カルトで経験したことは何かの役に立つのか？
『カルトの花嫁』9章。
カルトの洗脳が解け脱会し、カルト親との関係も切った著者。以下のように書いている。
これまでの人生が無になるのではなくて、自分の糧になっていた
ブログを書いたり講演をしたりと、自身の経験を他者の役に立てようとする日々。著者は自身の失敗を世の中の役に立てる償いだと書いている。
以前の記事でエホバの証人（JW）活動に捧げた全ては無駄になると書いた。この本の著者のように、カルト活動を行ったという罪を認め、過ちであったと認識しない限り、カルトに捧げた時間と経験はすべて無駄になる。
エホバの証人活動での経験は役に立たない
エホバの証人経験をしたことで、人前で話すのが多少上手いとか、他人の家へいきなり訪問して見知らぬ人と話すのが得意という経験談を聞くことがある。百歩譲ってそこまでは個人の感覚なのでギリギリありとする。
その経験談の後に「だから、エホバの証人の全てを否定するな」と続くとアウト。これはとんだ誤認で、そんな言い草をする人は、まだ洗脳下にあるのかと疑いたくなる。
話し方とか無差別訪問経験なら、別のところでもっとまともな方法を取得できる。
エホバの証人特有の回りくどい暑苦しい話法でなく、正しい話法がある。
いきなり他人の家に乗り込んで自分の好き勝手話すのが得意、というのは単に人間としてのレベルを落としているだけ。羞恥心を失い、美意識を低下させている。
セールスをするのなら、本当に役立つものを適切な時に適切な方法で売るべきであり、エホバの証人の自分勝手な押し売りはその真逆。
エホバの証人活動で得られるモノは、長い間人生を捧げて得たモノとしては中途半端でほとんど役に立たない。もっと短期間で成果の出るモノを学べる場は他にある。
エホバの証人はすべてを否定されるべき集団
エホバの証人活動はそもそも悪事なので、悪事に手を染めて得た技能（と呼べるほどのものなのか？）があるからと言って悪事を許容する根拠にはならない。
「詐欺集団で人の騙し方を習得したので、その後就職した対面販売で好成績なんですよ」って言っている人がいたらその人からは絶対に買いたくない。
さらに「対人交渉に活かせるので詐欺活動のすべてを否定するべきではない」とか言っている奴は論外。全然反省してない。
技能か何か良く分からない中途半端なものを得たところで、カルト活動に捧げた時間と経験で何を失ったか？失ったモノの大きさに比べ、得られたものがあったとしても些細なものに過ぎない。
大したものを失っていないとか思っている人がいたとすると、未だマインドコントロール中。現在進行形で人生そのものを損ない続けている。
カルト活動を過ちを認めたところで、やっとカルト活動に使った時間の全てが無駄ではなかったと言える可能性が出てくる。とはいえ、一番良いのは最初からカルトに一切関係しないこと。それが間違いのないベスト。
もうどっぷりと被害を受けてしまっている前提で、カルト経験の全てが無駄にならない生き方の選択肢もあるというだけ。マインドコントロール下にない被害者の総意としてはカルト経験などないに越したことはないということ。
