エホバの証人のものみの塔研究
私は、ほぼ生まれながらにしてエホバの証人2世として育てられた。子どもの頃、私の家ではものみの塔の教理が最優先だった。
エホバの証人とは、米国発祥の自称キリスト教系の新興宗教。日本では「ものみの塔聖書冊子協会」が、中心的な宗教法人として活動している。2世というのは、親の宗教を押し付けられた子どものこと。
エホバの証人の各家庭では、家庭聖書研究と称してものみの塔の宗教本を使った洗脳教育が行われている。この家庭聖書研究には、聖書ではなく教団の出版物を用いる。このため、
エホバの証人の聖書研究は、正しくはものみの塔の宗教本研究と呼ぶべき。ものみの塔の宗教本は、教団にとって都合の良いように聖書の記述が曲解されている。
聖書でなく、教団発行の本を使っている時点で怪しいと考えるべきなのだが、マインドコントロール下のエホバの証人にそんなことを言っても全く通じない。
エホバの証人の聖書研究はマインドコントロールの手段
家庭でのものみの塔研究の流れだが、子どもの私が、教団の宗教本の本文を朗読。その後で、親から欄外にある質問が出される。それに対し、寸前に読み上げた狭い範囲の中から、子どもの私が答えを探して回答する。
この反復学習により、エホバの証人は深いマインドコントロール状態へと陥っていく。エホバの証人2世の子どもたちは、本当に幼い頃から、この繰り返しをひたすらやらされる。
子どもの脳は柔らかく、情報をダイレクトに吸収する。吸収する知識が誤っていようが、猛毒だろうが関係ない。こうして、エホバの証人の子どもたちは、ものみの塔にとって都合の良い情報を信じ込んでいく。それが、紛れもない真実であると思い込まされて。
親が必死になって教え込むものだから、子どももそれに応えなければならない。親の期待に応えたいと思うのが子どもの常。そうして、子どもまでも必死になって、猛毒のものみの塔誌の中から与えられた設問の答えを探す。
自分で探し出した答えだから、真実に思えてくる。ひたすらにその反復、これをやり続ければ大人も子どもも関係なく、ものみの塔にマインドコントロールされることになる。
念入りに用意されたエホバの証人のマインドコントロール手法
朗読することで目、口、耳を通じて、ものみの塔誌の毒が体に入ってくる。さらに、記事から設問の答えを探すためにしっかりと読まねばならない。質問の答えを口で発声することで、また感覚が刺激される。
回答が合っていれば、褒められる。これは報酬となり、脳は喜びの感情を発する。これには麻薬的効果がある。
ものみの塔誌の設問は、間違えようとしても間違えられない。短い節に応じて、必ず答えがある。そのため、どんなにバカでも繰り返しやっている間に、わりと簡単に答えが探し出せるようになる。
実は、これが良くない。簡単に手に入るモノに価値なんかない。正解して褒められると嬉しいのだが、それはものみの塔にとって都合の良い、非常に有害な答えを探しているだけ。
文章をよく読んで、背景にあることを思考して、作者の心理を探る、または疑う。自分に類似の体験があるか、反例があるか、考える。文章を読むとはそういうこと。
エホバの証人の宗教本は単純にストレートに答えを探して次へ、次へと進んでいく。これでは背景を考えることなく、表面的な物事を反復しているだけ。しかも、その表面に転がっているのはものみの塔の恣意的な聖書解釈。有害な内容。
ものみの塔の宗教本は周到なマインドコントロール用の教材。このようにして、自分の頭で考えることのできない、完璧なマインドコントロール下のエホバの証人が増殖されていく。
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