エホバの証人2世の晴れやかな夜

集会に行かないと告げた夜

私はほぼ生まれたときからエホバの証人2世として育てられた。14歳で自分の意志でエホバの証人をやめた。エホバの証人をやめるという決意は出来ていたのだがなかなか両親には言い出せなかった。

父親は会衆の長老で母親は正規開拓者で両親ともに熱心なエホバの証人だった。私はエホバの証人をやめるということは両親の愛情を裏切ることであるような気がしてならなかったのである。長い間、悶々としてようやく両親に切り出すことが出来た。

夜の集会に行く時間になり両親から集会に行くよと言われたときに

「集会にはもう行かない」と告げたのである。エホバの証人をやめるとははっきりと言えなかった。集会に行かないと言った時も自分の部屋から出ずにベッドに寝て顔を伏せたままというレベルである。この行為は両親に対しての酷い裏切りであるという意識がこの頃の私にとって強かった。

しかしこの晩の両親が集会に行っている間の気分のなんと晴れやかだったことか。これからは自分の時間を自分の思うように使うことが出来る。禁止されている学校の行事に参加出来ず恥ずかしい思いや嫌な思いをすることもない。女の子と付き合ったり友達の家のクリスマスパーティーに参加したりすることも出来る。

やっと両親にエホバの証人をやめるという話を切り出すことが出来た。これを言い出せずに長い間悩んでいたのでほっとした思いもあった。この後は頑としてエホバの証人としての活動を拒むだけである。





洗脳状態あった両親の考え方

両親は早々にその日の集会から帰って来た。そして何事も無かったかのようにさりげなく私への事情聴取を始めた。内心穏やかでは無かったはずである。エホバの証人組織を離れた一人息子は来たるハルマゲドンを通過することは出来ない。家族3人揃って楽園で永遠の命を享受することが出来ないのである。

良い大人が本気でこんなことを考えていたのかと思うと今となっては苦笑である。しかしものみの塔協会による強烈な洗脳状態にあった両親にとっては真剣そのものである。今となってはマインドコントロールから本人たちも解放されているので何であんな考え方しか出来なかったのか首をかしげるばかりだろう。

また会衆の長老と正規開拓者の夫婦だった両親にとって一人息子がエホバの証人組織をやめたということは体面が非常に悪い。会衆内で模範的でなければならないという思い込みのあった両親はそういった心配もしていたはずだ。


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