『宗教2世』より、宗教2世とは?宗教2世信者とは?

1世信者がいるから、2世がいる

『宗教2世』より。

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序盤で言葉の定義がされる。タイトルでもある「宗教2世」という言葉は

新興宗教の「2世」に用いられることが多い印象だ。たとえば実家が寺院の「檀家」などであったり、慣習的に法事などに参加してきたりしたからといって、自身が「宗教2世」であるという自覚を持つ者は少ない。

これは当たり前で、「宗教2世」に該当するのは新興宗教だけ。既成宗教の場合は、親が改宗したとかレアなケースでなければ、先祖代々なので宗教10世とか20世とかになる。

宗教2世が誕生してしまうのは、1世信者がいるから。親が騙されて改宗するから2世が生まれる。親の方は騙された感覚は皆無で、自ら目ざめて生まれ変わったような気持ちになっている。だからムダに清々しく「私は1世信者だ」と、恥ずかしげもなく胸を張っている。

そんな簡単に人生変えられませんって。日々の地道な努力の積み重ねですよ。人生は。

宗教2世たちは、自ら「2世」を名乗ったりはしていない。恐らく。エホバの証人の場合は確実にそうだった。少なくとも私の身の回りでは。

エホバの証人に騙された親が、得意気に「自分は1世信者で、子供は2世です」とのたまう。仕方がないので、子どもの方は親の信仰を強要されて「2世信者」になる。

叩かれていない世代、体罰を受けないエホバの証人2世

2世「信者」で良いの?

ところが、この「2世信者」というのも厄介な言葉。

かねてから「2世信者」という言葉も使われてきた。しかし実際には、子ども自身が「信者」であるかは別であることには留意が必要

これはその通り。私も「2世信者」と呼ばれるのは心外。信者ではないから。せめて「元2世信者」として欲しい。

信者というのは信じている者、信仰を持っている者という意味。なので、信じておらずただ強制されていた人にしてみれば、「元2世信者」というのも納得のいかない括られ方かも知れない。

残念ながら私はガッツリ信じていたタイプで、そういう意味では2世信者だった。

とはいえ、子どもの頃から周囲の大人が皆信者だった。そのため、地球が丸いレベルで神エホバがいると教えられた。私の家は核家族で遠方の祖父母と会うのも年に数回。就学前には、幼稚園にも保育園にも縁がなかった。

そんな子どもにしてみれば、親が世界のすべて。その親が完全に信じちゃっている。子どもにしてみれば、なかなか疑念を挟みにくい。この状況で親の信仰を否定するのは、世界の根底が揺らぐレベルだから。

私は、そういった状況で強引に信じさせられていた。なので、それを2世「信者」と言われるのは、確かに癪に障る。


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