ヤマギシ会の中とは・・・
『みんなの宗教2世問題』1章『当事者たちのさまざまな声』より。ヤマギシ会2世の体験談。
この記事の続き。前回の記事で、ヤマギシ会の中が作られたユートピアになっていることに触れた。しかし、
ヤマギシ会のなかもいろいろあるわけで、脱走者がいたり、不審死があったり、引きこもってるような子がいたりする。あとは、子どもたちのあいだでも精神疾患みたいのにかかっている子がいたり。小学校五年生、六年生になってもおねしょをしてる子がいたり、物が盗まれたり、髪の毛むしり取ってる男の子がいたり、片腕のない子がいり、そういうのがいっぱいあった
この世の地獄じゃん。既にユートピアですらない。特に理由もないのに、子どもを親から引き離して生活させることに、メリットがあるわけがない。
結果、ヤマギシ会を出たとしても
外での生き方がわからないんです。関わり方とかも対応の仕方もまるで村と違うので
という状態になる。あえて、社会不適合者を作り出している。外の世界に柔軟に対応されても困るのだろうが。
ヤマギシズム学園じゃなくて、例えば地域の更生施設でも保護施設でも、ともかくちゃんと普通にお金を稼いで、社会で生きていく方法を教えてくれるところに10代の頃に行っていれば
良かったと体験者も書いている。ヤマギシ会である必然性が全くなかった。
溜まりっぱなしは不健康
宗教2世の子たちも、そういった子どもの頃のわだかまりとか、後悔とか、悔しさとか、ずっと残ってるんだと思います。
思っていることを言える場所がなかったですよね。ほんとうは違うんじゃないか、これは間違ってるんじゃないかっしいわだかまりをずっと抱えたままおとなになってしまって、精神面にも影響を受けている人たちがすごく多いのではないか
私は、そのわだかまりを解消するため、落とし前をつけるために、今動いている。
とはいえ、私は14才のエホバの証人脱会時点で、結構まちがっていると思ったことは口に出していた。
「神を第一にしろっていうのが、宗教の基本だけど、もっと自分を大事にするべきなんじゃね?神よりオレだろ」と。
「何かの言いなりになって永遠に生きるとか、無意味じゃね?」と。
「自分の本当に願うことに熱中すると、今が輝くわけだが、それは限りある人生だから。今の一瞬に意味を持たせる生き方をすべきなんじゃね?」と。
14才のこの頃は、マインドコントロール下の父親と殴り合っても、最悪刺し違えるくらいの腕力があった。それゆえの発言権。これが女の子の宗教2世だとそうもいかない。
私みたいにわだかまりを発散しないと、心身を病んでいくのかも知れない。
カルトのマインドコントロール下にある、愚かな親や大人の言いなりにならざるを得ない。宗教にハマる大人たちの間違いに気づいているのに、それを指摘することが許されない。この圧倒的不遇。そりゃ病むって。