ものみの塔協会に多額の犠牲を払い続けている私の両親

元エホバの証人の両親が受けたものみの塔による被害

エホバの証人2世として育てられたことで、私の幼年期・少年期・若年期は悲惨だった。しかし、私の両親はそれ以上にものみの塔に多大な犠牲を支払うことになった。それがものみの塔協会に献身した人間の末路。

この危機のただ中にいる人には、ぜひこの話を読んで自戒として頂きたい。私の両親は、

人生における最も生産的・活動的に生きられる20代から40代までの全ての時間をものみの塔に捧げてしまった。さらに、経済力や社会的地位をエホバの証人という宗教団体により搾取される。そして最後に待っていたのは一家離散という悲劇。

ものみの塔は、世俗の仕事に没頭することを推奨せずパートタイムの仕事を選ぶように指導している。その上、定期的な寄付が求められる。

ものみの塔の妄言の言いなりになった両親は、エホバの証人として20代~40代をフルに過ごした結果、経済的にも社会的にも困窮。家族は崩壊し、一人息子の私に対する罪悪感からか頭が上がらず老後孤独破産まっしぐら。

ものみの塔の洗脳が解けたあと、元エホバの証人に残る後遺症

それでも、私の両親はものみの塔のマインドコントロールから逃れ、残りの人生を生きている。エホバという偽りの心の支えを失った後でも、人は何とかして生きていかなければならない。

エホバの証人の嘘を見抜き、マインドコントロールが解けただけではハッピーエンドという訳にはいかない。既に、偽神を掲げる団体に欺かれ、多大な犠牲を支払ってしまった後だから。

深い傷と取り返しのつかない年月、家族・親族間の溝、一般社会との隔絶が残る。そして、一番大きな問題は自身の心の中。

元エホバの証人が被る物質的被害

エホバの証人被害者が受ける経済的被害は大きい。私の両親のように一番生産的に活動できる年齢をすべてものみの塔に捧げてしまうと、手元には何も残らない。

エホバの証人は、この世の終わりが近いので、熱心に仕事をすることは勧められない。その分、ものみの塔の布教活動を行えと。わずかな収入から、ものみの塔への寄付金がむしり取られる。

無貯金、無キャリア、無職で中年。これではエホバの証人の王国会館という幻想に戻りたくなる気持ちも分からないでもない。

でも、人生はいつもそこから。何も持たないのは生まれた時と一緒。エホバの証人を辞めるということは、生まれ変わったということだと考えて進むしかない。

家族そろって、円満に脱ものみの塔とはいかないだろう。信者として残りたい家族との関係は必ずこじれる。カルトによって家族の絆も引き裂かれる。場合によっては、夫婦、親子関係を失いかねない。それでも

人間は生きていかざるを得ない。自分自身の人生に対する責任がある。カルトに逃避したけじめをつけなければならない。

元エホバの証人が被る精神的被害

私の脱塔後のように、非エホバ的生き方をしなければならないという固定観念にとらわれると、その後の人生も結局はエホバの支配下に置かれることになる。

本当に自分がやりたいこと。すべきこと。それを見つけられずに、いかにものみの塔の指針に反した生き方をするか?私はそれだけを考え、エホバの証人を辞めた後の20年程度を過ごした。

エホバから自由になったはずが、心の中では常にそのエホバを意識していたということ。ものみの塔から自由になれず、ものみの塔に縛られ続けていた。

これがカルトの被害を受けるということ。物質的被害、精神的被害、それらが覆い重なり、複合し後遺症として残る。辛い人生になるかも知れない。だがその苦みこそが人生の真理。嚙み締めて生きるだけの価値はある。

ハルマゲドンに怯えるエホバの証人の生き方


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