エホバの証人（JW）の王国会館に病気の人が多い理由

エホバの証人の王国会館で開かれる集会とは

私は、物心がつく頃から14才になるまでを、エホバの証人2世として育てられた。両親ともに狂信的なエホバの証人という、神権家族で成長した。

神権家族とは、エホバの証人用語で家族全員がエホバの証人という、どっぷりマインドコントロールされた痛い家庭のこと。

小学校に入る前は、エホバの証人の伝道布教活動にほぼ毎日連れて行かれた。そして、週に3回もあるエホバの証人の集会にも必ず出席させられていた。

集会とは、エホバの証人の王国会館という集会所で開かれる集まり。当時は、週3回、決まった曜日に開催されていた。地域によって集会の日程には若干差があり、一つの王国会館を複数の会衆で使いまわしていることもある。

会衆というのは、地域毎のエホバの証人の集まりの単位で、総員100人程度に収まるよう分割されている。

病気で学校を休んだ日であっても、夜になってちょっとでも回復していればエホバの証人の集会には連行された。

両親は、教団による深いマインドコントロール状態にあり、エホバの証人のことが何より最優先だった。周りを客観的に見れなくなるのがカルト被害者の特徴。エホバの証人にとって、親族や仕事、さらには家族よりも大事なのが集会だった。

エホバの証人の王国会館とは？

エホバの証人の王国会館は病人の巣窟

エホバの証人の王国会館に集まってきている信者には病気の人が多かった。子供が重度のアトピーだったり、四肢に不具合があったりと、様々な病気や、体に不自由を抱えたエホバの証人が王国会館に集まって来ていた。

彼らは、ハルマゲドン後の楽園で完全な体に生まれ変わるという幻想に救いを求めている。パラダイスで完全な体になり、永遠の命を享受するという妄想。救われない人々。

エホバの証人の教理では、忠実なエホバの証人であれば、来る神の裁きの日、ハルマゲドンを生還できることになっている。その後、地球は理想的なパラダイスに作り変えられる。

エホバの証人たちは、その地上の楽園で完全な肉体に生まれ変わり、永遠に生きる妄想設定。

彼らは、現状の自分を認めることが出来ない。現実の自分自身に価値を見いだせない。楽園での完全設定というウソを見聞きすれば、当然そうなる。完全な肉体と現在の不自由さを比べて、今がいいとはなかなか思えない。

もしも、自分が健康体だったらと考えてしまう。その隙をエホバの証人につかれて、深くマインドコントロールされていく。

エホバの証人の楽園ではハゲも解消される？

そもそもハルマゲドン後に与えられるという完全な体とは何か？誰でも体のどこかに都合の悪い部分はある。それが極端に重症だったり、普段は気にもならないレベルだったり、人によって差があるだけ。それが個性。

完全完璧な人間というのは、無個性で面白みのない存在。全員が完璧基準に合わせられる。顔面が不細工だとか、顎がしゃくれているとか、頭がハゲているとか、そういった美醜も改良される。

でないと完全完璧ではない。結果、エホバの証人の楽園に住む人は皆似たような顔になる。

聖書の中には、頭のハゲた予言者をバカにして神の怒りを買い、雷か何かに打たれて死んだ人の話が出てくる。ということは、ハゲは聖書的にはバカにされうる欠点ということになる。

欠点でないのなら、バカにしたことにはならないだろう。特徴を指摘しただけ。

聖書がハゲは欠点としているのなら、当然、エホバの証人の楽園ではハゲ、薄毛は解消される。

老醜という言葉があるくらいなので、老いは外見としては醜いはずだろう。つまり完全でない。それなら、年も取らないはずなので、全員、美男美女の20代前半くらいの見た目になる。

一切の個性を認められない理想郷、全員が同じ顔。恐怖でしかない。いくばくの乱れも許されない。そもそも完全な人間になるとは、失敗もしない。毎日が淡々と粛々と経過していく。それって生きている意味があるのか？

未来より今、楽園より現在

エホバの証人の楽園に魅力はない。そもそもハルマゲドンは来ないし、楽園で体の不具合が治るというのも嘘。エホバの証人に騙されて幻想にすがっている暇はない。

今というこの生をいかに生きるかということを考えなければならない。でなければ、一度きりの人生を無駄に捨てることなる。

人間が不完全な体で生まれるのなら、その不完全さに理由がある。自分にできることをやれ。人間が永遠に生きられないのは、永遠に生きても意味がないから。すぐに飽きて、命を燃やし尽くすことが出来ない。限りある生だから、今という一瞬に意味が生じる。

『天』という漫画で登場人物の一人がこう言う。

ジャスト生涯

限りある一生、それを使い切る。我々の命はエホバという架空の存在に捧げるためのモノではない。自分自身の望みを、理想を叶えるために使い切るべき。考えることを放棄しない。今という現実を捨てて、永遠の命というまやかしの希望にすがってはならない。