エホバの証人組織の14万4000人の嘘と、信者の錯覚

エホバの証人の昇天するというおこがましい妄想

私が子供の頃に連れて行かれていたエホバの証人の会衆に、急に油注がれてしまった老婆の信者がいた。油注がれたとは、後述するがエホバの証人の教理のこと。

その老婆姉妹(エホバの証人は男性の信者を兄弟、女性の信者とは姉妹と呼びあう)の息子と娘は、既に成人していたがエホバの証人として教団に献身していた。その老婆も正規開拓者としての活動に長年従事していて、会衆内でも一目置かれるベテラン信者。

エホバの証人の油注がれた人々の教理は特殊。14万4000人の神により油注がれた人々は、死後に昇天しキリストと共に地上を統治する設定。何ともおこがましい傲慢さだが、彼女ならそれに「ふさわしいのではないか」というのが会衆内の人々の所感。

それほど、その老婆姉妹は会衆内で幅を利かせていた。会衆内で信者の尊敬を得ているという感覚が、この老婆が傲慢な妄想を抱くきっかけとなる。

エホバの証人の老婆の悲しい妄想~油注がれちゃったという勘違い

男尊女卑のエホバの証人組織

エホバの証人組織は男性社会。エホバの証人は、人々を統率する権限を”かしらの権”と呼ぶ。このかしらの権が女性に与えられることはない。教団内で出世するのは男性信者だけ。

エホバの証人は、出世とは呼ばず”特権”と呼ぶ。教団に献身した男性信者は”奉仕の僕(しもべ)”→”長老”と、出世というか特権を増していく。しかし、女性信者にはそういった役職が与えられることはない。集会の講演を演壇で行う特権というか罰ゲームの機会も、女性信者には与えられない。
※2023年追記、奉仕の僕は援助奉仕者という呼び方に変わっているらしい。

私がエホバの証人を強要されていた1990年代前半は、女性信者は必ずスカートで集会に来なければならない、というルールが定着していた。パンツスーツは女性信者には”ふさわしくない”と禁止されていた。男らしい格好だからなのだろうか?

この男尊女卑思考のために、どれだけマインドコントロールが深い女性信者でも、教団内では出世することはない。

宗教団体こそ平等や博愛の精神を持つべき。しかしながら、エホバの証人は徹底的な男尊女卑思考。これは、エホバの証人が偽物の宗教であることの証拠。教理を作ったのが男性で、古臭い思考を持っていたということ。

ものみの塔協会の14万4000人の教義の矛盾

エホバの証人の女性信者には一切の特権が与えられないのだが、油注がれ昇天する14万4000人に選ばれることはある。ここが不思議ちゃん。

死後はキリストと共に天から地上の民を統治するのだが、存命中には会衆内で一切の特権を与えられない。ここにエホバの証人の14万4000人教理の矛盾がある。地上で特権を得られないような者が、天で特権を得られるわけがない。

この矛盾の原因は、そもそも14万4000人の教理が、教団の頂点に君臨する統治体に対する権威付けのための創作であることに由来する。統治体のメンバーは漏れなく油注がれた14万4000人。

「俺らは昇天するんだ。世界中の下々の一般エホバの証人はちゃんと言うこと聞いて寄付しろよ。貧乏なエホバの証人は働いて体で払えよ!」というストーリ-のため。

油注がれる勘違いの原因

油注がれた感覚というのは個人の霊的体験。そのため、実際に起こることはない。架空の神エホバから宣託が下るなんてことはないから。

天には絶対に届かず怨念と化す、エホバの証人(JW)の祈り

ところが、

熱心な信者がこの奇跡体験をしてしまうことがある。人間は望んだことを自分で作りだすことが出来る。錯覚を自分で生み出して現実にしてしまう。深いマインドコントロール状態にあればなおさら。

このため、油注がれた人々が量産された。私の昔見た老婆もこれ。ド田舎に住んでいる老婆が、いきなり昇天して地上を統治するなんてあり得ない。冷静に考えて、死後に昇天するほどの聖人が、身近にいるなんてことは無い。

14万4000人の残りの者の勘違い


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