家庭に宗教を入れるな
『宗教2世』、Session2-1より。『宗教右派はジェンダー政策にどう介入したか?』
親はかくあるべし、母親はこうで、父親はこうあるべし、という考え方があって、それを法律の考え方に則って、各々そうしたように振る舞えるように支援していく
という、甚だしいお節介が政府機関主導で行われている。そこに一部世論を巻き込んで容喙してきたのが宗教右派。
親や夫婦、家庭のあるべき姿なんていうのは至って個人的なモノ。それに対して、政府機関や他人が口出しするのは筋違い。そもそも、家庭や親のあり方なんて、一概に定義できるモノではない。
ましてや、そこに宗教団体や、宗教的思想が入り込んでくるなんてのは論外。それがカルトだったら?家庭へ宗教の介入を許すとどうなるか?その結果が、数多の『宗教2世』という悲劇。
「こども家庭庁」発足の事情
児童への宗教虐待ガイドラインを発行し、大活躍の「こども家庭庁」。本書では、「こども家庭庁」発足の事情にも、宗教右派との関係が指摘されている。
2023年4月に「こども家庭庁」ができることになり、それとも連動する「家庭教育支援法」の制定に向けた流れを進めている
家庭教育支援法というのは、
「家庭教育推進条例」というものが、いま10県6市の自治体で成立
しており、それを国の法律に発展させようとするモノ。
元となる条例は、「親の学び」や「親になるための学び」という2つからなっていて、「学び」という名前からして、うさん臭さ満点。
本書では、「親の学び」の方には価値観の押し付け、しかもその価値観には宗教右派の影響が垣間見られる、という問題点が挙げられている。一方、「親になるための学び」は、親にならない者への配慮が欠如しているという点が、問題視されている。
当初は「こども庁」となる予定だったが、2021年12月に名称を「こども家庭庁」とする方針が示され、名称変更への右派の影響が指摘されている
「こども家庭庁」は、児童への宗教虐待ガイドラインを出して、大活躍中。しかし、その発足の背景には宗教右派の勢力があるという、何とも言えない状況。世の中には、知らないことがたくさんある。
言わば、毒を以て毒を制す状態になっていて、いつ毒が本当の毒にならないか、一国民として監視する必要がある。
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