親失格のエホバの証人、帰宅部強制のエホバの証人2世

エホバの証人2世、蔑まれているという思い込み

私は、ほぼ生まれながらにしてエホバの証人2世として育てられた。両親は2人とも、ものみの塔協会によって完全にマインドコントロールされたエホバの証人だった。

私が両親にようやく抵抗したのが、中学生になってすぐのクラブ活動の選択。

私の通っていたド田舎の中学校では、生徒全員が何らかのクラブ活動に所属する決まりだった。しかも、男子生徒はほぼ全員運動部に入部しており、文化部に入る男は非国民だという風潮があった。

しかし、私の両親は当然のように私を文化部に入部させようとしていた。運動部だと、エホバの証人活動に差し支えるため。これに私は断固抵抗した。

中学生のクラブ活動が文化部だろうと運動部だろうと、今の私にとってはどうでも良いし、周囲と違って運動部に入らないのも個性だと思える。しかし、

この頃の私は、”変人、変わり者、宗教、キリスト”と呼ばれ、学校内で蔑まれている、と思い込んでいた。これ以上、悪目立ちするのは思春期の私にとっては耐えられなかった。

周囲から浮かないように、私はどうしても運動部に入部したかった。

エホバの証人2世の、自意識過剰

中学校に入学した頃の私は成績も良く、10才までは都会育ちたったので、ド田舎暮らしにもかかわらず、方言なまりのない標準語を話していた。そのため、クラス内でも女の子にもてた方だった。

また、生意気だった私は、田舎者の周囲の生徒を見下しているようなところがあった。そんな私を妬む同性の生徒にしてみると、エホバの証人2世であるという点が、私の最大の弱みだった。

この感覚は単に自意識過剰だっただけなのかも知れない。

しかし、私は自分が”キリスト”、”宗教”とバカにされるのが我慢ならなかった。文化部に入って自分の弱みを増やしたくなかった私は、親の反対を押し切り強引に運動部に入部した。

親失格のエホバの証人

これがエホバの証人だった両親に、初めて徹底的に行った抵抗。12才の春のこと。運動部への入部は、両親にとっては最大の譲歩だった。無事に運動部に入れたのは良いものの、私は厳しい条件をつけられることになった。

クラブ活動に参加できるのは、エホバの証人の集会や伝道活動の無い曜日だけで、それ以外の日は一切参加不可とされた。本番の試合は土日にあるので、どれだけ練習しても試合に出場することできない。

エホバの証人の親は、子どものやりたいことに対してどこまでも妨害する。そもそも、中学生にもなって、子ども自身にものごとを選択させない親はおかしい。

重大な決断で明らかに間違っているというようなケースでも、ヒントを与える程度にしなければならない。子どもに、自分で考え決定させる習慣をつけないと、自分ではなにも決められない、親の操り人形になってしまう。

エホバの証人の親が子どもに与えるトラウマ

『解毒』~エホバの証人の親が経験する失敗の子育て


“親失格のエホバの証人、帰宅部強制のエホバの証人2世” への7件の返信

  1. 初めてブログを拝見しました。私と同年代で、脱塔時期も同じ位なので、共感できる内容ばかりでした。
    当然、クラブは帰宅部です(笑)
    我が家の両親も別居中ですが、未だ洗脳が解けない母が離婚を拒んでいます。
    母は年金が少ないので、私が世の仕事で得た給料から仕送りをせざるをえないのですが、いつもエホバのお陰と言われます。
    母は、鞭のことなど忘れたように、私の子育てに口を挟んでくるので、会うといつも怒りに満たされます。
    夫や友人にはjw二世だったことは詳しく話していないので、悩みやストレスを打ち明ける相手もおらず、辛い毎日です。

    突然他人の家に現れ、ささやかな家族の幸せを破壊する組織の巧妙な嘘、拝金主義、全てを許すことができません。
    せめて、終わりを信じて老人になった人々を看取る介護施設と墓くらいは作ってもらわないと、割に合わないと思っています。

    1. 肉親にまだ洗脳下の方がいるということ。とても重い問題だと感じます。経済的に援助しているというのも立派だと思います。私は親に対して過去のことはほとんど水に流したつもりですが経済的な援助は一切していません。楽な老後が待っている訳ではないのは察していますが、こちらもそんなに稼ぎがある訳ではないので。余裕があれば考えないでもないがと言う状況です。
      現在は体罰がダメだという社会での一定の認識がありますが、今アラサーからアラフォー世代の親の世代はそういった認識が薄かった世代です。私も年中引っぱたかれてそれが自分にとってトラウマなのかどうかも分かりません。しかし親はというとそんなことはほとんど覚えていないのか、口にしないのか・・・
      元エホバの証人だということをカミングアウトするのは勇気がいりますよね。私も妻以外にきちんと打ち明けた人は誰もいません。
      エホバの証人組織が何処かに貯め込んでいるいる寄付金を吐き出させて、信者の老後に充てさせることが出来ないものかとも思います。でも死ぬまで信者だった人は墓には入らないですよね。我が家でも気付けば両親世代から墓が無いことが問題になっております。墓を建てないといけないのも解りますが、一回も墓参りをしたことがないという非常識人に育てられてしまったので、まずは先祖の墓参りからやり直しです・・・。

      1. ご丁寧なお返事を頂き、ありがとうございました。これから増加するであろう1世の老化介護問題や、2世自身の備えの無さなど、組織の問題点がどこかで大きく取り上げられることを願っています。
        まあ、世論に耳を傾けるような組織ではないですが。
        ブログで様々な問題点を取り上げてくださり、ありがたいです。
        応援しています、疲れない程度に更新してくださいねー。

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