エホバの証人という宗教の正体、情報統制とマインドコントロール教育

ものみの塔の正体

カルト宗教、エホバの証人

エホバの証人とは、米国の宗教家チャールズ・テイズ・ラッセルが19世紀に始めた聖書研究を起源とする宗教団体。宗教と言うにはあまりにも新しすぎる。キリスト教系の怪しげな新興宗教というのが正しい。

全世界に伝道者と称される信者が800万人、日本国内には20万人ほど存在する。宗教法人格としてものみの塔聖書冊子協会(通称ものみの塔協会)という名称などが世界各地で使用されている。

エホバの証人は独特の教理への執着が強いことから、カルトやセクトに指定されている国もある。輸血拒否や兵役拒否、体罰を推進しているため児童虐待、信者による児童への性的虐待などが問題化している。

親がエホバの証人であれば、子どもたちはもれなくこのカルトの被害者となる。エホバの証人には懲らしめと言われる体罰が推奨されているため、エホバの証人の子どもたちは体罰による物理的な虐待を受けて成長する。

エホバの証人は、「血を食べてはいけない」という聖書の記述を歪曲し、輸血を拒否する。輸血を拒否したことによって、適切な医療処置が受けられず死亡した子どもまで存在する。

児童に対する性的虐待は各国で裁判が開かれ、米国ではものみの塔側の有罪が確定している。また、オーストラリアでも児童に対する性的虐待が隠蔽されていたことが発覚。これらは氷山の一角に過ぎない。

エホバの証人による世界中の児童性虐待

ものみの塔協会の嘘と隠蔽

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カルトの見極め方と、カルトに騙されない方法とは・・・

カルトの特徴とは・・・

カルトの見極め方

自分たちと競合する集団を完全否定している組織があれば、それはカルト。外部を批判し、攻撃することで内にこもる。そして外部からの情報を遮断することで内部の人間をマインドコントロールする。

その集団の価値観こそが全てであり、他のモノはすべてまやかしであるとマインドコントロールする。その集団の一体感に心地よさを感じると、外部情報を制限され、自身の属する集団の異常さに気づけなくなる。

親の愛情に飢えていたり、精神的に問題を抱えている人は、カルトの罠にはまりやすい。自分自身の欠落を埋めてくれる気がするカルトの一体感に抱かれて、騙されてしまう。

カルトに騙されない方法

カルトに騙されない方法がある。複数の組織に属すること。複数組織への在籍認めない排他的な組織はカルト。そんな組織からはすぐに逃げ出そう。

会社と地域、子どもの学校といった複数のコミュニティに属する。それにプラスして、何かの宗教団体に属したければ属せばいい。私はエホバの証人というカルトで懲りているので、宗教はまっぴらだが。

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『ドアの向こうのカルト』~エホバの証人の作るケーキがマズい理由

エホバの証人のつくるケーキがマズい理由とは・・・

『ドアの向こうのカルト 九歳から三五歳まで過ごしたエホバの証人の記録』

元エホバの証人の被害者が書いた本。絶版なので手に入れるなら中古で。

エホバの証人というカルトに洗脳されやすい人

この本の著者の子どもの頃のエピソードで、両親の夫婦喧嘩のシーンがある。空手(からて)に熱中している父親に対して、母親がハサミを持ち出す。

「私と空手のどっちが大事なの!」と言って空手着を切り裂こうとする。著者は、母親が宗教にハマる素養が垣間見えたと書いている。著者の高い観察眼がうかがえるエピソード。

「私と仕事どっちが大事なの?」と似た質問なのだが、実はどっちも大事。この場合の回答としては、火に油を注ぐだけなので不適切なのだろうが、これが事実。

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『解毒』~カルトの洗脳が解けやすい人、解けにくい人の違いとは?

元エホバの証人2世信者が書いた『解毒』

エホバの証人を脱会した女性が書いた『解毒』。カルトの洗脳の解けやすい人、解けにくい人の記述が興味深い。AmazonのKindleUnlimitedに登録すれば無料で読める。(2023年11月現在)

カルトの洗脳が解けやすい人とは

この本では、カルトの洗脳が解けやすい人として『生まれつきのタイプ』があると書かれている。

世の中の人は、事の本質に『気づきやすい人』と『疑わずに信じてしまう人』の二つのタイプ

『気づきやすい人』は『要求水準』が高い人で、少数派。こちらが解けやすい人ということだろう。

『疑わずに信じてしまう人』は『要求水準』が低い人で、多数派。

『要求水準』が高い人は、自分で納得するまで調べて考える人で、作者もこちら側に属すると診断されている。

私は、洗脳が解ける前にエホバの証人をやめた。エホバという神は存在すると信じてしまっていたが、その神を見限った。「ハルマゲドンで憤死上等、今、オレはサッカーを優先するんだ」と14才の時に決断。両親と決別、脱会に至る。

洗脳は解けず、自分の決心と心中。ということは、私も自分の考えやものみの塔の教理を『疑わずに信じてしまう』多数派なんだろうと考えた。

一方、この本の作者は洗脳が解けるのに33年かかっている。しかも洗脳が解けるのに、親友の死という重い代償を支払っている。

作者に比べると、私は洗脳が解けるまで20数年、洗脳が解けたのはインターネットで見た「ラッセルの墓はピラミッド」という記事。私は、この信憑性が定かでない記事をも『疑わずに信じてしまう』のだが、このおかげで私の洗脳は解けた。

私の洗脳の解け方なのだが、この本の作者に比べると、時間も要因も軽い。とはいえ、20数年と失った家族を返して欲しいものだが。

カルトの洗脳が解けやすい者のすべきこと

脱会当時14才の私は、「人間の生は限りあるゆえに価値がある」と考えた。よって、永遠の命を配りまくるエホバの証人とは決別。

また、私は子どもの頃から、ものみの塔の推奨する生き方に疑問を感じ、教理や組織の体質(というか、ダサさ)に矛盾を感じていた。

例えば、長老とか古いエホバの証人ってなんであんなにバカなんだろう?とか。

輸血はともかく鯨の肉を喰っちゃダメって言うが、他の動物肉は完全に完璧に血抜きができているのか?大型魚の刺身とか結構血みどろの時ないか?ということは、輸血拒否も、そこまで命がけでやるべきことなのか?といったこと。

元々、ものみの塔を疑っていたので、『ラッセルの墓はピラミッド』の記事で勘づいた。「ものみの塔は嘘つきで、真実を隠蔽するために信者に対し外部情報を制限している」と。これで洗脳はパッと解けた。すべてのつじつまが合った。

エホバの証人の経験が長い人ほど愚かなのは、完全に騙されているから。そして、騙し続けるために教団側はフレッシュな情報を遮断している。ものみの塔がペテン師なら、疑念は全て解決、すべてがただのでっち上げだったということ。

これらが一瞬で繋がった。どうやら私も『気づきやすい』側の人間だったのかも知れない。ずっと疑っていた。「真理の組織ってこんなダサいのか?」と。

『気づきやすい』側の私でも、20数年という時間と一家離散という代償を支払っている。『解毒』著者も同様、多大な被害を受けている。

この落とし前をつけるべく、私はものみの塔を崩壊させるための活動を行っている。

『気づきやすい人』に生まれ、生まれながらにエホバの証人としてすごしたことは、私の運命。すべては、エホバの証人をこの世から一掃し、ものみの塔を崩壊させるという私の宿命のためだと、『疑わずに信じている』。

ものみの塔協会のマインドコントロール手法


エホバの証人の寄付という、危険な無限集金システム

エホバの証人の無限の寄付

ものみの塔の宗教本に価格設定がない理由

ものみの塔協会の宗教本には価格設定がない。1980年代頃までは1冊いくらと値段がついていたのだが、価格は撤廃され、ページ数や装丁に応じて寄付金を募るようになった。

宗教本の場合、実は値段がついている方が健全。価格設定は、最低金額であると同時に最高価格でもある。上限があれば、それ以上金を払わなくて良い。ものみの塔のように、価格がないと寄付金の額はどんどんエスカレートしていく。

私の両親は、ものみの塔の宗教本が届く都度、教団に対して寄付していた。そのため、寄付額は甚だしい金額に達している。

両親は、ひとまず自分たちが手に入れた宗教本相当+毎月の定期分を寄付していた。それから、個別に抱えている信者候補者たちに宗教本を配る。布教活動中も同様に宗教本を配布。その上で寄付金をせびる。「少なくとも印刷代はかかりますから」とか、うまいこと言って。

既に両親は、宗教本に対する寄付を終えているので、印刷代がどうのこうのというのは不実。しかし、エホバの証人たちは、教団のためなら詭弁も構わないという態度。目的のために手段を選ばず。危険なカルト集団。

こうして手に入れた寄付金は、本来は両親が既に立て替え済のもの。しかし、両親はこの寄付金まで教団に上納していた。このようにして、ものみの塔は潤沢な資金を全世界で集めている。

エホバの証人の危険な寄付集金システム

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『解毒』~エホバの証人というカルトから脱会させる方法

エホバの証人をやめて楽しく生きる姿を見せる

エホバの証人脱会者の女性が書いた『解毒』

エホバの証人を脱会した女性が書いた『解毒』。カルトについて、最終章で説明されている。信者たちを、エホバの証人というカルトから脱会させ、ものみの塔を崩壊させよう。

エホバの証人というカルトから脱会させるには

エホバの証人では『人生で成功すると神様のおかげ』、『失敗すると悪魔の仕業』だと教えている

著者が受けたカウンセリングで、これがカルト宗教の特徴と説明されている。それならば、現役信者に対して、エホバの証人をやめて楽しく生きている様を示せばいい。

エホバという神を捨てても、人生で成功することを知らしめる。それ以前に、エホバの証人をやめないと、人生の成功などあり得ない。

楽しく生きる方法、それは今を生きること。エホバの証人の言う楽園や永遠の命の教理は全部ウソ。人生は一度っきり、一瞬の儚い夢。今日やるべきことをやり、明日に備える。単純にその繰り返し。

人類は復活などしないので、今この生にすべてをかける。すると、人生は輝き始める。そのように、

楽しく生きている様を、カルトのせいで多くの人・モノを失った被害者であるエホバの証人たちに見せつける。

また、作中ではエホバの証人の心理が次のように説明されている。

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エホバの証人の統治体崇拝とものみの塔崇拝、人間崇拝と組織・偶像崇拝

エホバの証人の統治体崇拝

エホバの証人のヒエラルキー

エホバの証人の組織は完全な階級構造になっている。

最下層は女子どもの一般信者。この中でも献身という洗礼のような儀式を受けている・受けていないという差がある。その上が男性信者。

エホバの証人は完全な男尊女卑思想。

男性信者の中にも役職のような階級が存在する。下から一般信者、奉仕の僕(現在は「援助奉仕者」と呼称※2022年追記)、長老、巡回監督、地域監督(現在は廃止されている※2023年追記)、その上が最高権力機関の統治体。

長老までは無報酬で働かされ、逆に寄付金を集めて上納する義務が課せられる。

また、別枠で天的級という呼ばれる集団も存在する。これは油そそがれた者と呼ばれる。

エホバの証人の予言では、ハルマゲドンというこの世界の終わりが来て、地上が楽園になるという設定になっている(そんなわけないのだが)。

油そそがれた者は、ハルマゲドン前に死ねばその瞬間、ハルマゲドン時に生きていればそのときに昇天し、キリストと共に地上を支配するというイカれた幻想を抱いている。

油そそがれる瞬間は天啓のようなもので、本人にしか分からないとされている。

要するに、

  1. 確信犯的に油そそがれたことにして、上位階級に加わろうとしている権力欲にまみれた人間
  2. 完全にイカれて天啓を浴びちゃったエホバの証人

この人たちが天的級ということ。

統治体のメンバーは、もれなく全員この油そそがれた者なのだが、前者の確信犯ではないかと推測する。権力欲にまみれた老人の集団。

後者のイカれちゃった系は、もう人生の取返しがつかなくなった老婆とかが多い。

そもそも男尊女卑のエホバの証人社会で、女性が天に昇って支配するとか、世界観の設定が変わっちゃうので無理。その単純構造に気が付けないのがエホバの証人のマインドコントロール状態。

統治体を崇拝するエホバの証人

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『解毒』:日本初の排斥エホバの証人の本、エホバの証人の排斥とは?

日本で初めての排斥されたエホバの証人による著書

元エホバの証人2世の排斥者が書いた『解毒』

元エホバの証人2世の女性が、顔出し実名で書いた『解毒』。私は単行本で読んだのだが、家族に隠れて読みたいという人は電子書籍がおすすめ。

本書が、日本では初のエホバの証人排斥者による執筆であることが、作中で触れられている。

排斥とは、エホバの証人の組織から追い出されること。重大な戒律違反を犯した信者に適用される。私のイメージでは、ほとんどが婚姻外の性交渉、もしくは背教行為。

エホバの証人の場合は、教団に対する不信感の表明や、教理の矛盾の指摘程度の些細なレベルから背教行為とみなされる。

エホバの証人の排斥とは?

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エホバの証人のマインドコントロールを解く3つの手段まとめ

エホバの証人のマインドコントロールを解除する

ものみの塔の自作自演の予言

エホバの証人はものみの塔協会によってマインドコントロールされている。真理はものみの塔協会だけがもたらすと思い込まされている。それゆえに、外部の良心ある人々の忠告には一切耳を貸さない。

教団外部の人の忠告や助言に、ものみの塔への批判が含まれているとする。すると、批判であることが明らかになったその瞬間、批判者は悪魔サタンの手先だと決めつけられてしまう。

これは、

ものみの塔が事前に手を打っているから。あなたがエホバの証人になると、必ず家族や身近な人が反対します。それはサタンの攻撃なのですと、さも予言風にささやいている

騙されている本人は、この予言が成就したと思い込み、ますます盲信を強める。ものみの塔の言うことは当たると。そりゃ、身内がカルトにハマれば誰でも止めるんだが。この段階になると手が負えない。止めれば止めるほど、意固地になる。

マインドコントロールは、初期の段階で止めるのがベスト

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人生から宗教を切り捨て、目に見えるモノを指針とする

エホバの証人をやめたあとの人生

エホバの証人のマインドコントロール

2002年から2003年頃、私は20代前半だった。20年もの間、ものみの塔の深い洗脳下にあったのだが、遂に解放された。

私は、生まれながらのエホバの証人2世だった。「天にエホバという神がいて、ハルマゲドンというこの世の終わりは近い」、ずっとそう信じ込んでいた。しかし、それらは全部、ものみの塔の虚偽だと気付く。これが洗脳が解けた瞬間。

洗脳が解けた瞬間についてはこちら

洗脳解除によって私は、20才をすぎて自分の根幹を失ってしまった。どうやって生きていったら良いのか、何を人生のファーストプライオリティとすべきなのか全く不明。生まれたての赤ん坊状態になってしまった。

惰性で生きる元エホバの証人2世

この後、私は惰性で生き始める。吸っていたタバコを、そのまま吸い続けた。なぜタバコを吸い始たのか?そして、なぜ吸い続けるのか?そのメリット、デメリット、タバコをやめた場合のメリット、デメリットは?

自身の根幹を失ったのだから、一から全部考えるべきだったのに、私はそれをせず、惰性のまま生活を続けた。

心の底からものみの塔が憎かったし、ものみの塔のせいで失った家族のことは悲しかった。とはいえ、ハルマゲドンで明日にでも即死する恐れはなくなった。これは喜びだったし、洗脳が解けた興奮状態にもあった。

そのため、何かをじっくり考えるというよりは、そのまま目先の楽しさを享受する安易な選択をしたともいえる。洗脳解除の翌日は普通に会社に行き、退社後はパチンコ屋に行き、勝てば飲みに行くという、いつも通りの享楽的な生活。

新しい人生の指針が、小さな小さな反エホバ思想

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