親失格、親落第のエホバの証人
元エホバの証人2世の私、親に感謝してるか？と考える機会があった。
「当然、してないよ」という、私は親不孝者。
「感謝してない」は言い過ぎかも知れない。一応、短大まで出して貰ったし、両親それぞれ尊敬できる部分もあるけれど、最低なエホバの証人の価値観を押し付けた時点で親落第なんだよね。
世間に通用する教育を受けさせる、飯を喰わせるというのは最低限。私の親はここはクリアしていた。しかし、
私の両親は、最低限のことはできていたが親落第。カルト強要のほうで激しく減点されるから。親が子に飯食わすとか、学費出すとかは当たり前。そういった最低限のことをするのは親として当然のこと。
その最低限すらできない親は、親失格なんだろうね。
エホバの証人をやめた後まで、親に虐待されない
こうやって親を批評できるくらいになると、親との力関係が逆転する。
親との立場が逆転すると、自分自身のエホバの証人脱会問題が起こったときに、家出とか夜逃げを考える必要がなかった。私が14才でエホバの証人をやめたときの話。
親元を出て自由にやりたい気持ちは大いにあったが、「家にいてやっても良いよ。愚かなエホバの証人諸君」くらいに、私は両親のことを考えていた。
エホバの証人脱会に伴なって、エホバの証人側から忌避された場合は？その忌避に従う必要はない。それ、エホバの証人組織が作ったカルトルールだから。我々のような健全な市民が守るべきルールではない。だから、
現役エホバの証人の親に「家に入ってくるな、話しかけるな」と言われても関係ない。好きに話しかければ良いし「文句があるなら、お前らエホバの証人が家から出ていけ」と。これくらいでいい。
王国会館へ行ったって（行かないだろうけど）、端っこに座らなくていい。ど真ん中に陣取って、「避けたいお前らが避けろよ」って感じでいい。
いかにして「自己肯定感モンスター」が生まれたか
妻に訊かれるのが、「宗教2世育ちで虐待を受けて、学校で苦しく辛い思いをして、子どもの頃から間違った価値観とトンデモ教理で恐怖心を植え付けられて、小さな頃から歪んだ性教育を受けたのに、なんで私の自己肯定感がそんなに高いのか？」ということ。
「自己肯定感モンスター」だと、妻は私のことを話している。例えば、私は上司に説教された後、「はい。すみません。・・・でも伸びしろだらけっすね、私」となる。飲み過ぎて、二日酔いで倒れてても「ここまで呑めるおバカな自分大好き」と、まだ酔っ払っているかのような発言。
両親は私に追随してエホバの証人をやめた。両親の脱会は、私の脱会からだいぶ時差がある。なので、両親は私がやめたからエホバの証人をやめたわけではない。直接的な要因ではないけれど、私の脱会は、両親の脱会の主要因にはなっていると思う。
無償の愛だったのか、そうでなかったのかは分からないが、一人息子の私は、両親に愛されていた自覚があった。とはいえ、子どもの頃は輸血拒否で殺されかけたのだが・・・
両親には、方向性はともかく曲がりなりにも愛されていた。また、全力で私を育てようとしていた。結果、両親は大いに空回りして落第したのだが。
まあ、最後の最後でこんな親だったから、私の芯がへし折られることは無く、「自己肯定感モンスター」のポジティブ人間になったのだろう。
そういう意味では両親には感謝すべきなのだが、既に両親とは没交渉。一家離散。14才の脱会時、両親を捨てる覚悟を決めたときに、決定的に家族の根幹みたいなモノが失われてしまった。こういう結果を生む宗教がエホバの証人なんです。
