エホバの証人の現代劇からあぶりだされる真実
『説得 エホバの証人と輸血拒否事件』より。川崎事件の調査のため、エホバの証人組織に潜入中の筆者。大会に参加したときのエピソード。「現代劇」を見てほのぼの、いいなあとつぶやいているのだが、全く同意できず。
エホバの証人の「現代劇」という茶番で繰り広げられる、現実逃避の「悲劇」にツッコミを入れておきたい。ほのぼのというか、お馬鹿さん過ぎるので。
現代劇の内容は4人兄弟の子供がいるエホバの証人一家の話。エホバの証人版ホームドラマ「ひとつ屋根の下」。4人がそれぞれ問題を抱えていて、父親が聖書から助言を与えると、あーら不思議、全解決という安易な展開。
- 長男、エホバの証人仲間としている事業で金銭トラブルでもめている。
- 次男、夫婦で開拓奉仕という年間1000時間ものエホバの証人活動を行っているので経済的に困窮
- 三男、クラスメイトの女の子に迫られている
- 長女、仕事に熱中し、若い上司を尊敬している
三男、長女は何の問題もないので、話を聞いておしまい、自分でどうしたいか考えさせれば良い話。
長男、次男の問題はエホバの証人に根ざしているので、エホバの証人やめようねで解決。
問題の根源は全てエホバ。
『説得 エホバの証人と輸血拒否事件』~偶然サバイバルした者の務め
お先真っ暗、エホバの証人家族
ところが、この愚かなエホバの証人の父親は家族を誤った方向に導く。聖書から助言を与え、エホバに全力で仕えれば解決すると。
解決しないって。その筋の人に相談するとか、問題の本質を考えるとかして、後は行動あるのみ。そしてまた考えて軌道修正。
自分の問題なのだから、自分で解決すべきなのに、このエホバの証人一家は問題を先送りの現実逃避。さらに問題をこじらせる方向に。
- 長男の事業は、エホバの証人が10万円出してくれて解決!
⇒いやいや、元々10万円で解決するような金銭トラブルだったの?そんな奴らと事業継続するつもり?またすぐに同じ問題起きるよ。 - 次男夫婦はエホバの証人活動中に神の導きを感じ、さらにエホバの証人活動に熱を上げる決意を!
⇒経済的困窮は一切解決していない。問題から目を逸らしただけ。今でも貧乏なら、老後はどうするの? - 三男、ちょっかいを出してくる女の子をきっぱりと拒絶。諦めたかと思いきや、数年後のエホバの証人の大会で再会、二人でエホバに仕える決意を確かめ合う。
⇒無垢の女の子までカルトに入れちゃった・・・ - 長女、上司と食事後に気分が良くなってホテルに入ってしまう。そこで父親が引いた聖句を思い出し、ホテルを飛び出す。そしてエホバに身をゆだねる決意を・・・
⇒いやいや、そこまで行ったんならエホバじゃなくて、上司に身をゆだねろよ。嫌なら最初からホテル入るなよ・・・
という訳で、問題が深まっただけでエホバの証人の現代劇は終了。
恐らく、この本の著者もここまでツッコむのは大人げないと判断し、エホバの証人のお馬鹿さん加減を、”ほのぼの”とだけ評したのか。
しかし、その内実は”ほのぼの”なんてものではない。このエホバの証人家族の行く先は真っ暗、地獄ですよ。
経済的破綻は目前。
事実や自身の欲求を見極めようとしない、出来ない若者。すぐに人生が破綻する。誰にでも騙されるだろうし、限界を迎えれば自らの内から崩壊する。