エホバの証人の「終わりの日」という嘘、ハルマゲドンは来ない

ものみの塔の宗教本、危機感と恐怖心を煽り立てる挿絵

最近、空き家になった実家の整理をしている。旧実家からはおびただしい量のものみの塔の宗教本が出てくる。両親は、20年間を狂信的なエホバの証人として過ごした。その期間に集められたものみの塔の宗教本。

『目ざめよ!』や『ものみの塔』という薄い雑誌状の冊子が山ほど出てくる。それを綴じて製本した年鑑も年代毎に本棚に並べられている。

目にも留めたくないのだが、『目ざめよ!』誌の表紙が容赦なく目に飛び込んでくる。目ざめよ!誌の表紙はおどろおどろしい写真や絵で彩られている。人々の不安感を煽るため。

他の宗教本でもグロテスクなイラストや写真が使われている。薬物中毒に悩む人の顔は歪み、苦悶の表情を浮かべている。

終末が近づいた証として世相が乱れるという、ものみの塔の予言がある。その世相の乱れとして殺人、強盗、疫病、飢饉、戦争と言った事象が写真や絵で表現されている。

私は子どもの頃、ものみの塔の宗教本の挿絵が恐ろしくてたまらなかった。中でも怖くて仕方が無かったのが、目出し帽を被ったテロリストや強盗犯、それと毒ガスを防ぐガスマスクを被った人の絵。

目だけ見えているのだが、その目が虚ろで死んだような目をしている。意思を持たない動物のように描かれており、気持ち悪さ満点。ものみの塔の宗教本の挿絵は、あえて恐怖心を煽るように描かれている。

古臭い写真や挿絵なのだが、とにかく恐ろしい。エホバの証人の子供は、こうして危機感を煽られ、現在がハルマゲドン間近の『終わりの日』であると洗脳される。

エホバの証人の予言する『終わりの日』とは言い難い世界の状況

ものみの塔の恐ろしい写真や挿絵に脅かされた幼少期を経て、14才のときに私はエホバの証人をやめた。ものみの塔の宗教本のせいで、37才の今でも目出し帽やガスマスクにはある種の恐怖心がある。

しかし、実際にものみの塔の挿絵に描かれているような、危険な事象を体験したことがあるかと言えば答えはノー。殺人、強盗、疫病、飢饉などが身近で起こったことなどない。

田舎暮らしが長く、今でも地方都市に住んでいるということもあるが、そんな危険な目に遭ったことなど一切ない。戦争は遠い海の向こうのテレビの中で起こっていることだし、東アジアの国交関係の悪化も、ほとんどテレビを見ない私にとってはあまり関係がない。

幸運なことに、目出し帽を被った邪悪な存在には一度も会ったことがない。ガスマスクが必要な毒ガスの攻撃が周囲で起こったことはないし、国内で起こった放射能汚染も、私にとっては遠いテレビの中の出来事。

私の危機感が足りないと言えばそれまでだが、それでもものみの塔が訴えるように、世の中にありとあらゆるあらゆる悪事が溢れているということはない。エホバの証人は、マインドコントロールにより不要な危機感が煽られているだけ。

田舎暮らしのエホバの証人は、ちょっとその辺を見渡してみれば良い。『目ざめよ!』誌の表紙とは縁遠い、退屈で平和な日常が送られている。世界の危機より、自分の老後の心配をした方が良い。

そして、実は世界は良くなっている。これは神エホバのおかげではなく、人類の叡智である、科学と人々のたゆまぬ努力の賜物。

詳しくはこの本『ファクトフルネス』に譲るが、

世界の人口のうち、極度の貧困にある人の割合は

過去20年で

半分になった

自然災害で毎年亡くなる人の数は、過去100年で

半分以下になった

この事実がある限り、現在が『終わりの日』であるとは絶対に言えない。すると、ものみの塔の予言である「ハルマゲドン」も絶対に来ない。

ハルマゲドンに怯えるエホバの証人の生き方


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