まるっとエホバの証人に騙される
昨日に続き、『19歳 一家四人惨殺犯の告白』の読後の話。
この事件の犯人が後戻りできたかも知れない、中学2年生、救いを求めたとき。小学生の時に信奉したエホバの証人的なモノとしてキリスト教を求めた。しかし、当時中学生だった犯人の救いにはならなかった。
小学生時代にエホバの証人に出会っていなければ、中学2年生のときに救いを求める対象が異なっていた可能性がある。その場合、後の凶行に繋がらなかった可能性も考えられる。あくまでエホバの証人を「悪」と捉える私の偏見だが。
しかし、小学生の犯人が見事に心の底までエホバの証人に騙されているので、それが後の人生に影響を及ぼしていることは明らか。
犯人が書いた手紙は
「エホバの証人」へ誘ってくれた友人がいる。その家族の描写は別人かと思えるほど、優しく柔らかくなる。
まるっと騙されているので、ファンタジー感が出ている。単なる幻想。小学生だった頃の犯人が、作り物の、よそ行き用エホバの証人の家族ごっこを見せられていたことが想像に容易い。
手作りのパンやクッキーの甘い香りが漂う温かい部屋。暴力など無縁の、慈愛に満ちた優しいお母さんとお父さん
このエホバの証人家族に限って、体罰が無かったのかも知れないが、時代は1980年頃。エホバの証人がムチでビシバシやりまくっていた頃だ。私も生まれたばかりだったが、もれなくエホバの証人だった両親に体罰を受けていた。
エホバの証人の子どもの勉強会
犯人はエホバの証人の子どもが集まる勉強会にも参加している。この勉強会というのが謎で、作中では定期的・体系だって勉強会が開催されている記述がある。1980年頃は、地域によってこういったモノがあったのだろうか。私の身の回りでは無かったが。
そのエホバの証人の子供向け勉強会には、複数人の子どもや大人の信者が参加していた。1980年当時、それら全員が体罰を受けていない、やっていない、というのは考えにくい。単純に子どもの頃の犯人が見抜けなかっただけだろう。
勉強会の内容はズバリエホバの証人でいい加減そのもの。
大人の理屈だけで進められる学校教育は誤り
学校の先生を必要以上に神聖視し、先生の言うことは何でも正しい、という考え方は捨てねばなりません
部外者の教育の資格も何もないカルト信者が、他人の子どもにこんなことをふきこんでいる。当然、よからぬ方向へ進む素質のあった犯人は、そのまま都合のいい所だけを吸収する。大人の言うことなんか聞かなくていいと。
明日に続きます。