宗教虐待の調査研究報告書、47件の宗教虐待報告は氷山の一角

宗教虐待の調査研究報告書

こども家庭庁の研究事業、「保護者による宗教の信仰等に起因する児童虐待に関する調査研究」報告書。2024年4月リリース。

2022年12月に旧厚労省から出された「宗教の信仰等に関係する児童虐待等への対応に関するQ&A」の周知状況や、当事者(宗教2世)を含めた関係者への調査。それによって実態や課題を明らかにすることが目的。

最初は、児童相談所に対する調査。

2022/4月~2023/9月のあいだで、37ヵ所の児童相談所で47件の宗教虐待と思われる事例が報告されている。

問2「保護者による宗教の信仰等に起因すると推察される該当事例の相談対応件数及び⼀時保護件数」、つまり、前述の宗教虐待と目される47件の相談所ごとの数とそのうち一時保護した件数。

該当事例の相談対応件数は、「1 件」が 67.6%(25 か所)、「2 件」が 21.6%(8 か所)、「3 件」が 5.4%(2 か所

該当事例のうち、⼀時保護を⾏った件数は、「0 件」が 43.2%(16 か所)、「1 件」が35.1%(13 か所)、「2 件」が 8.1%(3 か所
※下線はこちらで引いた

複数対応をしているのが10ヵ所、そもそも対応しているのが全体の16.2%の37ヵ所(問1より)。複数の保護を行っているのはたったの3ヵ所。

後述するが、この47件の宗教虐待と思われる事例は、氷山の一角にすぎない。

児童相談所の勉強不足、消極的理解

問4「保護者による宗教の信仰等に起因する虐待かの判断が悩ましい事例」として以下の回答。

「こどもの間違った⾏いは暴⼒をしてでも修正するのが躾だ」「こどもが悪いことをすれば罰(叩く、外に閉め出す)を与えるのは当然だ」との保護者の信条から虐待になるケースがある

それは宗教虐待でなくて普通に虐待。児童相談所の回答でこれだから、新しい宗教虐待という概念については、認識の差がでる。児童相談所レベルでも認識の遅れが発生するし、当然社会でも。宗教親に至っては無自覚なままだろう。

保護者の信仰する宗教の考えにより、読んで良いマンガ等を制限されていた。虐待とまで⾔えるのかは判断による

それは、虐待だろ。宗教虐待Q&Aの問3-3によると

社会通念に照らして児童の年齢相応だと認められる娯楽等について、宗教等を理由に一律に禁止することは心理的虐待に該当する

勉強不足。宗教によって読んで良いマンガを制限するのは、児童虐待。

宗教でなければ良いんだよ。親が個人的に「気持ち悪いからダメ」とか。あと、性描写が激しくて一般的にも子ども向けでないとか、そういう理由ならOK。

そういうのとは関係なく、「ある宗教団体がふさわしくないと言っているから禁止」、なんてバカなことを言い出すのは、児童虐待。

宗教虐待Q&Aを消極的に捉えている限り、被害者は減らない。

問5「Q&A 発出以降の変化」

令和4年 12⽉27⽇の Q&A 発出以降、保護者による宗教の信仰等に起因すると推察される虐待事例の対応等において変化したことを聞いたところ、「特に変化はない」が 76.0%(174 か所)であった

だろうね。宗教虐待Q&Aの存在を知る者が発信して広めていくしかない。

「相談対応事例の例⽰により、該当する事例において躊躇なく対応が進められるようになった」が 1.3%(3 か所)

この3ヵ所が47件の事例を報告している拠点であり、もしかすると複数対応、複数保護の果断の対応をしている拠点ではないか。

児童相談所が宗教虐待Q&Aを読み込んで、躊躇なく積極的に対応すれば、現時点で闇に葬られている宗教虐待が明るみにでて、救われる子どもか増えるのではないだろうか。

宗教虐待Q&Aの消極的な理解と消極的な対応、そのせいで今も苦しんでいる子どもがいる。


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