輸血拒否というブラックジョーク

進むも地獄引くも地獄のエホバの証人2世

私は物心ついた頃からエホバの証人2世として育てられた。両親はとても熱心なエホバの証人だったので子供の私にもものみの塔協会の教義が厳格に適用されていた。この子供の頃の話だが私は腕を骨折してしまった。もう30年も前のことになるが私が小学校に入る前のことである。

この骨折の手術に輸血が必要になった。両親は当然のように輸血を拒否した。私もそれに同意しているとされていたのだが、小学校に入る前の子供が両親と違う意見を表明するのは難しい。しかも死にかけている状態なのだ。そんな元気はない。輸血をされて生き残ったところでエホバの証人2世の子供はエホバの証人組織から排斥されることになる。愛する両親から背教者扱いされるのである。私は両親の言いなりになるしかなかった。

命がけのものみの塔崇拝

頑固に輸血拒否する両親に従い医者は輸血無しで私の手術に臨むことになった。この手術が成功する確率は五分五分だと言われていた。輸血をすれば簡単に成功する手術なのである。それをあえて50%の勝負に挑んだのである。私と母親は泣きながら神エホバに祈り、その甲斐があった訳ではないが私の手術は何とか成功したのだった。

この五分五分の手術は失敗しても命に関わるわけではなく骨折そのものが完治しないだけだった。しかしこの頃の両親は子供の命に関わるという場合でも輸血拒否をしたはずである。子供の命よりもものみの塔協会の教義を遵守することを選ぶのだ。





冷静に考えると恐ろしい話なのだが、当人たちは強烈なマインドコントロール下にあるので自分たちが全く間違っていないと信じて疑わないのである。自分たちの信仰心に酔いしれているのだ。子供が殉教しようものならハルマゲドン後の蘇りが約束されると本人たちは洗脳されている。

人の復活はあり得ないし輸血拒否の教義もものみの塔協会だけが主張する異端な教義である。命を粗末にする自殺行為が神の是認を受けることはない。こういった客観的視線を失うのがカルトによる洗脳の危険な点である。暴走して命までをカルトに捧げてしまうのだ。

輸血はNGだがサルベージならOK

私の手術だが出血した血液を冷凍させてまた体内に戻すという方法だと子供の私は聞かされた。血液を冷凍するというのは子供向けの説明だろう。この場合だとすぐ体内に戻すので血液は汚れていないとものみの塔協会は主張しているのだ。事前に自分の血を回収しておいて手術の際に輸血する自己血輸血はものみの塔協会によって禁止されている。

使用目的で事前に回収した血が汚れるような環境で医療行為が行われるとは考えられないので、ものみの塔協会が自己血輸血を否定する理由は概念的なものである。この概念は至ってバカバカしいものである。施術方法に輸血とついているから禁止しているのだ。私の受けた治療はセル・サルベージや血液回収と呼称されているので輸血には当たらないという見解なのだ。

とにかく輸血は絶対に禁止というのがものみの塔協会の教義なのだ。輸血とつかない治療法ならば血液をどのように扱おうとOKなのである。こんな冗談じみた話に付き合って命を落とした信者も存在するのである。中には訳も解らず死んでいったエホバの証人2世の子供もいる。悲劇としか言いようがない。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。