エホバの証人の組織への忠誠度の測り方
私はほぼ生まれながらにしてエホバの証人2世として育てられた。私の家庭で一番優先されるのはものみの塔協会の教義だった。家の中でも家庭聖書研究と称してものみの塔協会の出版物を使った洗脳教育が行われていた。出版物の本文を朗読して決まった質問が父親か母親から出される。たった今朗読した狭い範囲の中から答えを探し出して解答する。この反復学習により深いマインドコントロール状態へとエホバの証人は陥っていくのである。
この家庭聖書研究が終わるとようやく家の中で遊ぶことが許される。私は一人っ子だったので両親に遊んでもらうか一人で遊ぶかのどちらかであった。私の家にはテレビゲームは無かった。エホバの証人の家庭によってものみの塔協会の教義に対する厳格さや忠誠度が異なるのでテレビゲームが許されているエホバの証人2世の子供もいた。私にとってそれは羨ましい限りだった。
私の家にはテレビすら置かれない時期もあった。両親はテレビから流れる情報は全て悪魔サタンが流している有害な情報だと信じていたからだ。それほどに両親は深い洗脳状態にある熱心なエホバの証人だった。とはいえテレビが置いてあった時期もあった。
しかし1日に見ることの出来る時間は30分とか1時間とガチガチに決められてはいた。しかもNHKだけしか映らないように設定されていることもあった。また見たい番組は事前に両親の承認を得なければならなかった。許しが出た番組でも一緒に見ていて途中でエホバの証人にとって”ふさわしくない”シーンがあるとテレビを消されるのだった。