現役エホバの証人公認心理士は児相に通告するのか?
昨日までの記事の続き。現役エホバの証人によるオンラインカウンセリング「オリーブの葉」。
無料のお試し相談メールを送付し、現役エホバの証人による心理的支援の構造的問題を検証中。こちらから送付したメールのなかで、エホバの証人の教理に準じた、以下の児童虐待が発生していることを告白。
- 輸血拒否カードを子どもに持たせている
- 体罰を行っている
- 会衆内に体罰を行っている信者がいる
※この児童虐待の告白は、検証のための架空の事例。
これに対して、「オリーブの葉」のカウンセラー、自称公認心理士がどう出るか。
子どもに接するすべての大人に、児童虐待の可能性がある場合には児童相談所への通告義務がある。公認心理士であればなおさら。
しかし、現役エホバの証人の場合は話がややこしくなる。
現役エホバの証人の公認心理士が児童相談所に通告していた場合、エホバの証人の教理に反する可能性が高い。
2024年3月、エホバの証人の教団組織はこども家庭庁に対して、児童虐待に関する行政指針(宗教虐待Q&A)を批判する文書(776ページ)を提出している。教団は「信教の自由」を盾に、行政指針を否定する姿勢を明確にしている。
教団は、宗教虐待Q&Aに対して明確な反発姿勢を示しており、信者が教団の主張ではなく宗教虐待Q&Aを指示することは、エホバの証人教理への“逸脱”、教団組織への”反発”とみなされかねない。
エホバの証人は、現在でも体罰推奨の記事を公式サイトに載せているし、輸血拒否も今のところ絶対的な教理。未成年の子どもにも、輸血拒否カードの携帯を勧めている。教団側は「信者の個人意思に任せている」、といつもの責任逃れをするだろうが。
教団がこうした宗教虐待を推奨している以上、現役エホバの証人が体罰や輸血拒否カードの携帯という宗教虐待を児相に通告することは、教団を否定する行為になる。
また、こうした反教理的・反エホバの証人組織的な通告行為が発覚すれば、信者としての立場を失うリスクもある。
仮に現役エホバの証人の「オリーブの葉」カウンセラーが児童相談所に通告したとすれば、 それはエホバの証人の教理に反する行為であり、 教団が宗教虐待Q&Aに対して明確な反発姿勢を示している以上、 現役信者であるカウンセラーが宗教虐待の通告を行うことには、エホバの証人の教理との深刻な矛盾が生じる。
この公認心理士は現役エホバの証人であることを売りにしているので、エホバの証人による宗教虐待を児童相談所へ通告した場合は、教理や教団に反することになり、現役信者である、という前提が揺らぐ。
逆に、通告しない場合は、昨日の記事のとおり、公認心理士失格な信用失墜行為になる。
よって、現役エホバの証人が心理カウンセリングすることなど不可能。盲人が盲人の手を引くってやつ。
- 通告すれば教理に反する=信者としての立場を失う可能性
- 通告しなければ制度的責任を果たしていない=公認心理師失格
→ どちらにしても、現役エホバの証人がカウンセラーとして機能することは構造的に不可能
結論:現役エホバの証人の「オリーブの葉」カウンセラーが、児童相談所へ宗教虐待の通告していたなら教理・教団組織に反する。通告していないなら公認心理士としての制度的責任を果たしていないことになる。職務放棄。よって、現役エホバの証人が公認心理師として心理支援を行うことは、構造的に不可能。
エホバの証人教理に縛られた支援者が、虐待の構造を見抜けるはずがなく、こんな公認心理士に相談しようものなら、子どもの虐待が放置されるだけ。公認心理士としての制度的責任を果たすには、教理からの独立が不可欠。つまり、現役エホバの証人による心理的支援などあり得ない。