エホバの証人2世の深い洗脳状態
私は生まれながらにして、エホバの証人という宗教の2世信者だった。
エホバの証人とは米国由来の自称キリスト教系の新興宗教。日本ではものみの塔聖書冊子協会という名称でも認識されている。2世信者とは親の1世信者の信仰を強制される子供のこと。
私は14才の時に、ものみの塔協会の言いなりになって生きていてはいけないと判断した。人間の短い生の貴重さに気付いたから。短いからこそ価値があり、エホバの証人の教理「永遠の命」は無意味。そして、両親と決別覚悟でエホバの証人をやめた。
エホバの証人をやめて10年ほどの間、私はいつかハルマゲドンで滅ぼされると信じていた。
ハルマゲドンとはものみの塔が予言する終末のこと。エホバの証人以外の人類はハルマゲドンで滅ぼし尽くされる。その後、地上はエホバの証人だらけの楽園に作りかえられるという設定。
14才の私は、一切の快楽無しにエホバの証人の楽園で永遠に生きるのは無価値だと考えていた。今でも同じ考え。しかし、
20代前半までの私はものみの塔の洗脳から完全に脱却できてはいなかった。神エホバやキリスト、悪魔サタンは存在する。ものみの塔はある種の真理を語り、ハルマゲドンも近い将来に起こると信じていた。
14才~20代前半という若さゆえの無邪気さではなく、幼い頃からの洗脳の成果。毎週3回のエホバの証人の王国会館という集会所での洗脳集会、家庭でのものみの塔の宗教本での洗脳教育、日々の祈り、その反復で思考が犯されていく。
エホバの存在に疑いの余地は無かった。王国会館のエホバの証人たちは人間なので未熟。ものみの塔協会の教理にも未だ不充分な箇所がある、という感覚はあった。これはものみの塔が用意した逃げ道。
神エホバは完全完璧だが、その意思の中継手段であるものみの塔協会は人間によって運営されている。情報の伝達に誤差が生じることはあるという、都合の良い言い訳。
エホバの証人2世の死生観
私は自分の寿命の範囲内でハルマゲドンが勃発すると信じ切っていた。天寿を全うし、老衰で死ぬという感覚はゼロ。間違いなく私という存在に対して、神の是認は得られていない。不慮の事故や、病気で死んだりする可能性も高いと思っていた。
私は10代のうちに自動車の全損事故を2回も起こしている。無謀なスピードで走り激突事故を起こした。飲酒運転で検挙されたこともある。車が大破した2回の交通事故の際にはシートベルトすらしていなかった。
スピードメーターの針が、リミットを超えて振り切れている刹那が気持ちよかった。継続して生き続けるという、生への執着は希薄だった。
ハルマゲドンで私は滅ぶし、そもそも長生きは出来ない。そういった前提があったので、自身の身体や生命を大事にするという感覚が皆無。
天から降ってきた火球で体を焼き尽くされ、苦しみながら死んでいく。そんなハルマゲドンの夢を子供の頃から見る。自分の命が、ある程度は長く持続する、継続するという感覚が全く無かった。
“ハルマゲドンでやけっクソのエホバの証人(JW)2世” への2件の返信