エホバの証人2世の禁止された欲望の反動、異性との問題にも発展

あらゆる欲望を禁止されるエホバの証人2世

1980年生まれの私の育った幼児期。時代はバブルに向かいあらゆる物が溢れ始めていた。しかし、私には簡単に手に入るはずのものが何も与えられなかった。私がエホバの証人(JW)というカルト宗教の2世信者だったから。

快楽を追い求めること、そしてあらゆる”この世”※のイベントをエホバの証人2世の子供たちは禁止されている(もちろん大人の信者もだが)。私は小さな頃から何も与えられず、欲望を否定されて育った。
※エホバの証人は一般社会のことを”この世”という蔑称で呼ぶ

物や金銭に対する執着は、エホバの証人にとって否定されるべき感情。

実際に私には”この世”の物はほとんど何も与えられなかった。コロコロコミックやジャンプ、ファミコンなど、エホバの証人の戒律に少しでも抵触する怖れのあるものは、何も供給されなかった。

彼らはもはや戦いを学ばない

というちょっとした聖書の記述があるために、全ての戦隊物やキン肉マンと言ったテレビ番組が禁止。エホバの証人の親が暴力的と判断した番組は、視聴を許されない。

周囲の全ての子供たちが簡単に手に入れているもの一切が、私には与えられなかった。それは私にとっては非常に辛い日常だった。

エホバの証人の戒律による制限を受けて育ち、しかし私の周りの世界にはモノが溢れていた。近所には飲料の自動販売機が次から次へと設置され、テレビに一瞬だけ映し出される私には許されない世界では、あらゆる欲望を充たすことが推奨されていた

ちょっとしたテレビ番組でもエホバの証人的放送コードに引っかかると

「ふさわしくない」と親に言われる。すぐにチャンネルをNHKに換えられるかテレビを消される。しかも私の家庭ではエホバの証人にとって”ふさわしい”番組を1日に1時間とか30分だけと決められていた。『わくわく動物ランド』といった感じの番組。

両親のマインドコントロールが深まるにつれ、自宅にはテレビが無くなった時期もあった。

エホバの証人の異性との交際

極限の禁欲化の下で育った私は、与えられなかったモノすべてを欲するようになる。モノや人への執着心がとても強くなった。

そのわりには飽きっぽさもあって、エホバの証人をやめたあとに付き合った何人かの女性に対しても、最初の頃は異常に執着しマメに連絡をするのだが、次第に飽きて新しい女性へと興味が移行していく。

セックスに至るとだんだんと飽きてきて、次の対象が目に入ってくる。この飽きっぽさはエホバの証人とは関係無く、若い男性特有の現象なのかも知れない。しかし、

私には簡単に手に入るありとあらゆるものを禁止された時期があった。それはやがて、全てのものを欲しがるという執着心に変化した

私に新たな交際相手を求めて、次から次へと目移りしていく傾向が強かったのは、幼少期から少年期にエホバの証人2世として多くの制約を課されたことが関係しているのではないかと考えている。

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