『無理ゲー社会』、世界転覆という陰謀を抱くものみの塔

現実の代わりに、自身の認知をカルトに寄せるエホバの証人

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誰もが知っているように世界には不公正なことがたくさんあり、その多く、あるいはほとんどは個人の努力では変えられない。しかし、それを放置しておくと無秩序な世界からの脅威に常にさらされることになる。

だったらどうすればいいのか?現実が変えられないのなら自分の認知を変えればいい

これにズドンとハマってしまったのがエホバの証人。世界に理不尽がはびこるのはなぜか?

「今が終わりの日だからですー」「サタンですー」と。安易な地点に着地してしまう。

世界は混沌としていて、善も悪も紙一重。恐ろしい犯罪者にも優しい父親の顔はあるかも知れないし、いつもは優しい人にもどこか残虐な面があるかも知れない。

自分の判断の及ばないモノがある。知らない世界がある。自身の無知を認めることが知への第一歩であるのに、安直に結論を急ぐからカルトに堕ちる。

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陰謀論にハマるエホバの証人

何の落ち度もない被害者が救済されないのは公正世界信念に反するため、強い不安を引き起こす。そこから逃れるのには実は被害者に責任があると認知を変えて公正世界を回復すればいい

これもエホバの証人にありがち。酷い目に遭うのは、エホバの証人でない悪人だから、と考える。

エホバの証人だって酷い目に遭うだろ。輸血拒否して絶命したり。子どもたちがエホバの証人を脱会しして一家離散したり。それに対して、エホバの証人は

「それでも復活しますからー」「いつか神の元に戻って来ますからー」と、自分の認知を変えてしまう。思い通りに行かない現実から逃避しているだけ。

性暴力の被害を受けた女性に対して、「自分から挑発した」「下心があった」などと炎上することがあるが、この現象は犠牲者非難と呼ばれる

昔からエホバの証人の論にはこれがあった。被害者はどこまでいっても被害者だぜ。

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理不尽な世界を陰謀によって説明するのもこれと同じ

何らかの悪によって公正な世界が蝕まれていて、自分は善の戦士としてそれと戦っているのなら、不気味で不可解な世界は意味によって充たされ、実存的な不安は消える

そもそも、エホバの証人の教理自体が壮大な陰謀論。

悪魔サタン一派がいて、エホバの証人たちを惑わそうと地道に努力を重ねている。思い込みも甚だしい。そんなわけないって。美しく気高い堕天使サタンが、エホバの証人なんか相手にしないって。

さらに、ものみの塔自身が陰謀論の渦中にある。世界中の体制を滅ぼすことを模索する組織。教団外の人間は神に依って皆殺しにされる設定になっている。ものみの塔は、恐るべき驚異的な陰謀を持っている。


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