控訴答弁書を限定公開
ものみの塔と裁判をしている件。控訴審の頃の話。こちらから出した控訴理由書に対するものみの塔側の控訴答弁書を期間限定公開。批評目的の抜粋引用ですが、内容の詳細評価は明日以降の別の記事にて。
※本記事の引用部分は、批評・検証を目的とした引用であり、個人情報部分は削除しています。
第 1 控訴の趣旨に対する答弁
1 本件控訴を棄却する
2 控訴費用は控訴人の負担とする
との判決を求める。
第 2 控訴の理由に対する被控訴人の主張
1 被控訴人の主張の概要
控訴人は原判決の事実認定及び法令解釈に誤りがあると主張している。
しかし、控訴人の主張には根拠がない。附帯控訴において被控訴人が主張している点を除き、原判決は適切な事実認定を行い、法律を正しく適用している。控訴理由として挙げられている点はいずれも理由がない。
2 控訴人の主張の概要
控訴人は、(1)~(6)の問題点を法的評価軸(a)~(c)に照らして検討すべきとし、それをマトリクス形式で整理するなどし(控訴理由書13~14頁)、少なくとも18通りの配慮義務違反の可能性を主張しているとのことである(控訴理由書4頁)。
3 控訴人の主張に対する反論の概要
しかし、控訴人が主張するような仕方で検討をすることについて法的な根拠は全く存在しないから、控訴人の独自の見解というべきであり、控訴人は同趣旨のことを無用に繰り返しているに過ぎない。以下、控訴人の主張のうち、(a)~(c)について反論する。
4 (a)「正体隠しによる寄附勧誘」との主張について
(1)控訴人の主張
控訴人は、被控訴人の寄附勧誘サイトには寄附の使用主体の統治体という名称やその活動内容は一切記載されていないなどとして、「正体隠しによる寄附勧誘を行っている」と主張している(控訴理由書5頁14行目以降)
(2)条文
消費者庁の逐条解説(乙11)の5ページに「いわゆる正体隠し」という表現が見られるが、これは法3条3号前段に言及するものである。すなわち「当該寄附の勧誘を行う法人等を特定されるに足りる事項を明らかにする」ことをしないことを指して「いわゆる正体隠し」と表現しているのである。
(3)被控訴人の主張
被控訴人においては、控訴人がクレジットカード寄附を行った際、その寄附の受領者として、名称及び所在地を示して被控訴人であることを明示したのであるから(乙13の4)、当該寄附の勧誘を行う法人等を特定されるに足りる事項を明らかにしている。原判決も「寄附の勧誘を行う法人等…については記載されているものと認められる」と認定している(原判決2頁(3)、11頁12~14行目)よって、控訴人が言うような統治体の活動について論じるまでもなく、控訴人の主張には理由がない。
2 (b)「寄附の使途についての説明責任の不履行」という主張について
(1)控訴人の主張
控訴人は、寄附勧誘サイトにおいて、寄附者の判断に資する情報を提供していない点において被控訴人が説明義務を果たしていないなどと主張している。
(2)条文
法3条には、次項で検討する3号後段の「寄附される財産の使途について誤認させるおそれがないようにすること」を除き、寄附の使途について説明すべき義務を課す条文は存在しない。
(3)被控訴人の主張
控訴人の主張は法律上の根拠を全く欠くものであり、主張自体失当である。
例えば、神社にお賽銭をするに当たって、そのお賽銭がどのような使途で用いられるかは通常どこにも説明されていないし、仮に書いてあったとしてもそのあらゆる使途を寄附者に対して説明する義務などというものは、法律上存在しない。
被控訴人は、クレジットカード寄附者に対し、寄附の主要な用途について説明を行っており(乙13の2、乙14)、原判決も「寄附をする財産の使途については記載されているものと認められる」と認定している(原判決2頁(3)、11頁13~14行目)。よって、被控訴人は法の規定が求める以上のことを行っているといえる。
以上からすれば、この点についても控訴人の主張に理由がないことは明らかである。
3 (c)「寄附の目的と実際の使途とがおよそ異なる場合」に該当するとの主張について
(1)控訴人の主張
控訴人は、日本で集めた寄附金が米国のエホバの証人の世界本部に送金され、海外で別の法人の裁判費用等に流用されているなどと主張している。
(2)控訴人の主張に根拠はない
控訴人は、「本件寄附の実際の使途が、本件サイトの記載とおよそ異なっていて、被控訴人とは別の法人が控訴人の主張する訴訟費用等に使用していた事実は、証拠が不十分なため証明できない」と自認している。(控訴理由書6頁下から6行日~4行日)控訴人は、上記の事実を証明できないことを自ら認めているのであるから、控訴人の主張に理由がないことは明らかである。
控訴人が挙げているルンバール事件最高裁判決は、医療訴訟における因果関係の立証基準についてのもので、本件とは事案も争点も異なり、どのような関係があるのか不明である。その上、本件において控訴人の主張に高度の蓋然性が認められるなどということもない。控訴人は、被控訴人が別法人の訴訟費用等に流用する目的で、いつ、いくら、どの銀行を使って、どこの国の何という銀行に送金したかについて何ら証拠を示していないし、具体的な事実を何一つ主張することすらできていない。原告は、単なる憶測を、高度の蓋然性があるなどとしてあたかも事実であるかのように主張しているに過ぎない。
(3)被控訴人の主張
被控訴人は、「無条件の贈与」であることを明示して寄附を受け取っているから(乙13の4)、エホバの証人が世界中で行っているあらゆる宗教活動・人道活動、またこれらの活動のために必要又は有益な活動のために使用することが可能である。訴訟活動のための費用は当然これに含まれるが、控訴人が指摘する海外訴訟のために流用されたという事実は存在しない。なお、被控訴人の主張は以上のとおりであり、「世界的活動への寄附は使途が無制限」(控訴理由書1頁下から4行目~3行目)などとは主張していない。
被控訴人は、公式ウェブサイトで寄附がどのように用いられるかについて説明を行い(乙13の2、乙14)、その説明に沿って使用しているから、その記載には何ら虚偽はない。よって、寄附される財産の使途について誤認させるおそれはない。
例えば、神社が被災者支援等の公益目的のためであるとして寄附を募りながら、実際には神社社殿の補修費用に使用したり、宮司の生活費や遊興費に費消したりしていた場合には、「使途について誤認させるおそれ」があるとされよう。しかし、本件においては、そのような事情は全くない。
よって、この点についても、控訴人の主張には全く理由がない。
4 控訴人のその他の主張について
控訴人の主張には、原判決及び被控訴人の主張を誤解・曲解が多数含まれ、さらに存在しない事実を述べている部分もある。しかしながら、そうした主張に逐一応答しない。それらの点は争点の判断に無関係であるか、重複しているか、原審で既に主張されたものと実質的に同一であるためである。そこで、それらの点については、被控訴人による被告第1準備書面及び同第2準備書面の主張を援用する。
第 3 結論
1 以上からすれば、
①被控訴人による寄附の勧誘は、法令の定める要件を適法に充足していたこと
②控訴人の主張は、事実および法的根拠を欠くものであることは明白である。
2 よって、本件控訴は棄却されるべきである。
以上
ここまで。
当初の私の感想は、「ものみの塔の答弁書の内容はついに内容がほとんどなくなり、根拠なく私の主張を否定するだけになりました」というモノ。
AIに読ませると別の評価が返ってくるのだが、私は一審の喋りすぎて墓穴を掘っているものみの塔側の裁判書面を知っているので、それに対して内容が皆無という感想。


