エホバの証人2世の幼なじみ
私は生まれながらのエホバの証人2世だった。エホバの証人というのは自称キリスト教系の新興宗教。2世というのは2世信者のことで、親の信仰を強要される子どものこと。
私の家は両親ともに熱心なエホバの証人で、教団用語で言うといわゆる神権家族だった。神権家族というのは、家族全員がエホバの証人という筋金入りのカルト一家。
エホバの証人2世の友人でサツキ君という子がいた。お互いに一人っ子で、幼なじみと言っても良い関係だった。サツキ君とはエホバの証人の王国会館で開かれる集会のときに週3回、それ以外にも、お互いの母親が会うときに連れられて一緒に遊ぶことがあった。
エホバの証人2世の子どもは、信者ではない子どもと遊ぶことが勧められてない。「学校の友達と遊びに行く」と言うと、両親は露骨に嫌な顔をした。エホバの証人は、非信者のことを「世の人」と呼び、交友を忌避する。
そのため、エホバの証人は「交わり」と称して2世の子ども同士を遊ばせたり、親もお互いに食事に呼びあったりということがある。
そういった「交わり」の結果、私とサツキ君は仲が良かった。お互いに一人っ子で兄弟がいなかったことも関係していた。エホバの証人2世として教団外に友達を作りづらい状態にあったことも大きな要因。
痛みで一日を終える幼児、帰宅直後に子供を叩かなければならない父親
失われるエホバの証人2世の友人関係
“失われたエホバの証人2世の友人関係、唯一の幼なじみなのに” の続きを読む