人ほど愚かなのは、完全に騙されているから。そして、騙し続けるために教団側はフレッシュな情報を遮断している。ものみの塔がペテン師なら、疑念は全て解決、すべてがただのでっち上げだったということ。

これらが一瞬で繋がった。どうやら私も『気づきやすい』側の人間だったのかも知れない。ずっと疑っていた。「真理の組織ってこんなダサいのか?」と。

『気づきやすい』側の私でも、20数年という時間と一家離散という代償を支払っている。『解毒』著者も同様、多大な被害を受けている。

この落とし前をつけるべく、私はものみの塔を崩壊させるための活動を行っている。

『気づきやすい人』に生まれ、生まれながらにエホバの証人としてすごしたことは、私の運命。すべては、エホバの証人をこの世から一掃し、ものみの塔を崩壊させるという私の宿命のためだと、『疑わずに信じている』。

ものみの塔協会のマインドコントロール手法


エホバの証人の寄付という、危険な無限集金システム

エホバの証人の無限の寄付

ものみの塔の宗教本に価格設定がない理由

ものみの塔協会の宗教本には価格設定がない。1980年代頃までは1冊いくらと値段がついていたのだが、価格は撤廃され、ページ数や装丁に応じて寄付金を募るようになった。

宗教本の場合、実は値段がついている方が健全。価格設定は、最低金額であると同時に最高価格でもある。上限があれば、それ以上金を払わなくて良い。ものみの塔のように、価格がないと寄付金の額はどんどんエスカレートしていく。

私の両親は、ものみの塔の宗教本が届く都度、教団に対して寄付していた。そのため、寄付額は甚だしい金額に達している。

両親は、ひとまず自分たちが手に入れた宗教本相当+毎月の定期分を寄付していた。それから、個別に抱えている信者候補者たちに宗教本を配る。布教活動中も同様に宗教本を配布。その上で寄付金をせびる。「少なくとも印刷代はかかりますから」とか、うまいこと言って。

既に両親は、宗教本に対する寄付を終えているので、印刷代がどうのこうのというのは不実。しかし、エホバの証人たちは、教団のためなら詭弁も構わないという態度。目的のために手段を選ばず。危険なカルト集団。

こうして手に入れた寄付金は、本来は両親が既に立て替え済のもの。しかし、両親はこの寄付金まで教団に上納していた。このようにして、ものみの塔は潤沢な資金を全世界で集めている。

エホバの証人の危険な寄付集金システム

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『解毒』~エホバの証人というカルトから脱会させる方法

エホバの証人をやめて楽しく生きる姿を見せる

エホバの証人脱会者の女性が書いた『解毒』

エホバの証人を脱会した女性が書いた『解毒』。カルトについて、最終章で説明されている。信者たちを、エホバの証人というカルトから脱会させ、ものみの塔を崩壊させよう。

エホバの証人というカルトから脱会させるには

エホバの証人では『人生で成功すると神様のおかげ』、『失敗すると悪魔の仕業』だと教えている

著者が受けたカウンセリングで、これがカルト宗教の特徴と説明されている。それならば、現役信者に対して、エホバの証人をやめて楽しく生きている様を示せばいい。

エホバという神を捨てても、人生で成功することを知らしめる。それ以前に、エホバの証人をやめないと、人生の成功などあり得ない。

楽しく生きる方法、それは今を生きること。エホバの証人の言う楽園や永遠の命の教理は全部ウソ。人生は一度っきり、一瞬の儚い夢。今日やるべきことをやり、明日に備える。単純にその繰り返し。

人類は復活などしないので、今この生にすべてをかける。すると、人生は輝き始める。そのように、

楽しく生きている様を、カルトのせいで多くの人・モノを失った被害者であるエホバの証人たちに見せつける。

また、作中ではエホバの証人の心理が次のように説明されている。

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エホバの証人が捏造した聖書と、ものみの塔の正体とは?

エホバの証人の聖書の正体とは

冗長翻訳な聖書を使用しているエホバの証人

ものみの塔協会の発行している新世界訳聖書は、原文をそのままの順番で翻訳した字義訳を謳っている。そのため、同じ言葉や同義の言葉が何度も繰り返される箇所がある。

”あなた方を追い散らし、あなた方が、あなた方もあなた方に・・・”と言った解りにくい感じの文章が多い。ものみの塔の新世界訳聖書は、文法も何も関係なく単語を一つずつ順番に翻訳して日本語の文章にしている。

まるで子どもの翻訳。本来の意味とは違った文脈になってしまっている文章まで存在する。

ただ、この冗長で緩慢な聖句がエホバの証人好みの表現になっている。聖典として日々手元に置き、何々の書何章何節と言われれば、競うようにパラパラと聖書をめくる。エホバの証人は、ものみの塔の新世界訳聖書の悪翻訳に当然のように影響されている。

ものみの塔の発行する出版物も同様。英語の翻訳をそのまま字義通り日本語に翻訳しているので、非常に読みにくい文章になる。神の霊感に導かれた文章が、そんな読みにくい緩慢な翻訳になり得るのか?

※2023年11月追記
現在の新世界訳聖書はもっと劣化して、分かりやすさ優先の現代語版になっている。子どもの昔ばなしのセットものみたいな感じか。

エホバの証人の起源は、聖書の原語を読めないただの米国人

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エホバの証人の聖書研究、体系だったマインドコントロール手法

ものみの塔のマインドコントロール教育

エホバの証人のものみの塔研究

私は、ほぼ生まれながらにしてエホバの証人2世として育てられた。子どもの頃、私の家ではものみの塔の教理が最優先だった。

エホバの証人とは、米国発祥の自称キリスト教系の新興宗教。日本では「ものみの塔聖書冊子協会」が、中心的な宗教法人として活動している。2世というのは、親の宗教を押し付けられた子どものこと。

エホバの証人の各家庭では、家庭聖書研究と称してものみの塔の宗教本を使った洗脳教育が行われている。この家庭聖書研究には、聖書ではなく教団の出版物を用いる。このため、

エホバの証人の聖書研究は、正しくはものみの塔の宗教本研究と呼ぶべきものみの塔の宗教本は、教団にとって都合の良いように聖書の記述が曲解されている。

聖書でなく、教団発行の本を使っている時点で怪しいと考えるべきなのだが、マインドコントロール下のエホバの証人にそんなことを言っても全く通じない。

エホバの証人の聖書研究はマインドコントロールの手段

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『解毒』:エホバの証人が持ちえない無償の愛とは・・・

元エホバの証人2世の女性が書いた『解毒』

元エホバの証人2世の女性が書いた『解毒』

元エホバの証人2世の女性が書いた『解毒』。エホバの証人2世の境遇が克明に描かれている。現役エホバの証人が隠れて読むなら電子書籍がおすすめ。

子どもに価値観を強制するエホバの証人の親

「子どもが生きがい」となっている親の場合、子どもにとっては、その期待やプレッシャーが大きな負担となることが多い。子どもは、「親の理想を叶えるための道具」ではない。たとえ親子であっても、それぞれに「自分の価値観」や「自分の世界」を持つことが必要

これはエホバの証人の親子でなくとも、通常の親子でもあてはまる。子どもには子どもの人格、個性、長所がある。親はそれを認めなければならない。自分と違って当然。自分だって、自分の親とは違う一個の人間でしょ。だったら、子どもも親と違って当然。

こういう考え方ができないのがエホバの証人の親。自分がエホバの証人ならば、子どももエホバの証人になって当然と考えている。私も両親によく言われた。「お前が大人になってベテルに入ってくれたら嬉しい」と。

ベテルというのは、エホバの証人の本部に隣接する出版工場+社員寮のような所。ものみの塔の宗教本を製作・印刷しつつ、そこで生活する。世俗の仕事をせず、ものみの塔に全てを捧げるという、若くして人生終えちゃった人が入る所。

エホバの証人だった両親は、こんな所に一人息子を入れたいと、自身の価値観を押し付けてきた。

エホバの証人に欠如している無償の愛

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『解毒』~エホバの証人2世の長い戦い、洗脳解除・脱会後の延長戦

元エホバの証人2世の戦い、洗脳解除後も続く

エホバの証人の洗脳が解けた女性の書いた、『解毒』

元エホバの証人2世の女性が書いた『解毒』。洗脳が解ける瞬間が鮮やかに描かれている。現役エホバの証人の人が読むなら、電子書籍がおすすめ。

私は初めて「エホバ」という存在の異様さを痛感した。それは、三十三年間、一度も感じたことの無い、新しい感覚と意識だった。まるで麻酔から覚めた時のように、私には「痛いこと」を「痛い」と感じる機能が存在していた。

この本の著者は、友人信者の死がきっかけで洗脳が解除された。作者は排斥処分というエホバの証人的村八分になっており、死の床にある友人に会えなかった。そのまま友人は亡くなる。

排斥状態にあったため、エホバの証人の友人と今生の別れが出来なかった。不条理な別れを嘆いているときに、この状態を生む神が果たして「愛の神」なのか?と考える。そして、エホバとは「愛のない神」であり、つまり「存在しない」と気付いた。

組織の掟によって、親友の死に際にも会わせて貰えないという壮絶な経験。作者は「底つき体験」と書いているが、これが著者の洗脳解除のカギになった。

そして、同じ苦しみを味わい、先に旅立っていった数多のエホバの証人2世の「戦友」のために、生存者としての自分の責任を果たそうと決意。だが、これで終わりではなかった。

エホバの証人の戦い

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