元エホバの証人2世、暴走人生の先に待つ『残りの者』の真実とは?

私がエホバの証人をやめた理由

私の両親は、狂信的なエホバの証人信者だった。彼らによって、私はほぼ生まれながらのエホバの証人2世信者として育てられた。

私は、自分の意思で14才のときにエホバの証人を脱会。14才のときの脱ものみの塔宣言は、両親との決別を意味していた。

ものみの塔の教理に従って生きるより、私は、自分の夢や願いにそって生きたかった。思い通りに生きることで、神エホバに滅ぼされても一向に構わなかった。

一瞬の輝き、刹那こそが人生のすべて。14才の私はそう決断し、両親とエホバの証人を捨てた。

元エホバの証人2世の強烈洗脳状態

神エホバに滅ぼされるというのは、ものみの塔の予言解釈であるハルマゲドンのこと。ものみの塔のハルマゲドン設定では、忠実なエホバの証人以外の人類は、神エホバの裁きの業火で焼き尽くされることになっている。

その後、地上は自然だらけのパラダイスになり、ハルマゲドンを生き残った真面目なエホバの証人たちは、そこで永遠の命を享受する。

失笑を禁じ得ないトンデモ教理。生まれながらのエホバの証人2世だった私は、子どもの頃からこのトンデモ教理を教えられて育った。

そのため、14才になっても洗脳状態からは抜けられず、いつかハルマゲドンが来ると信じていた。

だから、今をこの瞬間をやり尽くして生きる。そうして走り続けた。明日、ハルマゲドンで死んでも後悔のないように。全力疾走している間に、私は22才~23才になった。時も移り変わり、21世紀になっていた。

エホバの証人をやめてできること

「ハルマゲドンってどうなっているんだろう?」と、20代前半の私は、ふと考えた。

エホバの証人脱会の背中を、直接押してくれたのがサッカーだった。そのサッカーへの熱も冷め、2002年の日韓合同開催のサッカーワールドカップも終わった。その頃の話。

エホバの証人をやめた14才のときは童貞だったが、女性を知り、何人かと性行為に至る。酒も浴びるほど飲んで、胃袋がひっくりかえるような嘔吐を何度も経験し、ウイスキーは飲めなくなった。タバコも毎日2箱は吸っていた。

この頃は、パチンコで年間百万円を超えるプラス収支を収めていた。ギャンブルの醍醐味は十分に味わった。

パチンコ屋に通うかたわら、サラリーマンとして就職し数年が経過。仕事を覚えて、徹夜で仕事をする日もあった。

エホバの証人をやめて、やるべきことはやり尽くした。あとは完全に法に触れるような薬物とかに手を出すくらいだったが、そこは最後の一線として越えなかった。

一般的なサラリーマンだったというのもあるし、麻薬とかそういったモノに人生の輝きがあるとは思えなかったから。

結婚して、家族を作る。仕事を頑張って出世する。そういった積み重ね系以外の人生の成果は得尽くした。この世で今、できること、刹那に輝くこと。ほぼやり尽くしていた。

『残りの者』の人数は?

「あとはハルマゲドンで潔く死ぬだけだ」、と思っていた。だから、自動車で200km近いスピードを出していても、全く怖くなかった。どうせ明日にでも、今この瞬間にでも、天から降る火で不条理に焼け死ぬ。死の覚悟はできていた。

「それにしてもハルマゲドンってどうなっているんだろう?いつ来るのか?」と、私は考える。そこで、エホバの証人のある教理を思い出した。『14万4000人の残りの者』の教理。

この教理について詳しくはエホバの証人の主の記念式と14万4000人の残りの者

『残りの者』が全員死んで、その最後の者がラッパの音を聞き終わる前にハルマゲドンが起こると、父に教わったことを思い出す。『残りの者』が全員亡くなるとハルマゲドンは来る。ラッパの音というのは、生と死の狭間で最期の瞬間に聞こえる走馬灯のようなイメージ。

「そうだ。『残りの者』の人数ってどうなっているんだろう?」私はここに思い至る。

『残りの者』は、エホバの証人の年に一度の祭典である記念式で、自らが『残りの者』であると表明する。しかも、『残りの者』はジジイババアの老人集団。いつ全員死んでもおかしくない。

エホバの証人というワードを避け続けた先に

『残りの者』の人数は、ものみの塔が毎年、正確にカウントして発表している。インターネットで調べればわかるはず。そこで、私はインターネットでエホバの証人についての検索を始めた。これは、14才でエホバの証人をやめて以来、初めてのこと。

エホバの証人の子どもとしてクラスメイトから蔑まれ(ていると思い込んで)、生きてきた私にとって、エホバの証人である過去はトップシークレット。それゆえ、14才の脱会以降、エホバとか王国会館とかそんな汚らしい言葉を、自分の人生からシャットアウトして生きてきた。

まさか、パソコンに向かって『エホバの証人 残りの者』などと、自ら打ち込む日が来ようとは。私はこのとき、エホバの証人をやめて以来初めて、とんでもない真実を知ることになる。

明日の記事に続きます。


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