怪しげなエホバの証人に対するヘイトクライム情報の出どころ
昨日の記事の続き。エホバの証人を擁護するサイト「BITTER WINTER」の『国連が日本におけるエホバの証人らに対する差別とヘイトクライムを糾弾』の記事。この中で、エホバの証人に対するヘイトクライムとされる内容は以下。
エホバの証人は,……過去6年間と比較して,2023年にはヘイトクライムが638%増加したと報告しています。報告された事件には,2024年2月11日に千葉県八千代市で起きた高齢のエホバの証人に対する身体的暴行が含まれています。同月には,神戸市の兵庫区と北区で,エホバの証人を大量殺害すると脅迫する手紙が礼拝所に残されました
こちらはズバリ市区町村が記載されているので、調査しがいがある。なので、明日の記事では現地調査を含めた結果を公表。
不思議なのが、ネットで調べても、今年に入ってからエホバの証人が信仰ゆえに身体的暴行を受けたという情報が、この「BITTER WINTER」関連以外には出てこないこと。怪しさ満点。
なので、私的にはやはりデマなのではないかと思っている。
そして、この情報の出どころなのだが、この「BITTER WINTER」を見る限り、エホバの証人日本支部。
上記の引用では、「エホバの証人が・・・過去6年間と比較して,2023年にはヘイトクライムが638%増加したと報告しています」とある。
この報告というのは、エホバの証人が受けたとされるヘイトクライム情報の出どころは?でも触れた、エホバの証人による「日本政府への提出書」。これは一般には出回っていない。
そして、上記の引用は以下のように続く。
「エホバの証人は,……過去6年間と比較して,2023年にはヘイトクライムが638%増加したと報告しています。報告された事件には,2024年2月11日に千葉県八千代市で起きた高齢のエホバの証人に対する身体的暴行が含まれています」
638%云々と報告しているのはエホバの証人による「日本政府への提出書」。そのなかで、建国記念日の2/11に起きたエホバの証人への身体的暴行が含まれている、としか読めない。
つまり、2024年2月11日に千葉県八千代市で起きた高齢のエホバの証人に対する身体的暴行を報告しているのは、エホバの証人ということになる。
同「BITTER WINTER」の『日本のエホバの証人に対するヘイトクライムの急増:誰の責任か』のほうには、『国連が・・・』の記事と共通する神戸市の兵庫区と北区でのエホバの証人大量殺害予告に続いて
さらに2023年2月末から11月末にかけて,62件のヘイトスピーチがあったとエホバの証人の日本支部は報告している
の「日本支部」の記載があり、発信者は共通してエホバの証人日本支部であることは明らか。
つまり、
エホバの証人日本支部が2024年2月11日に千葉県八千代市で起きた高齢のエホバの証人に対する身体的暴行を報告している、ということ。これがデマだったら、なかなか面白いエホバの証人日本支部による自作自演。
ということで、早速現地にアタック。これは明日の記事にて。
638%増という、エホバの証人の印象操作
エホバの証人日本支部が言っている2023年の638%増。『日本のエホバの証人に対するヘイトクライムの急増:誰の責任か』によると、ヘイトスピーチと暴力事件の合計。
ヘイトスピーチについては、2023年2月末から11月末にかけて,62件とエホバの証人日本支部が言っている。暴力事件はこのヘイトスピーチ62件よりもっと少ないだろう。
報告されている怪しげな暴力事件を含めても2023年のエホバの証人に対する自称ヘイトは70件前後だろう。それが過去6年間と比較して638%増。
つまり、過去6年間には9.5件程度だったエホバの証人に対するヘイトが、2023年には70件程度になったということ。少なくね?
1億の人口がある国でたったの70件。20万人信者がいて、「BITTER WINTER」によると31万人の集会出席者がいるエホバの証人に対してたったの70件。
もともと9.5件だったのが70件くらいになったから、何だというの?こんなレアなできごとなんだから、簡単に638%増とか起こる。そこは正直者で誠実なエホバの証人なら、60件増加と言わないと。
その程度の増加。そう、もともと日本国民はエホバの証人なんかに興味ないんだよ。
このイヤらしい印象操作に加え、怪しげなヘイトクライム情報。これがカルトの行う情報操作のやり口なんだろう。
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