偽予言連発エホバの証人と一般の考古学者どちらを信じるの?
エホバの証人の論理的アキレス腱、BC607年エルサレム陥落を崩す。昨日までの記事の続き。
おそらくエホバの証人が持ち出してくる記事がこれ。『古代エルサレムが滅ぼされたのはいつか』という2011/10/1と2011/11/1のものみの塔誌の記事。
まずは第1部(2011/10/1)から。
「歴史家や考古学者によれば,エルサレムの滅ぼされた年は,一般に,西暦前586年か587年とされています。エホバの証人がそれを西暦前607年であるとするのはなぜですか。どんな根拠に基づいてそう言うのですか」
ずばり、核心に迫っている。これが答えなんだけどね。偽予言を連発してきたエホバの証人と一般の考古学者とどちらを信じるの?
エホバの証人はこういう判断すらできず、偽予言を必死に信じている連中だから、ここから先の対応がメンドクサイ。この塔記事をまるっと信じて疑わないので、キッチリ崩していかないといけない。
エホバの証人が持ち出してくるのが、次の2つ。
- BC538年~537年に「キュロスの勅令」が出た
- 聖書によるとバビロン捕囚の期間は70年
1.「キュロスの勅令」というのは、ペルシャのキュロス2世大王が、バビロン捕囚にあった異国民を解放したモノ。それで、BC537年から70年さかのぼるとBC607年、その年にエルサレム陥落というのが、エホバの証人の主張。
まず、2の聖書をあてにするなと。聖書みたいな創作本を考古学よりも信頼しなさんな、ということでこの話は終わる。
とはいえ、この話はエホバの証人に話を合わせてやって、聖書から論じてもBC607年エルサレム陥落を崩すこともできる。こっちのほうがエホバの証人の盲信にとってはダメージ大かも知れない。
バビロン捕囚が70年の根拠になっているのが次の2つの聖句。
この土地全体は荒れ果て,恐怖の光景となり,これらの国の人々は70年の間バビロンの王に仕えなければならない(エレミヤ25:11)
エホバはこう言う。『バビロンで70年が満了したら,私はあなたたちに注意を向ける。私の約束を果たし,あなたたちをこの場所に連れ戻す』(エレミヤ29:10)
エレミヤ29:10について、塔記事はこう続く。
他の翻訳では,「バビロンで」ではなく「バビロンに」70年が満ちるとなっています。(「新共同訳」)それで,一部の歴史家は,この70年間はバビロニア帝国に当てはまる,と主張します。一般の年代計算によれば,バビロニア人は古代ユダの地とエルサレムを,西暦前609年ごろから,首都バビロンが攻略された西暦前539年までの約70年間支配したことになります
はい。これが正解。聖書の予言どおり、だいたい70年の支配。
ところが、塔記事は次のように続く。
しかし聖書によれば,その70年間は神からの重い処罰の期間となることになっていました。神に従うという契約を結んでいた,ユダとエルサレムの民に対する処罰です
「しかし」じゃねぇっつーの。無根拠な主張を繰り出してくる。
エレミヤ25:11のほうはハッキリ「これらの国」って書いてあるから、周辺の諸国家のこと、ユダとエルサレムにだけ当てはまる話ではない。
エレミヤ29:10も同様。「バビロンで70年」というのは、”for Babylon”。塔記事のこの部分の副見出しのとおり。『だれのための「七十年」か』?バビロニア帝国のための70年。ユダとエルサレムのことではない。
““for Babylon”バビロニア帝国のための70年。エホバの証人のBC607を崩す” への1件の返信