カルト2世でありつつカルト擁護者、その根底にあるもの
今年2022年最後の記事になるが通常運転。読んでいただいた方々、一年お世話になりました。
今年は7月に元宗教2世が起こした安倍元首相銃撃事件、年末に厚生労働省より宗教2世問題のガイドラインが出るという報道があり、カルト宗教2世問題には動きのある年になった。来年こそはものみの塔が圧倒的に傾くさまを見たく。
昨日の記事でカルト宗教2世問題に対するカルト擁護派批判をした。批判というより未だマインドコントロール下の被害者であるので救済対象に近いと書いた。
その被害者たちのカルト擁護の主張は以下のようなもの。
- 親が果たして子供が死ぬまで信仰を強要するのか。自分や周囲はそんなひどい目に遭っていない
- ある程度ものごとを考えられる年齢になったら、自分の意思で辞められるはずだという自己責任論
この話の根底にあるのが、マインドコントロールと愛情。
未だカルトのマインドコントロール下にあるので、人生を奪うカルトを簡単に擁護してしまう。そして、カルト親に対する愛情から親の信仰するカルトそのものの完全否定ができない。
カルト親は生死の危険が及ぶ領域まで子供を追い込む。かつて起きたエホバの証人の子供の輸血拒否での死。この事件がそれを証明している。
現在は輸血拒否事案に関しては親権が停止されるから子供が死ぬことはない。だから生死に危険が及ばない?いやいや放っておいたら、エホバの証人は子供を殺すから親権を強制停止しているんだよ。
『説得 エホバの証人と輸血拒否事件』~偶然サバイバルした者の務め
一定の年齢になったら自分の意思で辞められるはずだという自己責任論。そりゃそうだけど、ある程度大きくなるまでの虐待は見過ごすのかという話。
ある年ごろになるまで虐待を受け自主性を奪われれば、自分の意思を行使できる年齢には自分の意思を失っている。凶悪虐待者が愛する、愛されるべき親。それにカルトのマインドコントロールが絡む。
たまたま自分の意思で辞められたからって、誰もが同じように脱会できると思うのは大間違い。
それを、いつでも自分の意思で辞められるのだからとカルトを擁護しているようじゃ、まだカルトのマインドコントロール下にある。カルト擁護者こそ救済されるべき被害者状態から脱却できていない。
カルト2世信者の本質的な救済のために
昨日の記事では、カルト宗教2世を本質的に救済するには、カルトそのものの撲滅しかないと書いた。
親への愛情がある限り、カルトのマインドコントロール下にある限り、被害者2世の子供は親や教団を擁護する。
自分の意思で愚かなカルト信仰を選んでいると主張する。無論、本人たちは愚かとは思いもしないのだが。それがマインドコントロール。
カルト親の保護管理下にある限り、カルト宗教2世の子供たちの本質的な救済には至らない。
カルト親と言えども、親から引き離すのが解決策かと言えばそうでもないし、虐待を理由に親から引き離しても、じきに親元に戻される。
肉体的虐待でも大半がいずれ親元に戻される。心理的虐待であればなおさら。そもそも親の愛情を必要としている子供なら、親からの隔離は決して良い選択肢とは言えない。
そうしている間にカルト側も知恵をつける。家庭内に信仰を潜ませ、外に虐待を明かさない。社会から隔離することで宗教虐待が明るみに出ることを防ぐ。
反社会的志向のカルトがものごとを隠そうとすれば徹底的に隠す。児童虐待が隠蔽されれば、虐待のレベルは密室で暴走し膨張する。中途半端な外圧が余計に被害を拡大する可能性もある。なので、ものみの塔をこの世から完全消去するべきなのだ。