宗教2世の身が引き裂かれる感覚
宗教2世がテーマの日本映画『星の子』、昨日の記事の続き。AmazonのPrime Videoでプライム会員無料(2022/6現在)。以下、ネタバレなので、未視聴の方はご注意下さい。
以下、ネタバレ。
主人公は、家族で飲んでいる宗教の高額水のおかげで風邪を引かないはずなのに、簡単に風邪を引く。もしかして騙されているのかと疑い始めるものの、それでも騙されているかどうかは「分からない」と苦悩する。
家族の異様な宗教が恥ずかしいのだが、騙されているとは判断できず、親族の救いを拒絶する洗脳状態。もしくは親を捨てきれないためか。心から心配してくれる親族が敵に見える感覚。
この辺はエホバの証人2世だった私の経験と酷似。私は、ダサいエホバの証人に混じるのと、学校の行事に参加できないのが死ぬほど嫌だった。であるのに、エホバの証人の教理は概ね真実だと疑いもしなかった。
子どもの頃から繰り返されてきた洗脳の成果。エホバの証人に反対する者、エホバの証人でない者は悪魔の手先であると教えられた。例え親族、親友でも。
本来のなりたい自分とダサい宗教2世という乖離、カルト親なのに愛し愛される両親であるという矛盾。この差が宗教2世の身を引き裂かれるような感覚を生む。
神の存在を許すか、許さないか、それは自分で決めること
“『星の子』~宗教2世の生きにくさ、いったい何のために生きている?” の続きを読む