『19歳 一家四人惨殺犯の告白』、エホバの証人との関係は?

エホバの証人という宗教の限界

市川一家4人殺害事件とエホバの証人

『19歳 一家四人惨殺犯の告白』という本を読む。極悪事件を扱っており、殺人、性暴力何でもありなので、読まれる方はご注意を。

同時期に読み始めた『血液の闇 輸血は受けてはいけない』が一向に読み終わらないのだが、こちらの『19歳』は寝る間を惜しんで一気に読了。この差は、いわゆる「真理」が書いてあるか、書いてないか。『19歳』は心をえぐってくる。

『血液の闇』の方は、ものみの塔本と同じで、いい加減なことを憶測で並べているだけなので、興味も湧かず、時間のムダ。なので、手に取るのが億劫になる。

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さて、『19歳』は1992年に千葉県市川市で起きた一家四人殺害事件を扱った本。犯行当時19歳、未成年だった男が、子ども時代にエホバの証人と関わっていたというので読み始めた。

子ども時代のエピソードとして、エホバの証人がちょろっと出てくるのかと思いきや、結構エホバの証人話が出てくる。

小学生、9才のときにクラスメイトのエホバの証人を通じて、ものみの塔本の子ども向けの研究を行っている。

そして、中学2年生になってもう一度、キリスト教に救いを求め、普通の教会に行って、エホバの証人を異端扱いされてガビーンとなっている。

さらに、拘置所の中から書いた手紙でも、何度かエホバの証人の話が出てくる。

犯人の中で、エホバの証人はそれなりに大きなウェイトを占めている。19年しか娑婆にいなかったので、一つ一つの出来事が大きな影響を及ぼしていると言えば当然なのだが、家族以外のエピソードで時代をまたいで複数回出てくるのはエホバの証人以外にない。

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責任を転嫁する癖が救いに?エホバの証人からの脱会体験

とある元エホバの証人2世の生き方

エホバの証人2世を救う、「自分の責任ではない」と思うこと

週刊東洋経済2023/6/10号より。エホバの証人の特集ページも見開きで。

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宗教2世支援団体「スノードロップ」代表の夏野氏の言

大人になるにつれて、自分がされてきたことの重大さに気づいた。虐待をされたことによる心身の症状が今も続いている。普通に生きることにも体力が要る。ただ、自分の調子が悪くなったのは、自分の責任ではないと思えるようになった。苦しんでいる人がいたら、自分の責任ではないと思ってほしい

私も一応は虐待を受けて育ったのだが、14才の脱会以降は心身ともにすこぶる健康で、エホバの証人という宗教による後遺症はない。

私は、20才を過ぎるまでハルマゲドンを信じていたおバカさんだったのだが、精神への悪影響はそれくらい。体の不調はない。一度、円形脱毛症になったことがあるが、それは自分の行動で招いた運転免許取り消しになったとき。宗教は直接心身の不調に関係ない。

強靭な心身だからなのか、もしくは鈍感だからなのかと思っていたが、この「自分の責任ではない」と思っていたことが関係しているからなのではないかと考えた。

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「エホバの証人とは、ムチの宗教」、求められる反省と謝罪、責任の所在

エホバの証人の体罰親に求められることとは・・・

近年でもエホバの証人では体罰が行なわれていた

週刊東洋経済2023/6/10号より。

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本号にしっかりエホバの証人の記事が掲載されている。旧統一教会、幸福の科学と並んで掲載。しっかりカルト扱いされていて、元2世信者の私からすると感慨深いモノがある。

世間に正しくカルト認識されたように、現役信者たちにも正しくカルト認識される状況を作る。

記事内で、エホバの証人の10代女性信者が取材を受けている。今でも、強制的に現役信者であることを強要されている。信仰を強制されるって、いったいいつの時代なのか?彼女は、

小学校に入るまでは父親からベルトで折檻されていた

と書かれている。現在の10代の人でも、エホバの証人は体罰を受けている。

現在2023年で19才として、小学校入学は6才なので13年前。2010年には、エホバの証人の親が体罰で暴力を振るっていた。2010年、21世紀ですよ。残虐な宗教ですこと。

エホバの証人(JW)、統一教会と横並びに雑誌掲載

エホバの証人の体罰親、恨まれたまま死にますか?

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『週刊東洋経済 2023年6/10号 宗教 消滅危機』より

救われない「宗教」

創価学会とは・・・

今回は創価学会について。畑違いだけど。問題の本質はエホバの証人も似たようなモノなので。週刊東洋経済2023/6/10号より。

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本号では、幅広く宗教特集が組まれているのだが、新宗教についても触れられている。まずは、創価学会について。

現在の創価学会は、法要や修行といった宗教的な事柄よりも、公明党の応援に組織リソースの多くをつぎ込む、宗教団体というよりも選挙マシンと呼んだほうが的確な組織

現在の創価学会とは、選挙を一種の「お祭り」に見立て、神社仏閣がお祭りに信者を呼んで熱狂させるように選挙活動をさせ、公明党の勝利に酔わせるという「宗教行為」をしている団体

創価学会と公明党は、単に国をかき回しているだけ。宗教も政見も関係なく、選挙に「勝利」することだけを目的とし、生き延びている。

全体目的が腐っているモノの一部がよかろうが、悪は悪

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『宗教2世』が、「宗教の残響」から自由になるには?

宗教の残響に縛られる宗教2世

エホバの証人的価値観という「宗教の残響」

『宗教2世』、Session2-5。宗教2世に対するアンケート。教団内での性的マイノリティに関する否定的指導の有無を問う。

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本調査では

脱会後も宗教的価値が残り続けることを、「宗教の残響」と名付け

て、調査している。エホバの証人や旧統一教会という自称キリスト教系の2世に「宗教の残響」があるという結果に。

元エホバの証人2世である私も、「宗教の残響」の影響を受けた。

脱会後もしばらくは、神社や寺への参拝の際に、謎の居心地の悪さを感じた。今では全くそんなことはなくて、寺社仏閣が大好きなのだが。

献血の際に、何ともいえない罪深さを感じたりもした。もはや20年近く献血に行っていないのだが、恐らく今では何の罪悪感もない気がする。

しかし、最も強く「宗教の残響」があったのは、エホバの証人らしくなく生きようとしたこと。

私はエホバの証人の2世信者である頃から、エホバの証人や教理、組織体制、すべてが嫌いだった。今でも。近年は、信者個人を嫌うのは筋違いと、大人な考え方をできるようにはなったのだが。

脱会直後の14才は、とにかくエホバの証人に関係する何もかもが嫌いで、反エホバの証人的生き方をすることに全力を尽くした。

エホバの証人の貼りついたような笑顔だったり、生真面目さだったり、そういったモノを全否定。いかにエホバの証人らしくなく生きるかということだけを考えていた。

つまり、全力でエホバの証人を否定することで、思いっきりエホバの証人という「宗教の残響」に縛られていた。

自分がどうしたいか?どうすべきか?でなく、エホバの証人だったらこうはしないな、という方へ流されていただけ。エホバの証人的価値観でモノを測っている最悪な状態。モノサシが間違っているので、どう進んでも道を踏みはずす。

エホバの証人(JW)の禁止事項まとめ~過酷なJW2世の子供の学校生活

「宗教の残響」から自由になるには?

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反エホバの証人右派の主張、ハルマゲドンが間違っている理由

反エホバの証人右派の主張

反エホバの証人右派の主張

『宗教2世』、Session2-4。『旧統一教会だけではない、「性」をめぐる差別』より。

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性的マイノリティの権利を認めると、「家族や社会が崩壊する」というのも、右派からよく出てくる言葉のひとつ

これは無茶苦茶で、最大級の差別発言なのだが、反エホバの証人右派の私からよく出てくる言葉が、エホバの証人になると「家族が崩壊する」。私も似たようなこと言っていないかと、自戒してみる。

実際、我が家はエホバの証人になって家族が崩壊したし、両親がいまだ教団のマインドコントロールに囚われたままの人もいる。エホバの証人に関わると「家族が崩壊する」のは、一部では事実であろう。

やはり、家族を崩壊させる宗教など不要なわけで。この世界に、エホバの証人は要らない。これが反エホバの証人右派の主張。

元『宗教2世』の生き様、何者にも縛られずに生きる

エホバの証人のハルマゲドン教理が間違っている理由

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エホバの証人(JW)の「状況を確認」が、機能しない理由

エホバの証人の視界では状況の確認などできない

エホバの証人と電話して得た気付き

ここ最近、エホバの証人に電話する機会が多くて気付いたこと。何でエホバの証人のそこそこの立場にある人は、「状況を確認」したがるのか?

日本支部や王国会館に電話して、「これこれこうで迷惑している」「問題が起きている」と電話しているのに「まず状況を確認してから」と言われる。

エホバの証人日本支部に電話した件は下記など・・・

エホバの証人日本支部いわく「エホバの証人よ、自分の頭で考えろ」

エホバの証人日本支部に完敗、なぜか集会に参加することに・・・

エホバの証人の王国会館というか会衆に電話した件は、問題真っ只中なので、解決の見通しが立ったら、相談者様の許可を得て記事にしたい。

会衆の電話の相手は、「責任者を」と言って出てきた相手なので、地元の世話役こと長老だろう。

状況を見れない者が、状況の確認って

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エホバの証人の体罰親がいる設定で、エホバの証人日本支部に電話

エホバの証人日本支部、エホバワードの連呼

エホバの証人日本支部との電話

エホバの証人日本支部に電話。今回は「いまだに子どもに体罰を行っているエホバの証人親がいて困っている」という設定で電話した。

私「そちらの信者で子どもに体罰をしている人がいるのだが、本部からやめるように指導できないか?」

子供の教育は各家庭に任せているという、安定の逃げ口上がくるかと思いきや、

エホバ「はい、こちらで管轄している地元のグループに連絡して確認していくことが可能」

私「やめるように言ってもらうことは可能か?」

エホバ「地元のグループがふさわしく援助するようにこちらから連絡することはできる」

出た。ふさわしくとか、援助とか。気持ち悪いエホバワード。地元の世話役が援助交際するわけですな。

エホバの証人日本支部へ電話、聖書に何が書いてあろうと「そんなの関係ねぇ!」

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チキラボ宗教2世アンケートに、統計的仮説検定を行った結果・・・

孤独な存在、宗教2世

チキラボ宗教2世アンケートの信憑性

数日前に、“宗教2世”は孤独感強く、抑うつ状態の人の割合が高い傾向 大学・大学院進学率は19.0% 民間団体の調査という記事が出た。

「社会調査支援機構チキラボ」が2000人にアンケート調査、そのうち「宗教2世である」と回答したのが21人。この宗教2世21人と残りの2000人弱を比較して、記事中では、以下の結論が示唆されている。

  1. 宗教2世は、宗教2世でない人に比べて孤独感が強い
  2. 宗教2世は、宗教2世でない人に比べて抑うつ状態の人の割合が高い
  3. 宗教2世は、宗教2世でない人に比べて高学歴者が少ない

というか、直感的に宗教2世のサンプル21人って少なすぎないかと思った。さらに、そういった指摘が散見されたので、今回きっちり統計的仮説検定を行った。後半にて。

宗教2世のサンプルが21人だと、特異例が混ざったりするとブレが発生しそう。とはいえ、宗教2世だけを集めてアンケート取るわけにもいかない。宗教2世だけを集めれば、集まってきた層に偏りが生じる。

「宗教2世集まれー」って集めれば、宗教2世という出自に問題意識を持った人が集まってくる。当然、孤独感が高く、抑うつ状態にあると回答する人の割合が増える。

だから、宗教2世だけを集めるわけにもいかず、こういったアンケートになったのだろう。全体の2000人が少ない気もするが、ここは予算との絡みもある。サンプル数を多くすれば、信頼度は上がるが費用は増える。

私の実感としては宗教2世というか、エホバの証人2世の場合なら、低学歴かつ、孤独感が強く、抑うつ状態にある人の割合は高い。

しかし、今回は一旦それを置いておいて・・・宗教2世は、2000人中21人というマイノリティなのだが、このアンケートで宗教2世とそうでない群、両群の比較が適切なのか、統計的仮説検定を行うことに。

孤独な存在、宗教2世

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注意しないと、一般人も騙されるカルトのテクニック

宗教による情報操作

身分を隠して活動する、カルト宗教

『宗教2世』、Session2-3より。『宗教右派が繰り広げる反LGBT運動とは?』

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旧統一教会やその関連団体は、LGBTQの人権確保や、性教育の推進などに反対してきた勢力としての顔も持つ。時には国家議員や地方議員などと連動し、多くの政治活動を行ってきた

これらの活動の方法や、意味不明な活動の根拠などがこの章では挙げられている。エホバの証人も同じく性的マイノリティを認めないのだが、反対する理由は、どちらも単に教団の指導に従っているだけ。よって到底納得できる理由ではない。

これらの差別的行動を行うときには、次のように身分を隠して活動している。

旧統一教会が何かの活動を行う際に、旧統一教会だとわからないような名前を使って

いる。

あくまで一般の「市民」の有志たちが懸念して、恐怖を抱いて活動して

いると見せかけている。

卑劣な手段だが、エホバの証人も同じような手口を使っている。カルトの得意技なのだろうか。エホバの証人も

「ボランティア活動で来ました」と言って勧誘する。

「今、児童虐待や輸血拒否で話題になっているエホバの証人です」とはやらないわけで。

カルトの騙しの手口

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