『良心の危機「エホバの証人」組織中枢での葛藤』、回り道回避の一冊

『良心の危機』、もっと早く読んでいたら

今さらながら『良心の危機』を読み始める。私は組織や教義の矛盾を感じて(いわゆる、”つまづいて”というやつ)エホバの証人をやめたわけではないので、こういった背教本を読む必要が無かった。

ものみの塔やその教義が正しかろうが、自分の好きなように生きることこそ人間の成すべきことだと考えてエホバの証人をやめた。人を殺めたり、モノを盗んだりしない限り、人間は自分の望む生き方をするのがベストでこれは普遍的真理だと今でも考えている。

なんでもかんでも押しつけてきやがる、エホバという神とものみの塔は鬱陶しくてたまらなかった。自然だらけの「楽園で永遠に生きるのが幸福です」って、しょうもない価値観を勝手に押し付けるなと。

この真理に、良い大人になってもたどり着かず、エホバの証人上層部に上りつめた人間が何を言ってやがるという感覚で、この本を手に取ることはなかった。
※本書はエホバの証人最上層の統治体成員として9年も活動した人物の執筆

今となっては、脱会直後にきちんと本書を読んでいれば、洗脳があっさり解けていたかも知れないと、ちと反省。情報を集め、精査する姿勢が欠けていた。

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二度の人生の回り道

自由意志こそ人類の持つべきモノという真理にたどり着きつつも、洗脳直下の私は、その自由を脅かす存在として絶対神エホバがいると信じていた。

人生半ばでこの暴虐神に殺される覚悟をしていたので、人世設計など皆無。刹那を楽しく生きることで、存在すらしない架空の神と闘っていた。

洗脳が解けて愕然とする。人生はまだまだ長いと。このとき20代前半。それからあっという間の20年。今思うと人生は短い。

とりあえず、脱会直後にこういった本をキッチリ読んでおけば、人生を二度も回り道することはなかった。一度目はエホバの証人2世として過ごした10数年。二度目は洗脳直下で飛び込んだ一般社会で、人世設計皆無でひたすら快楽方向へ泳ぎ続けたこと。

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本書を楽天の電子書籍で買ったのだが、表示が文字データではなく、文章を画像化したもの。全ページをスクリーンショットした感じ。

スマートフォンで読むと字が小さいので拡大すると、ページ丸ごと拡大されるだけ。通常ならページのレイアウトが変更されるので、ページ送りで読んでいける。この本の場合は拡大した画面を上下左右にスライドしないといけない。しおり機能は使えるのだが、ハイライトが出来ず、ここも面倒くさい。

紙書籍版の方がよさそうなのだが、紙版は4,000円超・・・


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