『宗教2世』、宗教と過剰な世界からの解放の先に待つのは・・・

宗教2世の見る世界

宗教2世の脱会時、親に対する罪悪感

『宗教2世』、Session3-3より。『2世たちの、その後』、脱会当時者の声。

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親が悲しむ様子を見て、親を裏切ったという罪悪感と申し訳なさで、涙が止まらなかった

これは旧統一教会の2世信者と思われる人の言葉。エホバの証人2世だった私も同じ経験をした。親をエホバの証人に残して脱会したとき、泣きはしなかったが、親を裏切るという思いは強かった。

この葛藤のため、脱会の意思をもってから、脱会するまで3年ほどかかった。小学校高学年から中学校2年生までの期間を無駄にした。

エホバの証人をやめたい自分と、エホバの証人を強要されている自分の違いに苦しんだ。本来の自分でない自分を過ごした時間。取り返しのつかない時間をエホバの証人に奪われた。

子どもに対して、親を裏切るという罪悪感を感じさせるのがカルト宗教。宗教は人生のスパイスに過ぎないのに、ここまでの罪悪感を子どもに持たせる宗教は、この世界に必要ない。

宗教2世が、脱会後に求める過剰なモノ

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『宗教2世』の子どもたちの学校での苦難、求められる「配慮」と「共感」

学校と宗教2世の子ども

学校の先生と宗教2世

『宗教2世』、Session3-2より。『当事者たちは何を語るか?』。

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宗教2世の自助グループで語り合われたことで、宗教2世の子どもの学校での受難。

先生が子どもを受け止めきれていない
社会の規範と、宗教独自ルールがかち合ったとき、先生が権威勾配を使って、一方的に指導してきます

学校というシステムが、宗教を受け容れるように作られていないし、教員に宗教的個別理解以上の、さらなる2世被害者への助けを求めるのは酷かと。

先生の質に差があるので、期待しすぎると裏切られる。今年の先生は理解があった。しかし、来年の先生は真逆だったと。

この問題は、宗教2世の子どもにとっては死活問題。

宗教2世の子どもに対して、せめてもの「配慮」を

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宗教の誤った指針に疑問を持つ。『宗教2世』の体験と回復

ときには他人の経験が癒しに

宗教ごときが、結婚とか人生に口出しするな

『宗教2世』、Session3-2から。『当事者たちは何を語るか?』。宗教2世の自助グループで語り合われたこと。

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父からは、神の子である2世が、他の信者と結婚し、3世を産み、4世を産み、そうして正統な結婚を続けていれば成功、そうでなければ失敗と言われました

この無茶苦茶論を押し付けられたのが宗教2世。こういったバカげたことを自身満々に言うからにはキッチリ根拠を示して欲しい。

神の子って何だよ?その宗教的根拠は?そして、結婚相手を決め打ちするだけで成功できるはずがない。

宗教2世、3世、4世という悲惨な血統を残すことが失敗だろうに。失敗しているから宗教2世と、その親との分断が起きている。

根拠を示せと疑うことで、誤った宗教から自由になるきっかけになる。

この無根拠宗教親の話はまだ続く。

好きな人と結婚したいと言ったら、『おまえなんかを好きになる人がどこにいるんだ』と言われました

親が何をふざけたことを言っているのだろうか。親が子どもを好きに、愛さなければならないのに。

こんなことを子どもに言ってしまう時点で、その宗教の指針は誤っている。

好きな人と結婚することはタブー中のタブー

という宗教なので。間違った宗教であることは確実。

宗教ごときが、人の結婚とか、人生に口出しすべきじゃない。他人の人生になんの責任もとれないのに、容喙しかき回すだけ。こういった宗教は間違っている。

宗教の真偽論争とカルトの罠、宗教は人生のスパイスに過ぎない

脱会者との対話で得られること

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『宗教2世』が、「宗教の残響」から自由になるには?

宗教の残響に縛られる宗教2世

エホバの証人的価値観という「宗教の残響」

『宗教2世』、Session2-5。宗教2世に対するアンケート。教団内での性的マイノリティに関する否定的指導の有無を問う。

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本調査では

脱会後も宗教的価値が残り続けることを、「宗教の残響」と名付け

て、調査している。エホバの証人や旧統一教会という自称キリスト教系の2世に「宗教の残響」があるという結果に。

元エホバの証人2世である私も、「宗教の残響」の影響を受けた。

脱会後もしばらくは、神社や寺への参拝の際に、謎の居心地の悪さを感じた。今では全くそんなことはなくて、寺社仏閣が大好きなのだが。

献血の際に、何ともいえない罪深さを感じたりもした。もはや20年近く献血に行っていないのだが、恐らく今では何の罪悪感もない気がする。

しかし、最も強く「宗教の残響」があったのは、エホバの証人らしくなく生きようとしたこと。

私はエホバの証人の2世信者である頃から、エホバの証人や教理、組織体制、すべてが嫌いだった。今でも。近年は、信者個人を嫌うのは筋違いと、大人な考え方をできるようにはなったのだが。

脱会直後の14才は、とにかくエホバの証人に関係する何もかもが嫌いで、反エホバの証人的生き方をすることに全力を尽くした。

エホバの証人の貼りついたような笑顔だったり、生真面目さだったり、そういったモノを全否定。いかにエホバの証人らしくなく生きるかということだけを考えていた。

つまり、全力でエホバの証人を否定することで、思いっきりエホバの証人という「宗教の残響」に縛られていた。

自分がどうしたいか?どうすべきか?でなく、エホバの証人だったらこうはしないな、という方へ流されていただけ。エホバの証人的価値観でモノを測っている最悪な状態。モノサシが間違っているので、どう進んでも道を踏みはずす。

エホバの証人(JW)の禁止事項まとめ~過酷なJW2世の子供の学校生活

「宗教の残響」から自由になるには?

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チキラボ宗教2世アンケートに、統計的仮説検定を行った結果・・・

孤独な存在、宗教2世

チキラボ宗教2世アンケートの信憑性

数日前に、“宗教2世”は孤独感強く、抑うつ状態の人の割合が高い傾向 大学・大学院進学率は19.0% 民間団体の調査という記事が出た。

「社会調査支援機構チキラボ」が2000人にアンケート調査、そのうち「宗教2世である」と回答したのが21人。この宗教2世21人と残りの2000人弱を比較して、記事中では、以下の結論が示唆されている。

  1. 宗教2世は、宗教2世でない人に比べて孤独感が強い
  2. 宗教2世は、宗教2世でない人に比べて抑うつ状態の人の割合が高い
  3. 宗教2世は、宗教2世でない人に比べて高学歴者が少ない

というか、直感的に宗教2世のサンプル21人って少なすぎないかと思った。さらに、そういった指摘が散見されたので、今回きっちり統計的仮説検定を行った。後半にて。

宗教2世のサンプルが21人だと、特異例が混ざったりするとブレが発生しそう。とはいえ、宗教2世だけを集めてアンケート取るわけにもいかない。宗教2世だけを集めれば、集まってきた層に偏りが生じる。

「宗教2世集まれー」って集めれば、宗教2世という出自に問題意識を持った人が集まってくる。当然、孤独感が高く、抑うつ状態にあると回答する人の割合が増える。

だから、宗教2世だけを集めるわけにもいかず、こういったアンケートになったのだろう。全体の2000人が少ない気もするが、ここは予算との絡みもある。サンプル数を多くすれば、信頼度は上がるが費用は増える。

私の実感としては宗教2世というか、エホバの証人2世の場合なら、低学歴かつ、孤独感が強く、抑うつ状態にある人の割合は高い。

しかし、今回は一旦それを置いておいて・・・宗教2世は、2000人中21人というマイノリティなのだが、このアンケートで宗教2世とそうでない群、両群の比較が適切なのか、統計的仮説検定を行うことに。

孤独な存在、宗教2世

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家庭に宗教を入れるな、「こども家庭庁」発足の事情

家族の問題に宗教が口を挟むな

家庭に宗教を入れるな

『宗教2世』、Session2-1より。『宗教右派はジェンダー政策にどう介入したか?』

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親はかくあるべし、母親はこうで、父親はこうあるべし、という考え方があって、それを法律の考え方に則って、各々そうしたように振る舞えるように支援していく

という、甚だしいお節介が政府機関主導で行われている。そこに一部世論を巻き込んで容喙してきたのが宗教右派。

親や夫婦、家庭のあるべき姿なんていうのは至って個人的なモノ。それに対して、政府機関や他人が口出しするのは筋違い。そもそも、家庭や親のあり方なんて、一概に定義できるモノではない。

ましてや、そこに宗教団体や、宗教的思想が入り込んでくるなんてのは論外。それがカルトだったら?家庭へ宗教の介入を許すとどうなるか?その結果が、数多の『宗教2世』という悲劇。

『宗教2世』より、宗教2世とは?宗教2世信者とは?

『宗教2世』より、宗教2世が恋愛や結婚に際して抱える問題

「こども家庭庁」発足の事情

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『宗教2世』より~宗教2世の不幸、せめて脱会者の妨害をするな

宗教2世の不幸

宗教2世の不幸

『宗教2世』より。Session1-3。宗教2世が受けた被害について。アンケートの自由回答より。

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葬式で親戚から罵声を浴びた

これはエホバの証人だろうか、読経の場への不参加や焼香の拒否によるモノ。宗教2世は、親に強要されていたり、洗脳されていたり。よって宗教2世の子どもの葬式での無礼な振る舞いに罵声を上げるのは筋違い。

しかし、大人のカルト信者に対してなら分からなくもない。そのカルト信者もマインドコントロール下にある弱者ではある。とはいえ、人が死んでいる状況で、一番重視されるべきは、カルト信仰でなく、個人を悼むこと。その辺のバランスが取れないエホバの証人は、この世界に必要ない。

脱会したくて相談した相手が、それを言いふらしてしまい、恥ずかしい思いをした

人の信用を裏切る奴はカルト信者以下。言いふらしている自分を、自身で貶めている。

2023/03/14『報道ステーション』、体罰認めさせてエホバの証人さっさと潰そう

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自分の信仰する宗教以外は間違っている、という思い込み

人の生み出した

宗教2世問題の解決方法とは?

人の生み出したChatGPTとの会話

私「日本の宗教2世問題を解決する方法は?」

G「日本における宗教2世問題は、親の宗教を継承することが一般的であるため、自己の信仰を自由に選ぶことができない子どもたちにとって、心理的なプレッシャーやストレスを引き起こすことがあります。この問題に対する解決策は、以下のようなものが考えられます。

  1. 1.宗教の自由を尊重する社会の構築
    子どもたちが自分の信仰を選択することができる社会環境を整備することが重要です。一方的な宗教的強制や圧力をかけることを避け、個人の自由と尊重を重視する社会の構築が必要です。

  2. 2.宗教教育の必要性の認識
    宗教教育の必要性を認識し、公教育機関での宗教教育の充実を図ることが大切です。多様な宗教についての理解を深め、自分の信仰を選ぶことができる力を身につけることができます。

  3. 3.家庭内での対話や理解の促進
    家庭内での対話や理解を促進することも重要です。親子間でのコミュニケーションを活発にし、お互いの信仰について理解を深めることができれば、子どもたちのストレスや心理的なプレッシャーを軽減することができます。

以上のような方法を取り入れることで、宗教2世問題を解決することができると考えられます。」

そりゃそうさな。模範解答。そんな世界だったら、オレみたいな元宗教2世被害者は今ここにいないし、現在進行形で苦しむ宗教2世被害者もいないって。

1.の社会も2.の教育も変えるのは一筋縄ではいかない。まずは3.の家庭かということで次の質問。

人類が生み出した神との対話、エホバの証人の輸血拒否について

宗教親の勘違いとは?

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