ものみの塔が存在し続けていることを除けば「世界は良くなっている」

ものみの塔が存在し続けていること以外は世界は良化している

昨日、世界を悪化させているのはエホバの証人だと書いた。エホバの証人は現代をこの世の「終わりの日」であるとしたい。信者の究極の目的が「終わりの日」の終わりからの生還であるため。

「終わりの日」のしるしは、世界の悪化、戦争や飢饉、愛の低下であるとされている。こういった負のできごとを自ら招いているのがエホバの証人。

まさか、戦争や地震がエホバの証人の祈りによって引き起こされているわけではなく、主にエホバの証人の周囲では愛の低下が巻き起こっている。

現代は特別に災厄に満ちた時代ではない。以前にもエホバの証人の「終わりの日」というウソで触れたが、世界は概ね良くなっている。

「戦争が増えた。飢饉や地震が多くなった」なんてことは数値の推移で見ないと分からない。エホバの証人のように感覚で話すから、競願側の都合の良い方向に流されてしまう。

流されないために、こちらの本がおススメ『ファクトフルネス』。統計データから分かる事実の一部。

「戦争や紛争の犠牲者が1942年と比較すると、2016年で99.5%減少」

ものみの塔的「終わりの日」のあいだに戦争の犠牲者は大幅減少。ウクライナ紛争を考慮しても30分の1。ものみの塔的「終わりの日」の間に、戦争の犠牲者は激減している。

ものみの塔的「終わりの日」突入前の19世紀、清の太平天国の乱では2,000万人以上が亡くなっている。エホバの証人が「終わりの日」突入のしるしとしている第一次世界大戦では1,600万人。

あらら?ものみの塔的「終わりの日」以前の戦禍のほうが激しいっすね。

蛇足だが、ものみの塔発行『目ざめよ!』1982/6/22号では、エホバの証人的「終わりの日」以前の太平天国の乱での死亡者を4,000万人としている。

太平天国の乱で4000万人死亡
ものみの塔聖書冊子協会発行『目ざめよ!』1982年6月22日号
  • 1850-:太平天国の乱4,000万人(2,000万人が正か)
  • 1914-:第一次大戦1,600万人
  • 1939-:第二次大戦6,500万人

1914年が特別、大規模戦争の特徴的な年だとは到底言えない。

『ファクトフルネス』では次のように述べている。

第三次世界大戦はやってこなかった。代わりにやってきたのは、平和だった。これほど長い間、超大国のあいだで戦争が起きなかったのは、人類史上初めてのこと

この素晴らしい事実がエホバの証人的「終わりの日」の姿。

「災害による死者数が1930年代と比較すると、2010-16年で92.5%減少」

災害死者数は9割減。

こういうとマインドコントロール信者は、現代は「防災技術が進歩したからー」と言い出すのだが、だから何?それも含めて、エホバの証人的「終わりの日」のあいだに世界が良くなっているということ。

ものみの塔的終わりの日のあいだに世界は良くなっている。ものみの塔が存在し続けていること以外は。つまり、ものみの塔が主張する、この世の終わりのしるしは全く成就していない。

ものみの塔の悪意ある引用

本記事の参考にしたエホバの証人解約資料「JW解約-エホバの証人の真理を検証する」でも、統計数字を用いて「この世の終わりのしるし」の実現が皆無であることを丁寧に説明している。第5弾「1914年と終わりの日」より。

今回、この資料から紹介したいのはものみの塔の「悪意ある引用」。ものみの塔の記事で地震学者の手紙が引用されている。

1500年から1700年までの期間にも地震は活動的であったが、「過去100年間に大きな地震の規模とひん度が増大したことは明らかである」と延べています

記事内に教授の名前や大学名を載せて、さも信用のおける情報源のように権威付けして記載している。

ところが、元ネタの手紙は、「過去100年間に大地震が増えているように見えるのは、地震の記録の改善による」「直近100年は地震が増えているが、たとえば1500年から1700年まで、同じくらい活発な期間があった」という内容。

教授本人もものみの塔の記事の内容を否定、歪曲していると訴えている。これに対して、ものみの塔側は黙殺。記事にしたり、謝罪したりすることもない。

大学教授にしてみれば名前を引っ張り出されて、偽り情報の元ネタのようにされてたまったもんじゃない。ものみの塔の宗教本には、こんな誤誘導の記事ばかりが載っている。とんだ悪書、有害図書。

この手紙の誤用は、よっぽどの大馬鹿野郎なのか確信犯。

前者の大馬鹿野郎であれば、ものみの塔の教理以外他のことが見えなくなっている状態。盲人。盲人が盲人の手を引いている状態。そのまま穴に落ちまっせ。全世界のエホバの証人を導いているのはこんなお馬鹿さん。

後者の確信犯であれば、専門家の権威を借り、誤誘導する悪の組織。

いずれにせよ、ものみの塔=災厄をもたらす者。この世の終わりの兆候を捏造しているのはものみの塔自身。