重要案件を安易に勧める奴を信頼するな
『芸能人と新宗教』、第四章「芸能人は新宗教の広告塔なのか」。本書では、芸能人は広告塔になりもするが諸刃の剣でもあると述べている。
エホバの証人のように問題だらけのカルトだと、芸能人であろうとなかろうと健全な一般社会との間に必ず軋轢を生む。その際にただでさえ目立つ芸能人であると悪目立ちする。
スキャンダラスに報じられれば、カルトの悪質さが衆目に晒されることになる。世間を欺けずに正しい評価がなされればカルトにとって痛手となる。
芸能人であろうとなかろうと
人は漠然と教えに惹かれて入信するのではなく、信頼できる人に出会って、それを通して入信する
と本書にある。
このことから得られる教訓は、やたらめったら人を信頼するなということ。
カルトの入信を迫る人物など、この世で最も信頼してはいけない人物。そんな怪しげな人間を安易に信頼するから、人生を大きく損ねることになる。
私の母もそうで、訪ねてきたエホバの証人の女性を信頼して人生の大半のモノを失った。その女性が悪人だったわけではなく、同じ被害者。被害者が被害者を増やす。
何でもかんでも猜疑心に駆られるのは良くないけれど、大金を使うとか、継続的に時間を使うことになる案件、人生を左右する問題、例えば宗教とか結婚とか投資とか就業とか。
そういった優先度の高いモノを安易に勧めてくる奴は大概ロクな奴じゃない。それを「あそこのラーメン屋美味しいっすよ」的な感覚で受け止めてしまうと、ほぼ100%失敗する。騙される。
私だけは大丈夫と思っているんだろうけれど、騙された奴は皆、最初はそう思っていたんだよ。
入信前の幻想と入信後の現実の「ずれ」
芸能人広告塔がカルト側の痛手となるパターンは脱会された場合。
入信する前に本人たちが抱いていたイメージと現実とのずれが生じることはよくあること
当然、勧誘のターゲットに対して負の面は見せない。入信すれば輸血拒否して無駄死にしたくなるようにマインドコントロールされたり、人生すべてを組織に捧げることになったり、やめると現役信者からは家族であっても忌避されたり。そんなことは入信前のカモには当然明かさない。
多くの信者は、そうしたずれに直面したとき、しばらくはそれをどう解決すべきか悩んでいても、やがて現実を受け入れ、つじつまをあわせ、かえって信仰を深めていく
深めれば深めるほど戻れない泥沼へ。こうなるとカルトの思い通り。カルト側も「ずれ」が発生することは織り込み済みなので、ずれをごまかすことにも長けている。そのごまかし方は明日。
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