エホバの証人を退会させるための三つの手段について、前々回の記事で書いた。
- 一気に
- 寝かさずに
- 諦めよく
参考にしたのは、『ドアの向こうのカルト 九歳から三五歳まで過ごしたエホバの証人の記録』より。今回は三つめの「諦めよく」について。
一つ目と二つ目「一気に」「寝かさずに」は前々回の記事で。
エホバの証人を解約しようとして、
成果が出なかった時は感情を入れてはならない。その人の運命の選択なので、こちらが胸を痛める必要はない。その人は宗教のカルマを解消していないだけ
自らがカルト被害者だったり、身近にカルト信者を抱えていると精神的に被害を受ける。人間は感受性の生き物なので、負のオーラを浴び続けると心身が病む。
その地獄穴からカルト被害者を引きずり出す必要があるのだが、その際に自らも害を受けないよう、その心構え。
解約に失敗したら、諦めるということ。いつまでも引っ張っても仕方がない。本人の問題であり、本人の選択である。責任をとるのは本人ということ。
あなたがカルトに引きずり込んだ人には、謝罪し解約しようとすべき。本人が解約に応じなければ、もう諦める。カルトに引きずり込んだあなたにも大きな責任はあるが、「全て嘘で私も騙されていた」と謝罪しよう。
神は罪を赦すのだから、それで許される。すべての人を解約できるに越したことはないが、それは不可能。時が来なければ洗脳は解けないし、洗脳が解けてもエホバの証人をやめたくないという人もいる。
罪の意識に苛まれ、自分を責めることはない。自らもものみの塔協会に騙されていたのだから。
家族のエホバの証人解約に失敗すると・・・
だが、家族になると問題はこうも簡単ではない。解約に失敗=家族関係の解消につながってしまう。エホバの証人を解約しようとするあなたは、エホバの証人を続けたい人から見ると背教者。
エホバの証人は背教者を文字どおりに排斥する。組織からも家族からも排斥される。そこまでしてでも、あなた本人がエホバの証人というカルトから脱会すること、一人でも多くの人をJW解約に導く必要があり、価値のあることではある。とはいえ、家族の絆が断ち切られるの痛い。
しかし、ためらってはいけない。実は人間はひとりでも生きていける。家族すべてを失っても、死にはしない。むしろ、家族は新しく造ることもできる。私の家などはこのパターン。
我が家はエホバの証人だったために一家離散。しかし、私は両親と別れ、全く別の家族を築き、楽しく暮らしている。すると、一部の家族は戻ってくる。全員が元通りになることはないのかも知れないが、エホバの証人を解約すれば、それぞれが別の場所で新しい家族を構築することが可能。
家族を全員失ったっていい。エホバの証人をやめる、やめさせることが第一。とはいえ、失敗したら「諦めよく」。エホバの証人を辞めさせる努力をした自分を責めることはない。その行為は立派で人道的な行動なのだから。