エホバの証人2世の育つ毒家庭
私は生まれながらのエホバの証人2世だった。両親ともにエホバの証人という毒家庭で成長した。
1980~90年代、学校の友人の家にはたいていテレビゲームがあったのだが、私の家にはなかった。貧乏とかではなく、わが家がエホバの証人だったから。
エホバの証人は各家庭によって、ものみの塔の教理に対する厳格さや忠誠度が異なる。このため、中にはテレビゲームが許されているエホバの証人2世の子どもがいた。私にとっては、うらやましい限り。
私の家にはテレビすら置かれない時期もあった。両親は、テレビから流れる情報のほとんどは悪魔サタンが流している有害な情報だと信じていた。両親は、それほどに深いマインドコントロール状態にあった。
とはいえ、テレビが置いてあった時期もあった。しかし、1日に見ることのできる時間は30分とか1時間と、ガチガチに決められてはいた。しかも、NHKだけしか映らないように設定されていることもあった。
また、見たい番組は事前に両親の承認を得なければならなかった。許しが出た番組でも、一緒に見ていて途中でエホバの証人にとって「ふさわしくない」シーンがあると、テレビを消される。
「ふさわしくない」というのは、不道徳や暴力など。テレビで、未婚のカップルがキスしたり、服を脱ぎ始めたりするとチャンネルを換えられた。そもそも、子どもの大好きな戦隊物やヒーロー物は暴力的という理由で許されなかった。
傲慢エホバの証人よ、自分の頭で考えろ
エホバの証人とテレビについて不思議な点がある。すべてのメディアはサタンの支配下にある、というのがものみの塔の言い分。しかしNHKなら見てもOKと、当時、身の回りのエホバの証人家庭で決められていたのが、私の疑問。
確かに、NHKならばエホバの証人にとって「ふさわしくない」とされる露骨な性描写や過激な暴力表現、バカ騒ぎが少ない。
しかし、エホバの証人でない人間が製作した番組には違いない。1日の放送終了後には君が代が流れるし、ある程度は何らかの意図が込められている。
ここまで深読み出来ないのが、エホバの証人。表面的なモノごとしか見ずに、周囲の信者に同調する。
物事の裏に隠されたことを推論できるようになれば、ものみの塔のふざけた教理の欺瞞にも気付くことが出来る。誰かの言いなりにならず、自分で考えろ。
また、エホバの証人の家庭によって、見ても良い番組の基準に揺らぎがあった。これが全て親のジャッジメント。
エホバの証人の親は、神により審判員として是認されているとでも思い込んでいたのだろうか。何たる傲慢。
テレビの制限が、ものみの塔のマインドコントロール維持方法
ものみの塔は、テレビは世俗の毒、サタンの攻撃手法であるとして、信者たちに遠ざけるよう指導している。実はこれが、エホバの証人のマインドコントロールを保つための手段。
信者に情報統制を敷き、フレッシュな情報が入らないようにしている。頭の中の情報を正確なものにしないと、ものみの塔のマインドコントロールから自由になれない。
テレビが正確かというと、そうでもないのだが、それを見極める姿勢、態度がエホバの証人には必要。少なくとも、エホバの証人組織の言っていることよりは、テレビの方が偏りは少ない。
“エホバの証人が見ることを許されないテレビ、その理由とは?” への2件の返信