『カルト宗教やめました。「エホバの証人2世」の私が信仰を捨てた後の物語』

前作に続く『カルト宗教やめました。』

電子書籍でも発売されているので、ペーパーの本で読みにくい現役エホバの証人におすすめの一冊。

著者は元エホバの証人2世信者で現在は無事に脱会、そして親という、私と同じ立場で同感する点が多数。

見知らぬ家の呼び鈴を鳴らす夢を未だに見る

私もいまだにこの夢を見ます。エホバの証人をやめて25年以上経過した今でも。

同じ悩みや、同じ問題を抱えている他人がどう生きているのかを知ることは、自身の傷を癒すことに繋がります。是非この本を読んでカルト宗教やめましょう。

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深く同意したシーン

作者の母親がヘビ嫌い

私も生理的にヘビが嫌いで、これは子どものころから怖いヘビの挿絵をものみの塔の宗教本で見せられてきた結果。

ものみの塔は、サタンの化身として徹底的にヘビを毛嫌いしています。これはエホバの証人の、排他的性質や抑圧からくる攻撃性を象徴しています。エホバの証人は、教団が悪と決め付けたモノは一切受け容れません。

復活の希望は、時として命の重みを感じさせなくさせてしてしまう

復活うんぬん以前に、ハルマゲドンで死ぬ、世界が一新されるという思いは私にとって、命の軽さに直結していました。エホバの証人をやめた直後は、この瞬間にも天から降る業火で体を焼き尽くされると、いつも考えていました。

どうせ長い命じゃないので、スピードメーターを限界まで振り切って車を走らせていても全く怖くありませんでした。今でもそうなのですが、死が身近すぎるのです。

友人や親族の死に対して、私が周囲と同じように悲しめないのは、元エホバの証人だから。子どもの頃から、今この瞬間にでもハルマゲドンで死ぬという恐怖を20年以上抱き続けた結果。

元エホバの証人の希望

ただ周囲と同じように考える必要はなく、自分は自分のままで良いのです。無理に、自分を世界になじませる必要はありません。この本からは、自分自身に対する寛容さを持つ、作者の心情が伝わります。

元エホバの証人の2世は親に厳しく育てられます。

エホバの証人としてふさわしいのはこう、かくあるべきという枠にはめられ、物事を白黒つけるように洗脳されています。でもそうじゃなくて良いんです。いい加減で良いんです。今のままの自分で充分です。

エホバの証人さえやめたのなら。

作者の前作は
『カルト宗教信じてました。』、元エホバの証人2世の実体験


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