人類に神は不要
ようやく聴き終えた『同志少女よ、敵を撃て』より。現在、二周目に突入。AmazonのAudibleにて。
自分たちは神ではない。では神は何をしているのか?神がいるというのなら、彼は安寧の世界から地上に地獄を創り、その様子を俯瞰しているというのか
同胞を誰一人救えず、地獄の光景が広がったとき。神の存在意義に疑問が提示された。
狙撃銃のスコープに的をおさめて、銃弾が当たると確信して引き金を絞るとき。彼の生殺与奪権を完全に掌握。無我の境地で引き金を引く。神にも等しい瞬間。高み。
主人公たち狙撃兵は神を信仰していない。人間の能力を遥かに超えた飛び道具で何百人もの人間を射殺する。神にも救いようが無い罪深さだからなのか、一瞬とはいえ、敵兵の生死をつかさどり、神にも等しい頂きに到達するからなのか。
おそらく本質は後者。狙撃兵に神は必要ない。
これは生死をつかさどる狙撃兵だけにあてはまる話ではなく、全ての人間にあてはまる。神は不要。
一瞬の集中。高み。無我の境地。そこに達すれば、人間にとって神の存在など無用の長物。永遠にダラダラしている神が到達できない地点。たった一瞬の煌めき。
儚くもひたむきな一瞬に神は宿る
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