1995年のものみの塔を知らない、元エホバの証人2世

元エホバの証人が恐れるハルマゲドンとは

私は生まれながらにエホバの証人2世として育てられた。そして14才になる年にエホバの証人をやめた。

この年が1994年で、翌1995年にものみの塔協会は教理を大きく変更する。簡単に言うと、ハルマゲドンまでのカウントダウンを延長。

ハルマゲドンというのは最終戦争とも言われる、この世の終わりのこと。この世の事物の体制に対して、神エホバの怒りの鉄槌が下る。世界が一掃され、エホバの証人だけが生き残る。その後、地上の楽園での果実を、エホバの証人だけが享受するというストーリー。

エホバの証人たちは、地上の楽園で完全な体に変化し永遠に生きるという設定。また、ハルマゲドン以前に死んだ忠実なエホバの証人たち全員が復活し、共に永遠に生きることにもなっている。

神エホバに心から献身し、感謝し、畏敬の念を抱き、全てを無償で捧げているという純粋なクリスチャンは、エホバの証人の中に存在しない。単純にハルマゲドンへの恐怖と、その後の楽園での永遠の命というご利益をぶら下げられて、不毛な勧誘活動に打ち込んでいるだけ。

1995年のものみの塔、ハルマゲドンのカウントダウン延長

エホバの証人たちに、そのご褒美が与えられるのは、数年のうちだとされてきた。明日にでもハルマゲドンが勃発すると、エホバの証人たちはものみの塔に教えられてきた。

しかし、ものみの塔が設定した終末の刻限が直前に迫った1995年。さすがに、終わりの日の教理の信憑性を保つ限界が来た。そのため、ものみの塔が教理を変更する。

1914年から80年以内にハルマゲドンが来るとものみの塔は宣言していた。

1914年から一世代という表現。ギネス記録だと110才くらいまで生きるので、2025年くらいまで引っ張れそうだが、平均寿命をあてて80年くらいと考えるのが適切。

その80年が経過した1995年、ものみの塔は、ハルマゲドンの起こる期限を緩やかに延長した。それでも、終わりの日は近い、もうまもなくという設定になっている。

今度の設定は何だっけ?確か、

1914年の時代背景に関連した世代が死に絶えるまでに、ハルマゲドンが来ることにしたんだったか。

そりゃ間もなくですな。というかもう全員死んでないか?大正時代の時代背景って何?はいからさん?大正景気に関連した世代なんてもういないっしょ。

※以下、2021年加筆
実は2010年頃にも予言訂正があり、現在のエホバの証人は生きてハルマゲドンを目にすることがない設定になっているとかいないとか。現在は復活の希望にすがっているらしい。延長しすぎじゃね?結局、無限に延長するんでしょ。

あと、日本のエホバの証人は復活しませんよ。初代ものみの塔協会会長ラッセルの墓や、宣教者の納骨堂が千葉の大会ホールにあるのは復活を見越して。日本のエホバの証人は火葬なので復活しません。
(嘘、米国人も日本人も復活なんかしないって・・・ゾンビかよ)

墓がない日本のエホバの証人は復活しない

予言の訂正、後出し常習犯のものみの塔

このハルマゲドン延長宣言、1995年が初めてのことではない。ものみの塔は常習犯。本来のハルマゲドンは1914年だった。皆さんご存知のとおり、ハルマゲドンなど起こらず、第一次世界大戦が勃発しただけ。

そこで、ものみの塔は1914年はキリスト再臨の年だったと予言を訂正。キリストが再臨すると、終わりの日が始まるそうな。その証拠に第一次世界大戦が始まった。ものみの塔は自身の予言的中と言い始めた。

ハズした予言は封印して、新しくこじつけた予言を事後に出すという荒業。イカサマ師も、占い師も、競馬の予想屋も驚きの禁じ手なのだが、これが事実。

お次は1975年、ものみの塔は、1975年にハルマゲドンが来ると大騒ぎして信者をかき集めた。しかし、結局何も起こらず、至って平和な一年だった。これをきっかけにエホバの証人をやめたり、予言ハズレを指摘して教団から排斥される信者が出た。

ものみの塔の終末予言は、信者を増やすための釣り餌なので当たるはずがない。ものみの塔は、その都度、予言ハズレを上手く隠す技術を磨き上げてきた。そのため、信者たちは今回の予言が、きっちり一度っきりの完璧な予言だと思い込んでいる。

私は1995年には完全にエホバの証人をやめて、エホバの証人側の情報をシャットアウトしていた。そのため、1995年の予言変更の話を一切知らなかった。

何も知らない間に、ノストラダムスの予言の年も、ミレニアムと言われた2000年も過ぎて、私は新世紀21世紀の人となっていた。それでも、私の洗脳は解けないままだった。私は、明日にでもハルマゲドンが来るという恐怖心を抱えたままだった。

続きはこちら

1995年の話は『1914年の嘘と1995年の冗談』


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