エホバの証人、命がけのものみの塔崇拝と輸血拒否というブラックジョーク

進むも地獄、引くも地獄のエホバの証人2世

私は物心ついた頃からエホバの証人2世として育てられた。エホバの証人とは、自称キリスト教系の新興宗教。米国発祥で世界的宗教組織に発展した。日本では、ものみの塔聖書冊子協会が実質的な組織運営を行っている。

わが家は、両親ともに狂信的なエホバの証人だった。そのため、子どもの私にもエホバの証人の教理が厳格に適用されていた。これが2世、宗教2世被害者。

私の幼少期から少年期は、ものみの塔の言いなりになっていた両親により、極端に行動・生活・思想を制限された。人の考え方を制御し、自由を奪う。この経験から、私はエホバの証人をカルトだと確信している。

また、エホバの証人を世間と隔絶し、カルトたらしめる教理に「輸血拒否」の教理がある。これは自由だけに留まらず、信者の命まで奪う。

私が子どもの頃、腕を骨折してしまった。もう30年も前のことになる。小学校に入る前。骨折の手術に輸血が必要になった。

両親は、当然のように輸血を拒否。私もそれに同意したことにされていたのだが、小学校に入る前の子どもが、両親と違う意見を表明するのは難しい。

しかも死にかけている状態。そんな元気はない。輸血されて生き残ったところで、エホバの証人2世の子どもは、エホバの証人組織から排斥※される。愛する両親から背教者扱いされる。私は両親の言いなりになるしかなかった。
※2023年追記、排斥でなく、自動的に自らエホバの証人を断絶した扱いにされる様子。子どもの私は正規信者ではなかったので、ここまでの処分には及ばないが、親の心情的立場は似たようなモノ。周囲の信者から白い目で見られるのは、両親にとって恐怖。何よりマインドコントロール下にあるので、「神はそれをどう見られるか?」という妄想にとりつかれている

エホバの証人の子どもが、輸血の必要な状態に陥れば、それは進むも地獄、引くも地獄の人生の末路。

排斥とは、エホバの証人的重罪者を組織から破門にする処分のこと。現役信者は排斥者とは接触を許されない。例え家族であっても最低限度の接触しか許されない。
※後日追記。私はバプテスマという儀式を受けた正式なエホバの証人ではなかったので、排斥にはならない。とはいえ、生まれついての生粋のエホバの証人だった私が、自分の意思で輸血を行えば、組織内で排斥同等の扱いを受けるのは目に見えている。
※2023年追記、排斥も断絶も、結果はまったく同じ。

エホバの証人世界と、その信者である両親しか知らない子どもにとって、輸血が必要という診断は死刑宣告も同様だった。

エホバの証人、命がけのものみの塔崇拝

両親は頑固に輸血を拒否し、医者を説得。医者は輸血無しで私の手術に臨むことになった。この手術が成功する確率は五分五分だと言われていた。輸血をすれば簡単に成功する手術。それをあえての50%の勝負に挑む。

私と母は、泣きながら神エホバに手術の成功を祈った。私の超絶黒歴史。エホバに祈った甲斐があったわけではないが、私の手術は何とか成功した。

現在の私は、エホバの証人の神エホバの存在など認めておらず、「エホバファック」と公言している。それでも、命の危機を運良く何度もくぐっている。これは持ち前の強運のおかげで、少なくとも神エホバのおかげではない。

心底エホバを呪う者、背教者の中の背教者である私を、神エホバが救う理由がない。別の本来の神々の助けなのか、もしくは、この強運はものみの塔を葬るために持って生まれたモノなのだと考えている。

五分五分の手術は、失敗しても命に関わるわけではなく、骨折そのものが完治しないだけ。失敗すれば、また別の無輸血手術法を模索することになっただろう。

失敗しても死にはしない五分五分手術とはいえ、全身麻酔の数時間にも及ぶ大手術。小学校就学前の子どもにとって精神的・体力的ストレスは強烈だった。その大一番を、最も安全と思われる、医者が推奨する輸血手術で行わせない。

これがエホバの証人の親。少しでも子どものことを考えるならば、できる限り負担の少ない方法で、手術の回数を減らしてやりたいと願うはずだ。事実私もそう願っていた。「怖い手術なんて一度で終わって欲しい」と。

エホバの証人の両親は、「五分五分で死にはしないから」と何度も無輸血チャレンジをさせるつもりだった。また、この頃の両親であれば、命に関わるという場合でも輸血拒否をしただろう。
※2023年追記、この「五分五分」、もしかすると生死が五分五分だったのでは無いかとも考えている。出血多量で死ぬ五分五分。両親に聞かないとわからないのだが、聞くのが怖い気もするし、うまくはぐらかされそうな気がする。いずれにせよ、エホバの証人は子どもの命や健康、安全を弄んでいる。

子どもの命より、ものみの塔の教理遵守を選ぶ精神状態。冷静に考えると恐ろしい話なのだが、当人たちは強烈なマインドコントロール下にあるので、自分たちが正しいと信じて疑わない。

自分たちの信仰心に酔いしれている。子どもが殉教しようものなら、ハルマゲドン後の復活が約束されると、本人たちはマインドコントロールされている。

人間が復活するなんてあり得ないし、輸血拒否の教理はものみの塔だけが主張する異端中の異端命を粗末にする自殺行為が、神の是認を受けているわけがない

カルトによるマインドコントロールで、こんな単純明快な客観的視線と思考力を失ってしまう。そして暴走。命までをカルトに捧げてしまう。まさに命がけのものみの塔崇拝。

流血の罪、エホバの証人の輸血拒否

輸血はNGだが、サルベージならOKというジョーク

私の手術だが、「出血した血液を、冷凍して体内に戻す方法」だと聞かされていた。血液を冷凍するというのは子ども向けの説明だろう。この場合だと、すぐ体内に戻すので血液は汚れていないと、ものみの塔は主張している。

ものみの塔の教理では、事前に自分の血を回収しておいて、手術の際に輸血する自己血輸血は禁止。いったい何が違うのか?時間?使用目的で事前回収した血が汚れるような環境で、マトモな医療行為が行えるとは到底思えない。

ものみの塔が自己血輸血を否定する理由は、概念的な至ってバカバカしいもの施術方法に輸血とついているから禁止しているのだろう。

私の受けた施術は、セル・サルベージや血液回収と呼称されているので、輸血には当たらないという見解。呼び方の違いだけ。

とにかく、輸血は絶対に絶対に禁止!というのがものみの塔の冗談教理。輸血とつかない治療法ならば、血液をどう扱おうとOK。

こんな冗談話に付き合って命を落とした信者も存在する。中にはわけも解らず死んでいったエホバの証人の子どもも存在する。悲劇としか言いようがない。

JWが命がけで輸血拒否するのは目立ちたいから


“エホバの証人、命がけのものみの塔崇拝と輸血拒否というブラックジョーク” への1件の返信

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください