親族を巻き込むほど不幸になるエホバの証人家族
私は熱心なエホバの証人だった両親の一人息子として育った。1990年、私の両親は小学生だった私を連れて田舎に引っ込んだ。親族をエホバの証人の組織に引き込むため。
しかし、幸いなことに私の親族は誰も両親の声に耳を傾けなかった。親族一同がエホバの証人になっていたとしたら、これは最大の不幸だった。
今となってはエホバの証人をやめた私の両親だが、親族までカルトに引き込んで不和の原因を作っていたらと考えるとその罪悪感たるや計り知れない。
親族の中では一番クレバーそうな私の父親が、どっぷりとエホバの証人の組織に落ち込んでしまったのは不思議としか言いようがない。カルトの罠というのは、人の心のわずかな隙を突いて、周到に被害者の心をがんじがらめにしていく。
エホバの証人の何もかもをものみの塔協会に捧げる狂気
私が小学校4年生に進級するときに、田舎へ家族で引っ越した。その時に私はせっかく出来た元の学校の友達と別れたくないと両親に告げた。
両親はそんなことを気にもとめず、私が別れたくないと言ったのがエホバの証人の友人でなかったことを咎められた。
両親は何をするにも当然のようにエホバ第一だった。しかし、それは実はエホバという架空の偽神ですらなく、ものみの塔という偶像だった。こうして1990年に私の家族は地平線まで見渡す限り田畑しかない田舎町に引っ込むことになった。
父親は大学を卒業して就職した仕事を辞めて、エホバの証人活動がしやすい職に転職していた。この引越しで再度、転職が必要となり一旦無職となる。
ものみの塔協会という偶像崇拝のために自分のキャリアを棒にふり、今となっては何の資産価値も無い田舎のボロ家を購入。全てはものみの塔という偶像崇拝のため。とても正気の沙汰ではない。
エホバという偽神、ものみの塔という偶像
すぐにでもハルマゲドンというこの世の終わりが来て世界が一新されると両親は信じ切っていた。そんな都合の良い話はない。積み重ねたものだけが人生の成果。
何らかの奇跡を目撃したとかであれば話は別なのだが、そんな訳でも無くものみの塔協会の出版物に丹念に信ぴょう性を持たせて書かれた創作に完全に騙されていた。そして、エホバの証人の王国会館という閉鎖空間が彼らの心を深く洗脳していく。
物心ついた頃から両親に必死にエホバの証人の教義を叩き込まれた私も同じ。私は14歳でエホバの証人をやめる。しかし、その後の洗脳解除まで時間がかかる。7年~8年の時間を要した。
それでやっと気づいたのは、実はエホバという神は偽神で、エホバの証人が崇拝しているのはものみの塔という偶像・組織であり、ハルマゲドンなんて来やしないということ。
こんな簡単なことに気付くのに何年も時間がかかり、はたまたそれに気づかないまま全財産・人生をむしり取られてしまう。そしてその洗脳が未だ継続している人々まで存在する。
ものみの塔というカルトは、それほど恐ろしく人の心を蝕む完全悪なのである。
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