オカルト禁止のエホバの証人が、異常な教理に振り切れる不思議

エホバの証人の占いと墓参り

エホバの証人というのは、ものみの塔聖書冊子協会を指導的役割とする自称キリスト教系の新興宗教。私は、両親がエホバの証人だったために、この宗教を押し付けられた。いわゆる2世信者。

ものみの塔の教理では、占いや墓参りは禁止。そのため、私は現在に至るまで一度も墓参りに行ったことがない。両親もかつては狂信的なエホバの証人だったので、自分が入る墓というものを用意していない。

私の一家はどこの墓に入ることもなく死んでいく。墓参りも墓の掃除・手入れしたこともない親族の墓に入れてくれというのは、今さら言い出せない。

今でもお彼岸の時期になって、ちょっとした会話の節々に墓参りの話が出ると、エホバの証人2世だった自分と他人との違いについて、まざまざと感じざるを得ない。

(※2023年追記。一昨年、墓参りデビュー済)

ものみの塔は星占いを占星術と呼び、信者たちに禁止している。当然、星座占いだけでなく、生まれ年や血液型による占い一切が禁止。

他愛ない占いのすべてがエホバの証人には禁止されている。私も子供の頃に、占いの本やテレビの占いについて、学校の友達についていけず寂しい思いをした。

禁止事項の多いエホバの証人2世の学校生活は苦難の連続~エホバの証人のできないことまとめ

墓参りはもっと厳格に禁止されていて、墓参りしたことが見つかるとエホバの証人組織から追い出される排斥処分になる可能性がある。今でも、私は墓地に近づくとちょっとした違和感を覚える。子供の頃から仕込まれた習慣は簡単には抜けない。

高齢化が進むエホバの証人たちには入る墓がない。身体を燃やし尽くされておしまい。一生を捧げたものみの塔という偶像は、老後の保障も死後の保障もしてくれない。

エホバの証人のまま死んでいく人は、ものみの塔という偶像に搾取されるだけの無駄な一生を送ったことになる。後に何も残らない虚しさ。いや、家族には、カルトにハマった奴という恨みが残る。

逆オカルト状態のエホバの証人

ものみの塔は、占いや先祖を墓に祀ることは、悪魔が仕掛けた見えない誘惑だと教えている。偽りであるものは、すべてが悪魔サタンの仕掛ける罠であり、それに引っかかるということは神エホバに反することとされている。

こうして、エホバの証人は空想上の産物を一切認めない頭の固い考え方になる。科学的に根拠の無いもの全てを、悪魔の仕業であると判断する。この妙な理屈っぽさをエホバの証人は子供の頃から仕込まれる。

これはテレビのアニメなどにも適用される。オバケのQ太郎レベルでもオバケはダメーとなる。

エホバの証人は目に見えないものを必要以上に怯え、毛嫌いする逆オカルト状態に陥っている。その実、神やキリスト、この世の終わり、人体の復活といった極端にオカルトに振り切ったものみの塔教理は信じ切っている。何がなんだか・・・。

ラッセルの墓はピラミッド~♬

とは言いつつも、ものみの塔協会の初代会長チャールズ・テイズ・ラッセルはちゃっかり墓に祀られている。しかも、その墓はピラミッド型のモニュメントになっている。そのモニュメントには十字架まで刻まれているというおまけ付き。

また、千葉県のエホバの証人の大会ホールには納骨堂が設置されている。末端の一般信者の骨は、一切残さず燃やし尽くして捨ててしまえ、という態度の一方、組織上層部の遺骨は、後生大事にというのがものみの塔スタイル。ものみの塔の二面性。

エホバの証人と十字架~ものみの塔という偶像

※2023年追記。信者の骨を残すか残さないかというのは、日本国内のエホバの証人の場合、地域差があるらしい。ローカルルールがはびこる時点で、世界的一致などとは程遠い属人的な組織である証拠なのだが。

私の住んでいたような、地域全員知り合い、地域全員同じ檀家の寺に墓に入るというようなド田舎だと、骨を残す=自動的に寺院の墓地に入るという状態。通夜以降の儀式一切がセットで宗教儀式になっている。

こういったケースが散見されたために、その地域全体でエホバの証人の骨は残すなという暗黙ルールが広がっていったのではないだろうか。

勘違いで捨てられた故人の遺骨。こんな笑えない茶番に神の意志など介在していようはずがない。


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