エホバの証人の子ども向けの黄色い本の思い出、『わたしの聖書物語の本』

懐かしいような毒々しいような記憶

私はほぼ生まれながらにエホバの証人というカルト宗教を強制された。このカルトに両親がハマっていれば、もれなく子どももエホバの証人化される。いわゆる2世信者。

エホバの証人を信者として囲っているのは、ものみの塔という米国由来の宗教法人。ものみの塔は、信者の子どもをエホバの証人に仕上げるよう指導している。そのため、子ども向けの宗教本も製作されている。

子どもたちはその宗教本で、エホバの証人の教理や戒律を仕込まれる。私の記憶では、黄色い表紙の本。イラストが多めで聖書の逸話が一話完結で書いてある。私もこれを読まされていたのだが、やがて40年も前のことなので、内容はほとんど覚えていない。ときどきイラストがフラッシュバックする程度。

最近、思い出したのは水を飲む時の逸話。兵士が川辺に列になって並んでいる。水を飲む順番を待っているところ。順番に水を飲んでいく。実はこの水を飲む様子が兵士団の上層部によってチェックされている。

バカな兵士ばかりの神の国民

元エホバの証人2世が知らない、ステファノって誰?

水の飲み方をチェックして、斥候かなにかに抜擢するための適正を調べている。NGな水の飲み方は、犬みたいに腹ばいになって顔を川につける飲み方。油断し過ぎでNG、後ろから襲われたらどうするんだということ。

ほとんどの兵士がこのNG飲みで(この兵隊集団はバカばっかだったのか・・・大丈夫か)、ほんの一部の兵士が合格。合格する飲み方は、手で水をすくって周囲を見渡しながら飲むパターン。

たしか数人しか合格しなかった。川に口をつけて水を飲む奴ばっかって、どんな下品集団だよと思う。とはいえ、寓話なので多少の違和感は仕方がない。

ここから得られる教訓は、「どんなときでも、油断なく見張れよ」ということ。まさに物見の塔。ものみの塔は、子どもに「息を抜かず、この世のサタンの誘惑に染まらないよう気をつけろ」と教え込む。

後年、その反動が私に訪れる。エホバの証人をやめて洗脳も解けた頃。酒の飲み過ぎで油断し放題。朝気づけば、外でぶっ倒れていたということも何度か。前述の兵士以下・・・。

ものみの塔協会のプレミア出版物

世界の破滅を祈るエホバの証人

エホバの証人の洗脳のされ方~子どもから大人まで

話が逸れたので子どもの頃の話に戻る。へそ曲がりな私はこういう話を読まされると、親にいろいろ聞いてみたくなる。

「兵士って良いの?」エホバの証人は攻撃的なモノや戦争、武器を使うことは一切禁止なので。

「川の水飲むこと自体が汚いんじゃない?」

「兵士のレベル低くない?」

そうすると親は、これは例え話、比喩だと言い出して、ごまかす。そして、とにかく、この本に書いてあることだけが正しいと押し切られる。信じなさいと。このようにして

エホバの証人は自分で思考することを放棄。子どもも同じように指導し、家族揃ってマインドコントロール下へ一直線。

※画像はすべてWatch Tower(ものみの塔)発行の『My Book of Bible Stories』(3ドル)より。邦題『わたしの聖書物語の本』


2 Replies to “エホバの証人の子ども向けの黄色い本の思い出、『わたしの聖書物語の本』”

Leave a Reply

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.