家族をものみの塔協会に引きずり込み崩壊させた私の責任

エホバの証人という悪魔の手先も実は被害者の1人

若い夫婦だった両親と、産まれたばかりの私の3人だけのささやかな家庭に悪魔の手先がやって来た。1980年代前半のことである。微笑みの仮面をつけた疫病神が伝道にやって来るのである。

この世の中は怖いところだ。油断するとすぐに騙され、何もかも失ってしまう。アパート暮らしをしていたこの頃のことを思うととても悲しくなる。両親を騙し家族を崩壊させ、私の半生を歪ませたエホバの証人の伝道者を呪いたくなるのだが、その人ですらものみの塔協会の被害者なのである

まずは母親から毒牙に

家族の中で真っ先にエホバの証人の勧誘に興味を示したのが私の母親である。大概の家庭でもそうだったのだろうが、父親が仕事に出かけている間にエホバの証人がやって来る。そして母親からものみの塔協会の毒牙にかかっていくのである。

私の母親には子育てによるストレスや悩みが溜まっていたのか、その隙を突かれたのである。まずは母親が私を連れて王国会館に通い始めた。活発で普通の子供だった私が王国会館で大人しくしているはずが無かった。母親は単純に他のエホバの証人の子供と私を比べて、ものみの塔協会の教育方針を素晴らしいと勘違いしてしまう。

王国会館で2時間も大人しく講演を聞いていられる子供は既に洗脳状態にあるエホバの証人2世ロボットなのである。彼らがお利口に見えるのはこらしめとハルマゲドンという恐怖によるマインドコントロールの成果なのだが、私の母親はそんなことを知る由も無かった

 

冷静な判断が出来なくなる王国会館という閉鎖された空間

しばらくの間、母親は1人で私を王国会館に連れて行っていたのだが、どうしても王国会館で大人しくしていられない私に母親の怒りが爆発した。薄曇りの日曜の昼下がり、幼い私と父親に母親が怒りをぶつけたのである。周囲の同年代の子供を持つエホバの証人の親に対する屈辱感、敗北感、劣等感といったものが極限に達したのである。

子供は1人1人違うのは当然で、それは大人も同じなのだが、あの王国会館の中でそんな冷静な判断は出来ないのである。画一的なエホバの証人2世と無個性な大人の信者の集まりの中で自分の意見や考えをしっかりと保つのは難しい。

 

悪夢の始まり

「お父さんが一緒に来てくれたら、いい子にしていられるかも」

これは私と父親に怒りをぶつけている母親に対しての、子供ながらの私の逃げの一言だった。しかし、この何気ない一言が大問題だった。これをきっかけに父親も王国会館に通いだすようになる。

この後は順調に両親がエホバの証人の洗脳下に導かれていった。子供の教育を足がかりにして、結局は両親がものみの塔協会の預言するハルマゲドンと楽園での永遠の命という教義の虜になってしまった。

 

悪の元凶は幼い頃の私

この一連の流れを考えてみると、両親を完全にエホバの証人に勧誘してしまったのは私自身なのである。まだ私が2歳にもなっていない頃のことではあるが、私の家庭が崩壊した元凶は35年近くさかのぼると自分にあるのだ。

ただ、この事実を私は気にはしていない。はたまた気にしてはいけないと思って生きてきただけなのかも知れない。結局は両親にしても私にしても、自分の人生に関しては自分で責任をとるべきなのである。私はそう考えるようにしている。

ものみの塔協会に費やすことになった15年近くの貴重な時間と崩壊させられた私の家族、それに一矢報いるべく、こうして現在の私は自分の過去を書き始めている。私の家族と同じ道を歩まないように、現役のエホバの証人信者には速やかにものみの塔協会から離れる準備を始めることを推奨したい。既にこの組織から離れている人にとっても役に立つことが少しでもあればと私の経験を書いて行きたいと考えている。


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