エホバの証人が脱会・覚醒を阻まれるマインドコントロール

エホバの証人が背教者を毛嫌いする理由

『マインド・コントロール 増補改訂版』「第一章 なぜ彼らはテロリストになったのか」

純粋な理想主義者が抱えやすい一つの危うさは、潔癖になり過ぎて、全か無かの二分法的な思考に陥りやすい

エホバの証人がまさにこれなんだけど、エホバの証人を完全悪だと主張しているオレも同じなのか!?

二分的思考においては、完全な善か、さもなくば完全な悪かという両極端な認知に陥ってしまう。自分たちと信条を同じくする者は、選ばれた善き者であるが、そうでないものは、すべて敵であり、悪だとみなされていく。教団を離れていく者は、敵に寝返った「裏切り者」であり、何より許せない存在となってしまう

エホバの証人が背教者を毛嫌いするのがこれ。普通の悪よりも悪。

教団の運営側にしてみれば、これは都合がいい。教団の不義や矛盾を知っている「背教者」「裏切り者」から、教団にとって不都合な情報が内部の現役信者にリークされるのを防げる。

エホバの証人のマインドコントロール構造

そうした集団の心理は、二つの方向に作用した。一つは、誰かが次の「裏切り者」になりはしないかと、周囲に対して眼を光らせ、相互監視をする心理状態が生まれることである。それが被害妄想の温床になる

エホバの証人にもこの密告制度が生きている。下手なことを言ったりやったりすると、噂の種になる。気が休まる暇がなく、精神を病んでいく。大人の信者がこれだから、エホバの証人の子どもも同様。

家の中でも親に見張られるので、エホバの証人の子どもに安全地帯はない。

相互監視下にあるエホバの証人に真の友人はできない

もう一つの作用は、自分が「裏切り者」となることを強く禁圧する方向に働く。「裏切り者」となることは、もっともおぞましい憎むべき行為として教え込まれ、周囲に対してそういう目を向けてきた者は、ましてや自分がそうした行動をとることには、いかなる状況であろうと、強い抵抗を覚える

「背教者」「排斥者」と「裏切り者」を差別してきた者としては、自分が「裏切り者」と見られることを必死に避けようとする。ましてや、家族や親しい友人からそう見られることは避けたい。「裏切り者」どういう目に遭うのか、自分がやってきたことだから痛いほどわかる。

これが脱会・覚醒を阻むエホバの証人のマインドコントロール。相互監視して脱会者や覚醒者が出るのを防ぐ。

強い集団のプレッシャーのもとでは、「裏切り者」となることは、命を失うことよりも恐ろしいこと

しかも、エホバの証人の場合、「裏切り者」にならなければ、永遠の命を得られるというウソ設定がある。「裏切り者」になると、得られたはずの永遠の命を失ってしまう設定。つまり、エホバの証人的に「裏切り者」は、得られたはずの永遠の命を失うことにもなる。


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