『マインド・コントロール 増補改訂版』
「第一章 なぜ彼らはテロリストになったのか」
マインド・コントロールを受けたものは、自らが主体的に決意して自己責任で行動したと思うことが、むしろ普通
エホバの証人がまさにこれ。エホバの証人は、「信者になるには何年もかけて学ばねばならず、その上で自分で決めたことだからマインドコントロールなどされていない」と主張する。
何年もかけて学んだことが、マインドコントロールをされていない根拠にはならないのだが、マインドコントロール下のエホバの証人には何を言っても通じない。
安っぽいマインド・コントロールの場合には、コントロールする側の作為が正体を現し、欺瞞の痕跡を残してしまう。そうした場合、いつか不信が芽生えた時、それが破れ目にもつながり、マインド・コントロールが解けてしまう
エホバの証人の場合、欺瞞の痕跡が至る所にある。教団内部の資料まで欺瞞の痕跡だらけなので、少し考えれば騙されているのが明らかなんだけど・・・なぜか、そういう都合の悪いところからは目をそらすようにエホバの証人はできている。
BC607年エルサレム陥落の嘘、ものみの塔ってえげつない騙し方するよね。
完璧な形でマインド・コントロールが行われた場合には、すべては必然性をもったことであり、それに出会う幸運をもったのだと感じ、喜び勇んでその行動を「主体的に」選択する
マインドコントロールされ騙されたうえで、エホバの証人は自分で「主体的に」行動を選択している。本来の自分の意志とは関係なく、教団の思惑のままに。
トンネルを進む者たち
本書では、マインドコントロールのプロセスが「トンネル」に例えられている。
そのトンネルを通り過ぎるうちに、普通の理性的な人間が、テロリストに生まれ変わってしまう
このマインドコントロールトンネルには2つの要素がある。
外部の世界からの遮断と、視野を小さな一点に集中させるということだ。トンネルの中を潜り抜けている間、そこを進んでいく者は、外部の刺激から遮断されると同時に、出口という一点に向かって進んでいるうちに、いつのまにか視野狭窄に陥る
外部を「この世」、「サタンの世」と呼んで毛嫌いさせるのはエホバの証人の常とう手段。正しい情報をブロックするマインドコントロールの方法。
エホバの証人は、組織内の特権であるとか、目標活動時間とか、亡くなった身内が復活するとか、楽園では過労死するほど働かなくて良いとか(正しい方向に努力すれば、今の日本でも楽しく働けるけどな・・・)、永遠に生きられるとか、心身の障害が治るとか、そういう一点に集中させられ、他のことが目に入らなくなっている。これもマインドコントロールの手段。
この視野狭窄状態を保持するために、エホバの証人の場合、自分のマインドコントロールを砕こうとする都合の悪い情報はシャットアウトする仕組みになっている。
“『マインド・コントロール 増補改訂版』トンネルを進む者” への1件の返信