運動音痴なエホバの証人2世
私はエホバの証人2世として物心ついた頃から育てられた。
エホバの証人とは、自称キリスト教系の新興宗教。世界中に信者がおり、日本ではものみの塔という名前でも知られている。2世とは、宗教2世のことで、親の信仰を押し付けられる子どものこと。
私の幼児時代は、母に毎日のようにものみの塔の布教活動へ連行された。そのため、私は幼稚園や保育園といった幼児教育を一切受けていない。
ものみの塔的には、世俗の幼児教育など必要ないというスタンス。エホバの証人の王国会館という集会所に連れて行くことや、家庭での聖書研究(実際にはものみの塔の宗教本研究)が何よりの情操教育だというのが、エホバの証人の親たちの言い分。
私は運動が苦手で、リズム感が無く絵も下手な子どもだった。両親いわく、幼稚園だか保育園で、幼い頃にそういった練習をしていないからだろうということ。その代わりに本を読むことや文章を書いたりするのは得意で、小学校でも体育や音楽、図工以外の成績は良かった。
小学校の主要科目で私の成績が良いのは、幼児の頃からものみの塔の出版物に慣れ親しんでいるせいだと、両親は常々自慢していた。運動ができなくて音痴でも構わない。そんなモノは、エホバの証人に必要ないというのが両親の考えだった。
父は、高校のときにインターハイに出るほど運動神経が良かったのに、私にはその血は受け継がれていなかった様子。また、全く運動やお遊戯をしなかった幼児期の影響も大きい。
好きこそ物の上手なれと言うが、できないモノを好きになるのはとても難しい。水泳で50mのノルマを泳げるようになったのも、クラスで最も最後のグループだった。
スポーツを禁止されるエホバの証人2世
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