ものみの塔会長だろうが統治体だろうがどうでも良いのだが・・・
『良心の危機』第3章「統治体」から。第4章の動乱に続く。
1916年までのものみの塔協会の出版物は完全にラッセルの管轄下にあり、1942年まではラザフォード会長の管轄下にあった。同様に、ノアが会長だった頃エホバの証人に対して「霊的な食物」を用意し、かつ供給する権限は、二人から三人の人間の管轄下にあった
これらは
出版物の内容ばかりではない。世界中にいるエホバの証人の活動におけるあらゆる事柄が会長の権限下にあった。
こうなると、会長というより教祖と言った方がよく。しかし、建前は統治体という
献身してバプテスマを受けて油そそがれたエホバの民の事がらを管理する責任を引き受けた、油そそがれたクリスチャンの一団が確かに登場しました。
これがひとりの人間の支配する宗教組織ではなくて、霊によって油そそがれたクリスチャンで成る統治体
という架空の設定に近づけるべく、ものみの塔内で騒乱が起きるのだが、そんな話はどうでも良いのだが。ものみの塔会長の独裁であれ、統治体の集団統治であれ、いずれも偽者であることに変わりがないから。
エホバの証人が知らない真実
とはいえ、エホバの証人たちが信じている組織の幻想と現実の違い。これを知らしめることはエホバの証人の解放に大いに役立つはず。
かつてはものみの塔会長の君主制で、その後、ものみの塔上層部で権力を奪い合う戦いがあったという現実。政争の末、移行した統治体制度はエホバの証人の統治と搾取のための権力の隠れ蓑になっている。
初代会長は温和で、次の会長は厳格にして専制的、三代目は非常にビジネスライクだったという違いはあっても、それぞれが独裁的な権力を行使したことにまったく変わりはない
これらの事実は、末端のエホバの証人は当然知らず
「忠実で思慮深い奴隷」の「油そそがれた者たち」のほとんども含め、大多数のエホバの証人はこのことを知らなかった。しかし権力の座に近い人ほどそのことを肌で感じていた。上に近づけば近づくほど実態がよくわかる
そして、第4章のエホバの証人組織の内輪もめ、お家騒動へ。
まとめると、
ほぼ全てのエホバの証人が知らない現実がある。それは
- 初期のものみの塔協会は会長の独裁制
- その後、権力の隠れ蓑として統治体制度を導入
- 統治体制移行の過程で醜悪な権力闘争が勃発