エホバの証人に自殺者が多い理由
なぜエホバの証人に自殺者が多いのだろうか?その理由を考えるために、1回目は、私がエホバの証人2世だった頃に起こした自殺未遂について触れた。
1回目の話はこちら
前回は下記2点について考察。
- 私はなぜ自殺しようと思ったのか?
- 当時の私にとって、なぜそんなに命の価値が低かったのか?
前回の話はこちら
今回は私の父親の自殺未遂から、エホバの証人に自殺者が多い理由を考察する。
エホバの証人家族の崩壊
私はほぼ生まれながらにエホバの証人2世として育てられた。両親は熱心なエホバの証人であり、私はその被害者である。私は14歳のときにエホバの証人をやめると両親に主張し、完全にこのカルト教団から離れようとした。
両親は当然引き留めるのだが、それに対して私は徹底抗戦。成人と同時に家を出る。その後、父親→母親の順でエホバの証人をやめることになる。これが21世紀になった直後のことである。
両親がエホバの証人をやめられたのは、おそらくはものみの塔協会の1995年の冗談が原因だと思われる。当たらない予言にさすがに愛想が尽きたというか、目が覚めた、マインドコントロールが解けたのだろう。
結局、エホバの証人をやめる時間差が問題となり、私の両親は離婚、エホバの証人家族は崩壊したのだった。その父親がエホバの証人やめたあとで聞いた話である。
父親の自殺未遂
私の父親は釣りが趣味だった。とある晩、父親が夜釣りに出掛けたときのこと。真っ暗な防波堤の上で釣り竿を掲げていたという。父親は、何かの拍子に釣り竿を置いたままフラフラと歩きだした。
この頃には、もう私の父親はエホバの証人をやめていた。母親はまだ信者だったので家庭内別居状態。父親はエホバの証人組織の中でも長老と呼ばれる立場におり、数々の信者を率いていた。さらには何人もの無垢の人々をこのカルト教団に引き込んでしまっていた。
そして自分だけ洗脳が解けものみの塔組織から離脱。この罪の意識にさいなまれていた。私だけでなく誰に対しても優しい父親だったのだが、繊細と言える面もあった。ものみの塔教会による洗脳の影響と、この罪悪感が父親の心を蝕んでいた。
さらには、家族も崩壊直前。父親はそのままフラフラと防波堤の上を歩き続け、ハッと意識が戻ったときには、防波堤の突端ギリギリの立っていた。眼下には真っ暗な海。無意識で暗闇の中を歩いて、自ら海に落ちる直前だったという。
無事でよかったと、私はこの話を聞いたときに思ったのだが、この話しにはさらに続きがあり、まだまだ父親の自殺未遂が続くのである。続きは次回に。
エホバの証人に自殺者が多い理由を父親の事例から考えると
- 家族が崩壊し、絶望
- 自らの罪の意識による自責の念
- ものみの塔協会による深い洗脳により精神状態がズタズタ
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エホバの証人2世の自殺と自傷行為についてはこちら